非接触型社会における「やまなし」ならではの新たな映画の愉しみ方の創出

山梨県の娯楽業の会社が、ものづくり補助金で大型スクリーンを導入し、ドライブインシアターを開催して新しい映画の楽しみ方を生み出した採択事例です。

成果以前は設営に2日ほどかかっていた

この事例のポイント

  • 映画館を含む各エンタメ業界が新型コロナの影響で打撃を受けていました。
  • 屋外で使える大型のインフレータブルスクリーン(自立式エアスクリーン、11.068m×6.225m)、デジタルレーザー映写機(2万ルーメン)、デジタル音響プロセッサー(5.1チャン…
  • 以前は設営に2日ほどかかっていた。インフレータブルスクリーンの導入により、設営が短時間・低コストでできるようになりました。

事業者のプロフィール

所在地山梨県 甲州市
業種娯楽業
従業員数0人
資本金0万円
設立1957年

事業の背景

昭和32年に創業した老舗映画館で、館内上映のほか、ホールなどでの出張上映や野外上映に取り組んできました。2019年には屋外で使える200インチの海外製スクリーンを導入していました。

2020年の新型コロナ禍により各エンタメ業界が打撃を受ける中、ドライブインシアターのアイデアを思い付きました。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑映画館を含む各エンタメ業界が新型コロナの影響で打撃を受けていました。
  • 販路・情報発信大型映画館と同様に豊富な作品を上映できる一方で、館内上映や出張上映だけでは新しい集客につながりにくい状況でした。

やったこと

屋外で使える大型のインフレータブルスクリーン(自立式エアスクリーン、11.068m×6.225m)、デジタルレーザー映写機(2万ルーメン)、デジタル音響プロセッサー(5.1チャンネル)を導入しました。インフレータブルスクリーンはエアポンプで膨らませる仕組みで、設営に約2日かかっていた従来の方法に比べ、短時間・低コストで設営できるようになりました。

2020年4月には地元企業の駐車場で「春休みドライブインシアター」を開催し、看板に幅10mのスクリーンを張って、音声は車内のFMステレオで流す形で人気アニメーション作品を上映しました。

新しい製品・サービス:屋外で使える大型スクリーン・デジタルレーザー映写機・デジタル音響プロセッサーを活用した、ドライブインシアターや野外上映による新しい映画の楽しみ方

補助金で入れた設備

経費の区分は「機械装置・システム構築費」です。

  • インフレータブルスクリーン自立式エアスクリーンデジタルレーザー映写機設備の種類:映像・撮影の機材
  • デジタル音響プロセッサー設備の種類:その他の設備

事業の効果

  • 以前は設営に2日ほどかかっていた

インフレータブルスクリーンの導入により、設営が短時間・低コストでできるようになりました。防水素材で雨に強く、強風時も空気を抜いて危険を避けられます。

ドライブインシアターの企画は大きな話題を呼び、県内外のテレビ局や新聞社から多数の取材依頼があり、大手テーマパークからも問い合わせが寄せられました。

出た効果の種類(押すと同じ効果の事例へ)

審査の観点ごとの評価

新事業進出・ものづくり補助金

観点の平均3.4 / 514観点のうち13観点で評価

この事例が強かった観点

  • 5
    地域経済への波及県内の豊かな自然や景観、果実やワインを生かした企画を展開し、地域特性を活かして地域の観光や経済を牽引する事業となっている。
  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性県内の自然や景観、地元企業との連携、業界内の人脈と作品調達力を生かし、非接触型の新しい鑑賞形態で競争優位を打ち出している。
  • 4
    事業を進める体制映画館運営と出張・野外上映の実績、地元企業との協力、大手からインディーズまでの配給会社との信頼関係など、遂行体制の裏付けがある。

もう一歩だった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標売上面は今後数字を上げていくという目標の記述のみで、具体的な付加価値や賃上げの目標値が示されていない。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    祖父の代から続く老舗映画館で、野外上映に以前から注目し、2019年の海外製スクリーン導入など過去の取組の延長で新事業を位置付けている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    県内の自然や景観、地元企業との連携、業界内の人脈と作品調達力を生かし、非接触型の新しい鑑賞形態で競争優位を打ち出している。

  • 課題の認識と解決3

    コロナ禍で映画館が打撃を受ける課題を認識し、ドライブインシアターで非接触型の新たな提供方法に転換する計画になっている。

事業の実現可能性3.2
  • 付加価値・賃上げの目標2

    売上面は今後数字を上げていくという目標の記述のみで、具体的な付加価値や賃上げの目標値が示されていない。

  • 事業を進める体制4

    映画館運営と出張・野外上映の実績、地元企業との協力、大手からインディーズまでの配給会社との信頼関係など、遂行体制の裏付けがある。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ドライブインシアターは非接触で映画を楽しめる点、山梨の自然や食とのコラボなど顧客に選ばれる理由が具体的に整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    2020年4月の春休みドライブインシアター開催から本格展開へ進める流れと、インフレータブルスクリーンで設営を短時間化する課題解決が示されている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    米国由来のドライブインシアターを県内で初めて展開し、取材や大手テーマパークからの問い合わせが来るほど全国的にも珍しい取組である。

公的補助の必要性3.5
  • 波及効果・雇用3

    エンタメ業界が打撃を受けるなか、地元企業との連携で地域の娯楽と観光資源を生かす新たな需要創出につながる点が読み取れる。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献4

    レーザー映写機や5.1chの音響プロセッサーなど先端機器を導入し、野外上映という新たな映画体験で地域の観光や食との連携に貢献し得る。

政策面3.5
  • 成長分野への進出2

    非接触型社会への対応という記述はあるが、日本経済の構造転換に資する成長分野への進出とまでは読み取れず、触れているだけである。

  • 地域経済への波及5

    県内の豊かな自然や景観、果実やワインを生かした企画を展開し、地域特性を活かして地域の観光や経済を牽引する事業となっている。

今後の展望

今後は県内の豊かな自然や景観を生かした企画、果実やワインなどの食とのコラボレーション、芸能事務所とのコラボレーション企画や新作洋画の野外上映などを模索し、売上を上げていくことを目指しています。

事業者の声

お客さんの背中が動いて、笑ったり泣いたりしているのが分かるんです。反応が良いと『喜んでもらって良かったな』とうれしかったですね。学校の友達もよく足を運んでくれて、おかげで昔から友人は多かったです。

「頑張ってますね」の声を励みに、映画の楽しさをこれからも大切にしていきたいです。

公式の事例集より(原文のまま)

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出典・注記
  • 出典:公式の事例集(令和元年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文からAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 審査の観点:公募要領 p.44(審査項目)
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。