Web修理品受注サービス・革製品オーダーメイド受注サービスの事業開始に伴う運営ソフトの改変

北海道の革製品製造業が、ものづくり補助金で自社サイトの修理・オーダーメイド受注を始め、実店舗の売上減を補った事例です。

ソメスサドル株式会社

成果Webサービスシステムの試行運用開始後、サイトアクセス数が前年比約20%上昇

この事例のポイント

  • 新型コロナウイルスの感染拡大により、実店舗に足を運ぶことをためらう消費者が多く、非接触・非対面でのデジタルコミュニケーションの環境整備と顧客接点の強化が急務となっていました。
  • 本事業では、新たにWebサービスシステムを導入し、自社サイトで馬具・革製品の修理受注を始めました。
  • Webサービスシステムの試行運用開始後、サイトアクセス数が前年比約20%上昇。Webサービスシステムの試行運用を開始した2020年12月以降、サイトアクセス数が前年比約20%上昇し、ソメスサドルの…

事業者のプロフィール

事業者名ソメスサドル株式会社
所在地北海道 砂川市
業種なめし革・同製品・毛皮製造業
従業員数118人
資本金7,000万円
設立1964年

事業の背景

国内唯一の馬具メーカーであるソメスサドルは、競馬関係者などから高い信頼を得ており、革製品も事業の大半を占めています。同社は馬具づくりで培った縫製技術を革製品に生かし、丈夫な製品を作り続けてきました。

一方で、コロナ禍により実店舗の来店が減る中、顧客との接点をデジタルで広げることが課題となっていました。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑新型コロナウイルスの感染拡大により、実店舗に足を運ぶことをためらう消費者が多く、非接触・非対面でのデジタルコミュニケーションの環境整備と顧客接点の強化が急務となっていました。
  • 販路・情報発信既存の自社サイト(Webショップ)は、レギュラー品の販売を中心とした一方通行的な機能が中心でした。
  • 販路・情報発信修理やカスタムオーダーに対応できる窓口が限定的でした。
  • その他テレワークの実施・運用に、ITインフラやアプリケーションの準備が追い付いていませんでした。

やったこと

本事業では、新たにWebサービスシステムを導入し、自社サイトで馬具・革製品の修理受注を始めました。他社製品の馬具も含めて受け付け、客がスマホやデジカメで撮影した画像を送ると後日通知する仕組みとしました。

同社では革製品の修理・補修ができる職人を社内外に約60人抱えており、最短1週間程度で引き渡せるようになりました。また、これまで直営店や百貨店の催事で行ってきたカスタムメードを自社サイトでも始め、CGシミュレーターで素材や金具、色を選べるようにしました。

さらに、タブレット端末をPOSレジの代わりに使うクラウド型のスマレジを導入し、売り上げや在庫情報をクラウド上のデータベースで管理するようにしました。

新しい製品・サービス:馬具・革製品の修理受注サービス、革製品のカスタムオーダーサービス

補助金で入れた設備

経費の区分は「機械装置・システム構築費」です。

事業の効果

  • Webサービスシステムの試行運用開始後、サイトアクセス数が前年比約20%上昇

Webサービスシステムの試行運用を開始した2020年12月以降、サイトアクセス数が前年比約20%上昇し、ソメスサドルのブランド認知度向上に大きく寄与しました。修理・カスタムオーダーへのアクセス数と受注数も相当数に及び、コロナ禍で休業や時短営業を強いられる中でも、実店舗の売上減をカバーできました。

また、クラウド型POSレジの導入により、売り上げや在庫情報の管理業務などが大幅に効率化され、テレワーク環境の整備も進みました。

出た効果の種類(押すと同じ効果の事例へ)

審査の観点ごとの評価

新事業進出・ものづくり補助金

観点の平均3.5 / 5

この事例が強かった観点

  • 5
    事業を進める体制革製品の修理・補修ができる職人を社内外に約60人常時抱えており、従業員118名の体制も示され体制が強い。
  • 4
    これまでの取組との一貫性創業以来の馬具づくりの技術を軸・財布に転用し、既存の自社サイトを基盤に修理・カスタムを追加しており、一貫性が読み取れる。
  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性馬具で培った固い革の縫製技術を強みとし、既存店・百貨店催事のカスタムをオンライン化して顧客接点を増やしている。

もう一歩だった観点

  • 2
    成長分野への進出デジタル化による顧客接点強化は触れられているが、日本経済の構造転換への寄与は直接書かれておらず薄い。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性4

    創業以来の馬具づくりの技術を軸・財布に転用し、既存の自社サイトを基盤に修理・カスタムを追加しており、一貫性が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    馬具で培った固い革の縫製技術を強みとし、既存店・百貨店催事のカスタムをオンライン化して顧客接点を増やしている。

  • 課題の認識と解決3

    既存サイトが一方通行で修理窓口も限定的という課題を挙げ、修理受付やカスタムをオンラインで追加する対策を取っている。

事業の実現可能性3.6
  • 付加価値・賃上げの目標3

    サイトアクセス数が前年比約20%上昇、最短1週間で引き渡し可能と示され、目標の裏付けがある程度ある。

  • 事業を進める体制5

    革製品の修理・補修ができる職人を社内外に約60人常時抱えており、従業員118名の体制も示され体制が強い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    「一生もの」との評価や、コロナ下で実店舗に行きづらい消費者のニーズを前提に、修理・カスタムの価値を整理している。

  • 事業化までの道筋3

    Webサービスの試行運用開始後の成果を示し、スマレジ導入やテレワーク整備など段階的な進め方が書かれている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    国内唯一の馬具メーカーで、2008年サミットへの贈答や宮内庁への納入実績があり、高付加価値・高価格帯の製品であることが読み取れる。

公的補助の必要性3.3
  • 波及効果・雇用3

    歌志内・砂川での雇用創出や地域拠点としての発信意義が述べられ、地域経済への貢献の理由が示されている。

  • 費用対効果3

    サイトアクセス数約20%増、実店舗の売上減のカバーなど成果が示されるが、投入額に対する費用対効果の数字は乏しい。

  • イノベーションへの貢献4

    CGシミュレーターやスマレジ導入で、リモートでも店頭同様に買い物できる仕組みを作り、顧客接点のデジタル化を進めている。

政策面3.0
  • 成長分野への進出2

    デジタル化による顧客接点強化は触れられているが、日本経済の構造転換への寄与は直接書かれておらず薄い。

  • 地域経済への波及4

    北海道の炭鉱地域である歌志内・砂川で技術継承と雇用を生み、地域の可能性を拠点に事業を続ける姿勢が明確。

今後の展望

ポストコロナのブランド消費では、コアなファン層とどれだけ密接な関係を持てるかが重要と捉えており、顧客データを活用して実店舗とオンラインの両軸でさらなる体験価値の向上を目指していく考えです。

事業者の声

これまで以上にコアなファン層とどれだけ密接な関係を持てるかが重要

公式の事例集より(原文のまま)

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出典・注記
  • 出典:公式の事例集(令和元年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文からAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 審査の観点:公募要領 p.44(審査項目)
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。