多品種・小ロット・短納期の生産体制の構築による受注の拡大

島根県の従業員13人の製造業が、ものづくり補助金で電子サイクルマシンを導入し、受注を拡大した採択事例です。

有限会社ひまわりニット

成果縫製時間(ポロシャツ1枚) 25分→21分

この事例のポイント

  • 学生服関連が売り上げの約9割を占め、多品種小ロット受注への対応が課題だった。
  • 電子サイクルマシン(JUKIAMS-224ENH)を導入しました。
  • 縫製時間(ポロシャツ1枚) 25分→21分。電子サイクルマシンの導入により、3工程を1台で行えるようになり、人工数が1人減少した。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社ひまわりニット
所在地島根県 邑智郡川本町
業種繊維工業
技術分野製造環境
従業員数13人
資本金300万円
設立1991年

事業の背景

有限会社ひまわりニットは1991年に設立され、大手アパレルメーカー各社のOEMとして学生服や体操服などの学校関係製品を主力としてきた。現在は売り上げの約9割を学生服関連が占め、学校数は200校以上にのぼる。

設立以来、ニット縫製に加え、熟練技術が求められるポロシャツの襟加工も評価されてきた。コロナ禍ではアパレル業界全体が打撃を受け、百貨店やファッションビルの休業が相次いで顧客からの大口受注が激減した。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑学生服関連が売り上げの約9割を占め、多品種小ロット受注への対応が課題だった。
  • 人手・技能学生服は1校ごとにデザインが異なり、サイズ別になるとバリエーションがさらに増えるため、現場の負担が少なくなかった。
  • 販路・情報発信コロナ禍で大口受注が激減したため、受注リスクを軽減する必要があった。
  • 品質・精度ブティックなどでは、ハイクオリティーな製品製造に加え、多品種小ロットおよび短納期への対応が不可避だった。

やったこと

電子サイクルマシン(JUKIAMS-224ENH)を導入しました。事前に縫製パターンをプログラミングし、作業時にそれぞれのアイコンをタッチすれば自動で即座に縫製を開始できるようにしました。

3工程を1台で行えるため、人工数は1人減少しました。ポロシャツの縫製時間は1枚あたり約25分から4分短縮され、時間あたりの縫製枚数は2枚以上増加しました。

新しい製品・サービス:入力機能付き操作パネルを搭載した電子サイクルマシン

補助金で入れた設備

経費の区分は「機械装置・システム構築費」です。

  • 入力機能付き電子サイクルマシン JUKIAMS-224ENH設備の種類:縫製・繊維

事業の効果

  • 縫製時間(ポロシャツ1枚) 25分→21分
  • 3工程を1台で行えるため、人工数は1人減少した
  • 時間あたりの縫製枚数は2枚以上増加した

電子サイクルマシンの導入により、3工程を1台で行えるようになり、人工数が1人減少した。ポロシャツの縫製時間は1枚あたり約25分から4分短縮され、時間あたりの縫製枚数は2枚以上増加した。

これにより多品種小ロットや短納期への対応力が高まり、ボタンダウンポロシャツの受注拡大につながった。

出た効果の種類(押すと同じ効果の事例へ)

審査の観点ごとの評価

新事業進出・ものづくり補助金

観点の平均3.2 / 514観点のうち13観点で評価

この事例が強かった観点

  • 4
    これまでの取組との一貫性1991年設立以来のニット縫製やTSSの推進を経て、電子サイクルマシン導入で多品種小ロット対応へ進む一貫した流れが示されている。
  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性学校関係製品で200校以上の実績とニット・襟加工の評価を強みとし、ブティック等への販路拡大を見据えた計画になっている。
  • 4
    課題の認識と解決学生服への依存や多品種小ロット対応の負担を課題と認識し、ポロシャツ縫製時間を25分から4分短縮する効果を示している。

もう一歩だった観点

  • 2
    事業化までの道筋今後の進め方やスケジュール、中長期の課題検証についての記述はほぼなく、計画の遂行方法は薄い。
経営戦略との整合性4.0
  • これまでの取組との一貫性4

    1991年設立以来のニット縫製やTSSの推進を経て、電子サイクルマシン導入で多品種小ロット対応へ進む一貫した流れが示されている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    学校関係製品で200校以上の実績とニット・襟加工の評価を強みとし、ブティック等への販路拡大を見据えた計画になっている。

  • 課題の認識と解決4

    学生服への依存や多品種小ロット対応の負担を課題と認識し、ポロシャツ縫製時間を25分から4分短縮する効果を示している。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標3

    ポロシャツの縫製時間を4分短縮し、時間あたり縫製枚数を2枚以上増やすなど、生産性向上の目標が示されている。

  • 事業を進める体制3

    経験豊富な社長による生産管理や、外国人技能実習生の教育に力を注いできたことが記載されている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    コロナ禍で伸びたおしゃれ感の高いボタンダウンポロシャツや、本物志向メンズブランドでの高評価など、顧客ニーズの裏付けがある。

  • 事業化までの道筋2

    今後の進め方やスケジュール、中長期の課題検証についての記述はほぼなく、計画の遂行方法は薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    高技術を要するボタンダウンポロシャツの襟加工を強みとし、高級ブランドへも展開するなど高付加価値製品を扱っている。

公的補助の必要性2.7
  • 波及効果・雇用2

    地域の雇用や波及効果に関する直接の記述は少なく、国が補助する積極的理由は文章からは読み取りにくい。

  • 費用対効果3

    1人の工数減少と縫製時間短縮など生産性向上の効果が示されており、費用対効果の材料がある。

  • イノベーションへの貢献3

    デジタルソーイングシステムの電子サイクルマシンを導入し、TSSを推進する点で生産現場のデジタル化が示されている。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    地域の縫製会社として学生服や県内の製造を担い、高付加価値のポロシャツで地域の製造業を支えている姿が読み取れる。

今後の展望

今後も高い技術力を生かし、高品質のものづくりに力を入れる。

事業者の声

コロナの影響で、換気のために冷房中でも窓を開けるため、汗を吸って涼しい割に、きちんと感のある襟付きの受注が増えました

公式の事例集より(原文のまま)

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出典・注記
  • 出典:公式の事例集(令和元年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文からAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 審査の観点:公募要領 p.44(審査項目)
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。