ものづくり補助金平成27年度製造業栃木県

日本初「豆乳たまごサラダ」開発でヘルシー&簡単惣菜の新規展開

株式会社日光食品

成果包装の効率化・生産性 20倍(手詰め比)→1倍(手詰め比)

この事例のポイント

  • 主力商品「玉子加工品」の製造工程で「ゆで卵」の仕損品(ロス)が大量に生じることが課題だった。
  • ゆで卵の仕損品を有効活用し、マヨネーズの量を減らして豆乳を加えた「豆乳たまごサラダ」の基本レシピを確立するため、2パターンの試作開発を実施した。
  • 包装の効率化・生産性 20倍(手詰め比)→1倍(手詰め比)。汎用液体性袋充填包装機の導入と試作開発により、超・粘着性食品である豆乳たまごサラダの自動計量と包装が可能になり、生産性…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社日光食品
所在地栃木県 日光市
業種食料品製造業
従業員数30人
資本金225万円
設立2009年

事業の背景

当社は「玉子加工品」と「ゆば商品」を製造販売する食品会社である。取引先のスーパーマーケット・バイヤーから惣菜需要の増加に応える新商品の提案を受けた。惣菜市場は2015年版惣菜白書によると9兆円を超えており、単身世帯や働く女性の増加により中食化が進んでいる。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力主力商品「玉子加工品」の製造工程で「ゆで卵」の仕損品(ロス)が大量に生じることが課題だった。
  • コスト・採算生産工程上の歩留り率が低く、仕損品は廃棄処分してきた。
  • 人手・技能ゆで卵の殻むきはベテラン職人の手作業に頼り、水分量の多い卵では傷やくずれの発生率が高かった。
  • 新製品・新技術超・粘着性食品である豆乳たまごサラダは扱いにくく、手詰めでは量産や正確な包装が難しかった。

やったこと

ゆで卵の仕損品を有効活用し、マヨネーズの量を減らして豆乳を加えた「豆乳たまごサラダ」の基本レシピを確立するため、2パターンの試作開発を実施した。プレーンは豆乳と酢ソースでヘルシーな仕上がりとし、卵の粒は日本人に好まれるやや大きめとした。汎用液体性袋充填包装機(縦ピロー自動充填装置ONPACK-2030AS3)を導入し、豆乳たまごサラダの自動計量と正確で高速な包装工程を構築した。

加工機縦ピロー自動充填装置 ONPACK-2030AS3

新しい製品・サービス:豆乳たまごサラダ

事業の効果

  • 包装の効率化・生産性 20倍(手詰め比)→1倍(手詰め比)
  • 小売用1日最大21,000包の量産が可能になる
  • 業務用1日最大8,400包の量産が可能になる

汎用液体性袋充填包装機の導入と試作開発により、超・粘着性食品である豆乳たまごサラダの自動計量と包装が可能になり、生産性が大幅に向上する見込みである。手詰め想定の20〜25倍の効率化により製造リードタイムが大きく短縮され、小売用1日最大21,000包、業務用1日最大8,400包の量産が可能になる。ゆで卵の仕損品を有効活用し、歩留り率の改善と貴重な国産鶏卵の無駄削減にもつながる。スーパーマーケットの惣菜コーナーへの新規顧客開拓や若年層の主婦への訴求も期待される。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    主力の玉子加工品で生じるゆで卵の仕損品を有効活用する課題認識はあるが、過去の取組との一貫性や経営戦略上の位置付けは読み取れない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    国産かどうかを気にする消費者が77.9%、日本人の約83%がたまごサラダ好きといった市場データと、ゆば・豆乳の既存製造技術を組み合わせた点から強みはうかがえる。

  • 課題の認識と解決4

    ゆで卵の仕損品を廃棄していた課題を明示し、新商品化と自動包装で小売用1日最大21,000包、業務用8,400包の量産体制を示している。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    包装工程で手詰め想定の20〜25倍の効率化、1包あたり1/20〜1/25の製造リードタイム短縮という目標数値が示されている。賃上げへの言及はない。

  • 事業を進める体制2

    ベテラン職人や包装作業を他作業との兼務で対応する体制は書かれているが、人材や事務処理能力の確保状況の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    若年層の主婦や20〜30代の健康・美容意識の高い女性を顧客ターゲットとし、国産志向や中食化の市場データで需要の裏付けを示している。

  • 事業化までの道筋3

    基本レシピ確立、試作2パターン、量産体制構築、小売店への新規展開という段階は示されているが、スケジュールや課題解決の詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    惣菜市場が9兆円を超えた点や、豆乳を加えた洋風惣菜の新規性は示されるが、同分野での高付加価値化・高価格化の水準は明示されていない。

公的補助の必要性67%
  • 波及効果・雇用3

    惣菜市場9兆円超、中食化の進行、国産鶏卵を無駄にしない点など社会的意義はうかがえるが、雇用創出や波及効果の記載は薄い。

  • 費用対効果4

    包装機の導入で手詰め比20〜25倍の効率化と1日最大21,000包の生産能力が示され、投入額に対する生産性向上の効果が具体的に読み取れる。

  • イノベーションへの貢献3

    自動計量・自動充填による包装工程の構築はデジタル化の一端だが、イノベーションや地域・サプライチェーンへの貢献は薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    惣菜市場の成長や中食化を背景にしており成長分野への進出はうかがえるが、日本経済の構造転換に資するとの記載はない。

  • 地域経済への波及2

    栃木県日光市の所在地や国産鶏卵の利用は記載があるが、地域の特性を活かした付加価値や雇用創出の具体的記述は少ない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

試作開発した「豆乳たまごサラダ」は商品化を図り、惣菜市場(一般消費者及び業務用)に向けて新規展開する。スーパーマーケットの惣菜コーナー(業務用)への新規顧客開拓が可能で、若年層の主婦や健康・美容意識の高い女性層への訴求力が高まると考える。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。