ものづくり補助金平成27年度卸売業、小売業徳島県

天然藍の高効率色素生成及び色素抽出技術の高度化

株式会社絹や

この事例のポイント

  • 藍植物から色素を取り出す従来の技術は手間と労力を必要とし、量産化が難しい。
  • 藍葉から抽出した液に酸化環境を作る工程を使い、インジゴの前駆体インドキシルからインジゴを生成することを試みた。
  • 添加物を入れずにインジゴ色素を生成できたことで、量産性や生産コスト低減の可能性が開けた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社絹や
所在地徳島県 徳島市
業種織物・衣服・身の回り品小売業
従業員数6人
資本金1,000万円
設立1969年

事業の背景

当社は幅広い皮革市場に藍染皮革の販路を拡大している。この市場拡大とともに、様々な分野から異素材染色の依頼が増えてきた。しかし藍植物から色素を取り出す従来の技術は手間と労力を必要とする。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力藍植物から色素を取り出す従来の技術は手間と労力を必要とし、量産化が難しい。
  • コスト・採算従来の方法では石灰分を取り除く工程が必要で、色素抽出の効率化が図れず、低コスト化が難しい。
  • 新製品・新技術幅広い天然染料・顔料市場への販路拡大のため、藍の葉から高効率にインジゴを生成し抽出する技術の確立が必要である。

やったこと

藍葉から抽出した液に酸化環境を作る工程を使い、インジゴの前駆体インドキシルからインジゴを生成することを試みた。添加物を入れずに酸化環境を作ることで、インジゴの生成が可能となった。抽出方法としては凝集法を試したが、小規模実験の結果は良好だったものの、大容量実験ではインジゴの抽出はできなかった。その後、凝集法は撹拌や温度、液中のインジゴ量など条件の最適化が難しいため断念した。

新しい製品・サービス:藍の葉から高効率にインジゴを生成し、抽出・凝縮する天然藍の色素生成及び色素抽出技術。

事業の効果

添加物を入れずにインジゴ色素を生成できたことで、量産性や生産コスト低減の可能性が開けた。一方、色素抽出は凝集法を断念し、今後は遠心分離方式や気化方式などを検討して技術を完成させる計画である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    藍染皮革の販路拡大と異素材染色の依頼増加が背景として書かれ、過去の取組との一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    皮革市場での販路拡大や異素材染色の依頼増にふれるのみで、競合や自社の強み弱みの分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決3

    手間と労力を要する従来技術が課題と示され、量産化・低コスト化による販路拡大を目指すとあるが、具体的な数値目標はない。

事業の実現可能性36%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    天然染料・顔料市場への販路拡大や異素材染色の依頼増が示されるが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    今後は遠心分離方式や気化方式など様々な抽出を検討し完成させる計画と書かれ、課題と方向性はあるがスケジュールは不明。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    添加物を使わずインジゴを生成する点は新規性がうかがえるが、天然藍市場の普及度や高付加価値化の度合いは示されていない。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    天然染料市場の販路拡大に言及するが、経済波及効果や雇用創出などの国が補助する理由は書かれていない。

  • 費用対効果2

    量産性や生産コスト低減の成果に触れるが、補助金額に対する付加価値増加などの費用対効果は示されていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    徳島の藍を活かす取組と読めるが、地域の雇用や経済成長への波及は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は遠心分離方式や気化方式など様々な色素抽出を検討し、本技術を完成させる計画である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。