環境と人に優しい水性塗料100%使用の自動車修理工場への進化

島根県の従業員20人の自動車修理工場が、ものづくり補助金で水性塗料用の乾燥ブースを導入し、乾燥時間を約30%短縮した採択事例です。

有限会社ミサキ自動車

成果従来のブースと比べると乾燥時間が約30%短縮

この事例のポイント

  • 従来の油性塗料用のブースでは水性塗料の乾燥に非常に時間がかかり、業務が滞っていた。
  • 補助金で水性塗料用の塗装乾燥ブース「マックスコンバートMC-201WH」を導入しました。
  • 従来のブースと比べると乾燥時間が約30%短縮。乾燥時間が従来より約30%短縮され、乾燥速度が上がって業務の能率が改善した。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社ミサキ自動車
所在地島根県 出雲市
業種自動車整備業
従業員数20人
資本金3,000万円
設立1990年

事業の背景

有限会社ミサキ自動車は1990年に出雲市で創業した自動車整備業の会社で、新車・中古車の販売から整備や板金修理、保険の取り扱いまでを手がけている。従来からの取引先に加え口コミでの新規注文も多い。

自動車の塗装は主に油性塗料が使われてきたが、近年は水性塗料への移行が進んでいる。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力従来の油性塗料用のブースでは水性塗料の乾燥に非常に時間がかかり、業務が滞っていた。
  • 人手・技能作業員の健康や環境への配慮から水性塗料への切り替えを進める必要があったが、乾燥の遅さが課題だった。

やったこと

補助金で水性塗料用の塗装乾燥ブース「マックスコンバートMC-201WH」を導入しました。このブースはプッシュプル型で、吹き出し口と吸い込み口の間で空気の流れを作り効率的に排気します。

空気が上から下へ流れるため、手元でにおいが発生しても作業員が吸い込むことなくそのまま排気されます。従来のブースと比べて乾燥時間が約30%短縮されました。

水性塗料では対応できない一部の車種を除き、すべて水性塗料を使用しています。

補助金で入れた設備

経費の区分は「機械装置・システム構築費」です。

  • 乾燥ブース マックスコンバート/MC-201WH設備の種類:塗装

事業の効果

  • 従来のブースと比べると乾燥時間が約30%短縮

乾燥時間が従来より約30%短縮され、乾燥速度が上がって業務の能率が改善した。作業員からはにおいが気にならないと評判がよく、体に優しく従業員にも好評である。

水性塗料で対応できる範囲を広げたことで、環境への影響を重視する取引先からの信頼も厚く、売り上げは維持され業績も順調に伸びている。

出た効果の種類(押すと同じ効果の事例へ)

審査の観点ごとの評価

新事業進出・ものづくり補助金

観点の平均2.8 / 5

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性水性塗料の使用率を高く保つことで環境重視の取引先からの信頼が厚く、業績を伸ばしていると書かれ、外部ニーズと強みが結びついている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け提携ディーラーや損保会社から水性塗料での修理を求める声が大きいと書かれ、ニーズの裏付けと選ばれる理由が示されている。
  • 4
    新しさ・高付加価値修理工場では油性塗料が多い中、水性塗料100%使用を目指す取組で、同分野での高付加価値化を図っている。

もう一歩だった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標乾燥時間約30%短縮の実績はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されておらず、薄い。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    1990年創業の整備工場が、水性塗料対応の乾燥ブース導入で環境・健康配慮の方針を継続・発展させており、取組に一貫性がある。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    水性塗料の使用率を高く保つことで環境重視の取引先からの信頼が厚く、業績を伸ばしていると書かれ、外部ニーズと強みが結びついている。

  • 課題の認識と解決3

    水性塗料の乾燥遅延という課題を認識し、乾燥時間を約30%短縮するブース導入で業務滞留の解消を図っている。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標2

    乾燥時間約30%短縮の実績はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されておらず、薄い。

  • 事業を進める体制3

    従業員20名の会社で、既存の整備・板金の業務を継続しながら設備導入を進めており、遂行体制は一定程度確保されている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    提携ディーラーや損保会社から水性塗料での修理を求める声が大きいと書かれ、ニーズの裏付けと選ばれる理由が示されている。

  • 事業化までの道筋2

    水性塗料への切り替えを段階的に進めた経緯は触れられているが、スケジュールや中長期の検証内容は示されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    修理工場では油性塗料が多い中、水性塗料100%使用を目指す取組で、同分野での高付加価値化を図っている。

公的補助の必要性2.3
  • 波及効果・雇用3

    作業員の健康や環境配慮を通じ、業界全体の水性塗料への移行を後押しする社会的意義がある。

  • 費用対効果2

    乾燥時間短縮や業務能率改善は触れられているが、補助金額に対する付加価値増加の数字は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    プッシュプル方式の乾燥ブース導入は述べられているが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は薄い。

政策面2.0
  • 成長分野への進出2

    環境規制への対応として水性塗料を採用した点は触れられるが、日本経済の構造転換への言及は薄い。

  • 地域経済への波及2

    地域に根を張り密着して業務を行い若い世代の育成に目を向けると書かれるが、地域経済への波及は薄い。

事業者の声

マスクがなくてもにおいが気にならないほど

公式の事例集より(原文のまま)

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出典・注記
  • 出典:公式の事例集(令和元年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文からAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 審査の観点:公募要領 p.44(審査項目)
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。