製箱機で梱包を10分から1分にし、発送現場の残業をなくす
株式会社中央ネームプレート製作所
北海道の金属加工・精密板金メーカー(従業員140名)国が公開している採択事例です
この事例のポイント
- 事業を広げるほど、最終工程の梱包が全体のボトルネックになっていた。
- 製品ごとに合う箱を探して切って折る作業に、1日5時間以上かかっていた。
- 同業の工場で見た製箱機がカタログ注文型の対象になり、高額な投資を決断できた。
- 残業がほぼなくなり、生まれた時間をほかの工程の応援に回せるようになった。
事業の経緯
1964年に設立し、金属エッチングやアルマイト処理から、プリント配線板、精密板金加工、航空機のギャレー部品へと事業を広げてきた。名札の通信販売も手がけ、工場ごとに異なる加工を担っている。
事業が広がるほど最終工程の梱包が追いつかなくなり、製品ごとに合う箱を手でつくる作業に1日5時間以上かかっていた。同業の工場で見た製箱機がカタログ注文型の対象に登録されたのを機に、省力化投資補助金で導入した。
事業の内容
- 課題:梱包がボトルネックに金属エッチング、アルマイト処理、プリント配線板、精密板金加工、航空機のギャレー部品などへと事業を広げ、名札の通信販売も手がけている。多角化して成長するほど、最終工程の梱包が大きなボトルネックになった。とくに精密板金でつくり、別の工場で塗装する薄物の製品は、発送に専用の箱が必要だった。
- 課題:手作業の箱づくりの負担多品種少量生産で製品ごとにサイズが違い、梱包の担当者は1日5時間以上を、既製の段ボール箱を探して切り、折る作業に使っていた。人手不足で1日平均2時間の残業が当たり前になり、指の痛みや腱鞘炎、けがのおそれもあった。仕上がりにばらつきが出て、箱が少し大きいだけで送料が上がり、配送中に箱が壊れることもあった。
- 取り組み:カタログ注文型での導入鹿児島の同業他社の工場で同じような機械を見たことが検討のきっかけだった。高額のため検討に時間がかかったが、その機械が省力化投資補助金のカタログ注文型製品に登録され、導入を決めた。販売事業者が申請を支えた。
- 取り組み:段ボール製箱機の導入製品ごとに合う箱を短時間でつくるため、塗装と梱包を担う工場に段ボール製箱機を入れた。平らな段ボールをセットすると罫線を入れて不要な部分を切り落とし、罫線に沿って折るだけで箱ができる。導入後は販売事業者から毎月、生産枚数や使用量、ロス率のデータを受け取り、改善に使っている。
補助金を使った経費
記事の内容から、省力化投資補助金の経費区分にあてはめた区分です。
| カタログ掲載の省力化製品 | 段ボール製箱機 |
|---|
事業の効果
- 1箱あたりの製箱時間が10分以上から約1分になった。
- 既製の箱を探す手間がなくなり、製箱・梱包・発送部門の残業は1日平均2時間から月平均10時間未満になり、直近ではほぼゼロになった。
- 生まれた時間で、塗装の検査やマスキング作業の応援に入れるようになった。
- 製品に合った箱で送れるようになり、輸送中の破損や送料が抑えられた。
- 従業員に余裕が生まれ、離職の防止ややる気の向上にもつながっている。
事業者の声
当社の事業が多角化し、成長すればするほど、現場では「梱包」という工程が大きなボトルネックになっていた。特に石狩第三工場で製造し、第五工場で塗装を行う薄物精密板金製品は、発送時に専用の箱を必要とする。その箱を切り、折り、仕上げる作業が、最終工程である発送現場の大きな負担となっていた。
指先の痛みや腱鞘炎など、労働環境の悪化により従業員の疲労が蓄積し、その結果、仕上がりにわずかなばらつきが生じていた。製品に適したサイズで箱を組み立てなければ、箱がわずかに大きいだけでも一つ上のサイズとなり、郵送コストが増加する。さらに、配送途中に製品が箱の中で動き、箱が破損するトラブルも発生しており、当社の信頼性に直結する重大な問題であると認識していた。
鹿児島にある同業他社の工場で、同様の機械を見学したことが、導入を検討するきっかけだった。当社の課題解決のため導入を急ぎたかったが、高額の機械でもあり検討期間を要した。折しも、今回導入した機械が、省力化投資補助金のカタログ注文型製品の登録となり決断することができた。販売事業者も支援してくれたので、補助金申請は比較的容易だった。
この機械を導入したことで、各々異なるサイズの製品に箱が適合することが可能になった。薄物板金製品はデリケートな製品であるため、箱の強度が一定であることは輸送時の安心感に直結する。お客様にとっても、届いた箱が美しく組まれていることは、当社への信頼感につながると考えている。
北海道の金属加工・精密板金メーカー(従業員140名)
出典
- 中小機構「補助金活用ナビ」の事例記事(当社が書き直し・要約。事業者の声は記事中の発言の引用です)
- 経費区分は、省力化投資補助金の公募要領の区分に当社があてはめたものです
- 採択率:中小企業庁「採択結果」(第6回)
今後の展望
製箱機の導入をコスト削減にとどめず、従業員をより付加価値の高い仕事に移す第一歩と位置づけている。梱包が滑らかになった分、製品づくりの上流の工程に力を注ぎ、北海道から世界に通用する製品を届け続けることをめざす。
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