ものづくり補助金平成28年度製造業愛媛県

IoT・AIを用いた箱詰めロボットの複数導入による量産体制の構築

株式会社母恵夢本舗

成果箱詰め作業人員 7名→4名

この事例のポイント

  • 菓子製造ラインの箱詰め工程は最低7名の人員を要し、熟練を要するため人員配置に苦慮していた。
  • 製造ラインの箱詰工程に箱詰ロボットを2台導入した。
  • 箱詰め作業人員 7名→4名。箱詰めロボット2台の導入により、箱詰めの段階での滞留時間がなくなり製造時間が短縮され、量産体制を構築できた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社母恵夢本舗
所在地愛媛県 今治市
業種食料品製造業
技術分野機械制御,情報処理
従業員数250人
資本金1,000万円
設立1953年

事業の背景

当社は愛媛の銘菓「母恵夢」「うずしおパイ」などを製造している。ラングドシャ製品の需要が高まっていたが、製造現場では供給量が追いつかない状況だった。特に箱詰工程がボトルネックとなり、慢性的な人手不足で期限内の納品が難しかった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能菓子製造ラインの箱詰め工程は最低7名の人員を要し、熟練を要するため人員配置に苦慮していた。
  • 生産能力ラングドシャ製品の需要が高まっているが、現場では供給量が追いつかない状況だった。
  • 納期・工程箱詰工程がボトルネックとなり、慢性的な人手不足により期限内の納品が難しかった。

やったこと

製造ラインの箱詰工程に箱詰ロボットを2台導入した。上流から供給コンベア上を流れてくるラングドシャを、コンベアを止めずにカメラで撮像する。撮像画像の画像処理により、品種情報(品種、向き、大きさ)、ラングドシャの位置、回転、印字不良などの諸情報を演算する。カメラによる情報とコンベアに取り付けたエンコーダによるコンベア情報を組み合わせ、コンベアを停止させずに追従動作でラングドシャを取り出す。諸情報を各ロボット、PC、上位制御と共有し、ロボットが正確にラングドシャを取り出して箱詰作業を行う。

ロボット箱詰めロボット(2台)

事業の効果

  • 箱詰め作業人員 7名→4名

箱詰めロボット2台の導入により、箱詰めの段階での滞留時間がなくなり製造時間が短縮され、量産体制を構築できた。箱詰めは作業者の能力に関係なく4名で行えるようになり、余剰人員を他の製造工程へ配置転換できるようになった。熟練の技術が不要になったことで慢性的な人手不足が解消し、高齢者の雇用にもつながった。需要拡大に対応できるため、さらなる売上拡大につなげたいとしている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    過去に補助金を複数回受けた履歴はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    ラングドシャ需要増加と供給不足、OEM販路拡大に触れ、外部環境と強みは読み取れるが、競争優位の論理は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    箱詰工程がボトルネックで慢性的な人手不足と分かっており、ロボット導入で量産体制を再構築する課題認識と対応が具体的。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    最低7名が4名で作業可能となり、1分間150個の箱詰めという数値目標と実績が示されている。

  • 事業を進める体制2

    導入や運営の体制について人員配置の記述はあるが、補助事業を遂行する人材や事務体制は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    ラングドシャ需要の高まりと供給不足は書かれているが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    導入後の中長期の遂行方法やスケジュールは書かれておらず、今後の活動は海外展開の計画にとどまる。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    ラングドシャを高速で箱詰めする独自の画像処理ロボットで、同分野で高水準の生産性を図る取組と読める。

公的補助の必要性73%
  • 波及効果・雇用3

    観光客増加や地域の銘菓の販路拡大、高齢者雇用につながった点は示されるが、波及効果の規模は示されていない。

  • 費用対効果4

    最低7名が4名になり余剰人員を他工程へ配置できたと、人員削減と生産量の増加が具体的に示されている。

  • イノベーションへの貢献4

    カメラ画像処理と複数ロボットの情報共有による追従動作の箱詰めは、先端的なデジタル技術の活用として具体的。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    ロボットによる生産性向上は読み取れるが、日本経済の構造転換への寄与は書かれていない。

  • 地域経済への波及3

    愛媛の銘菓を地域で製造し地元の販路や雇用に結びつけている点はうかがえるが、地域牽引の規模は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

東京オリンピックに伴い外国人観光客の増加が見込まれ、関東方面(羽田空港、成田空港、東京駅)や関西方面(京都駅、関西国際空港)などで、これまで受注を断っていた売上高を確保できる見込みである。海外展開としては、中国への輸出商品として「ポエム」「うずしおパイ」「生クリーム大福」を計画中で、「ラングドシャ」も加える予定である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。