ものづくり補助金平成25年度卸売業、小売業佐賀県

九州素材の海鮮物を使った「おもてなし寿司」の試作開発及び冷凍流通技術の確立

佐賀冷凍食品株式会社

この事例のポイント

  • 既存商品と同じ生産ラインで「おもてなし寿司」を作っており、品質管理と生産効率の面で問題があった。
  • 専門家の指導のもと食材の選定から海外向け商品の設計までを行い、25品目の試作開発と改良を行った。
  • おもてなし寿司の開発と量産化技術を確立した。

事業者のプロフィール

事業者名佐賀冷凍食品株式会社
所在地佐賀県 佐賀県小城市
業種飲食料品卸売業
従業員数21人
資本金2,000万円
設立1973年

事業の背景

当社は数年前から、加工食品卸からメーカーやプロデューサー的機能も備えた企業への変革に取り組んでいる。すでに「上等おにぎり」や「佐賀牛ハンバーグ」など、米飯以外の商品も自社で開発・製造している。開発する商品と異なる商品を同じ生産ラインで生産することには、品質管理と生産効率の点で問題があると考えていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度既存商品と同じ生産ラインで「おもてなし寿司」を作っており、品質管理と生産効率の面で問題があった。
  • 生産能力ギフトやハレの日の需要に応える製造体制が確立されていなかった。

やったこと

専門家の指導のもと食材の選定から海外向け商品の設計までを行い、25品目の試作開発と改良を行った。無添加の寿司を求める要望に応えるため、原料の見直し、産地確認、安全性の向上にも取り組んだ。「おもてなし寿司」と既存商品の生産ラインを区分したスペースを確保した。機械装置を導入して製造環境のレイアウトを変更し、生産効率を向上させて商品の標準化を図った。

加工機製造用機械装置(品目の記載なし)

新しい製品・サービス:てまり寿司とちらし寿司を融合させた「おもてなし寿司」

事業の効果

おもてなし寿司の開発と量産化技術を確立した。機械ではできない熟練が必要な工程に人手を集中させたことで、生産効率だけでなく、競争力を高めることができた。ローストビーフや ハンバーグを使った海外向けの寿司など、見栄えのよい商品の開発にも成功した。製造環境の変更により、品質管理、量産化、コストの面で製造力を強化できた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の加工食品卸からメーカー機能への変革を数年前から進めており、上等おにぎりや佐賀牛ハンバーグの自社開発に触れているが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    九州素材の海鮮や無添加への要望に触れるが、市場動向と自社の強み・弱みを比較した記述は読み取れない。

  • 課題の認識と解決3

    生産ラインを既存商品と区分し品質管理や生産効率を高める課題認識が示されるが、高付加価値化の数値目標は書かれていない。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は示されておらず、生産効率向上の方向性にとどまる。

  • 事業を進める体制2

    専門家の指導のもと25品目の試作開発を行ったとあるが、事業遂行の人材・体制の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    ファーストクラス顧客を対象とし鮮度や職人技を訴求するなど、ターゲットと選ばれる理由の方向性が読み取れる。

  • 事業化までの道筋2

    販売ルートを計画として挙げるが、スケジュールや課題解決の遂行方法の具体性は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    海外向けのローストビーフ寿司や花造り寿司など高付加価値の商品開発に触れるが、市場での水準の数値根拠は示されていない。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    雇用を減らさず熟練工程に人手を集中させたとあり、雇用への配慮はうかがえるが国が補助する理由は書かれていない。

  • 費用対効果2

    設備投資の金額や付加価値増加の数値がなく、費用対効果は判断できない。

  • イノベーションへの貢献1

    先端的なデジタル技術の活用やサプライチェーンへの貢献は、事例からは読み取れません。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    九州素材や佐賀の食材を用いる点に地域性がうかがえるが、地域経済の成長への寄与は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

「おもてなし寿司」は、主に上質な素材と職人技による食事を鮮度の高い状態で多くの人に届けることを目指し、ビジネスクラスの顧客も対象に取り込みたいと考えている。販売ルートとして、日本航空の通販部門であるJALUXでの通信販売、百貨店やコンビニエンスストアのカタログ販売、百貨店ギフトやハレの日の食事としての購入を計画している。

業種と困りごとが近い成果事例

東京都卸売業、小売業平成25年度

スライド式ホルダーを採用した床排水トラップの開発

製品形状を円形から正方形に変更し、一軸方向へのスライドで着脱できるスライド構造の床排水トラップ「スライドロック」を開発した。

効果:洗濯機の排水ホース内に残ってしまう排水量を大幅に少なくすることができた。

福岡県卸売業、小売業平成27年度

糸島産ミルク牡蠣の輸出事業の展開

加工場に、カキをコンベヤーに乗せた後にカキを別々に分けるばらし機と、内部が回転する洗浄機を導入した。

効果:1時間当たりの処理能力が約2~3倍に高まっている。

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。