ものづくり補助金平成27年度、令和2年度製造業秋田県

曲げ加工の内製化と新しい塗工技術で、生産ラインの開発力を高める

庄内機械株式会社

秋田県の木工機械・生産ラインメーカー(従業員48名)国が公開している採択事例です

この事例のポイント

  • 顧客の工場に合わせて一つずつ設計する、建材向けの生産ラインが主力になっている。
  • 外注に頼っていた部品を内製化し、納期や生産の管理をしやすくした。
  • 2回目の補助金で、鏡面加工を一度の工程で済ませるUV塗工の技術を開発した。
  • 例年新卒を採用し、若手が新しい技術に挑める社風を育てている。

事業の経緯

1959年に木材加工機をつくる鉄工所として創業し、1970年に会社を設立した。創業者は優れた技能者として表彰されたこともある。その後、建材・住宅メーカー向けの自動木工機械へと広げ、ここ20年ほどは顧客の工場に合わせた生産ラインの仕事が中心になった。

平成27年度のものづくり補助金でプレスブレーキ機を入れ、外注していた部品を内製化した。2020年に、東京の企業で部品設計に携わった技術者出身の現代表が社長に就任した。同じ年度のものづくり補助金でUV塗工の新技術開発に取り組み、次の主力製品に育てようとしている。

事業の内容

  1. 課題:外注に頼る部品と工程1959年に木材加工機をつくる鉄工所として創業し、今は建材・住宅メーカー向けの自動木工機械や大型の生産ラインをつくる。ここ20年ほどは単体の機械よりライン製造が増え、顧客の工場に合わせて一つずつ設計している。電気工事や制御装置、一部の部品を外注に頼っていたため、納期や生産管理の調整が難しかった。
  2. 取り組み:プレスブレーキ機による内製化平成27年度のものづくり補助金で、コンピュータ制御のプレスブレーキ機を入れた。鋼板を高い精度で曲げられるようにして加工の精度と生産性を上げ、外注していた集塵ダクトを自社でつくれるようにした。組み立てのときの負担も減らした。
  3. 取り組み:UV塗工の新技術令和2年度のものづくり補助金で、独自に開発したUV塗工機を使い、建材の表面に硬いコーティング膜をつくる技術を開発した。これまで何度も塗り重ねていた鏡面加工を一度の工程で済ませるため。高級システムキッチンなどへの利用を想定している。
  4. 取り組み:販路と人材国内に加え、中国に販路を持つ建材・住宅メーカーへの営業を進めている。例年新卒を採用し、技術者の育成に力を入れている。

補助金を使った経費

記事の内容から、ものづくり補助金の経費区分にあてはめた区分です。

機械装置・システム構築費コンピュータ制御のプレスブレーキ機
機械装置・システム構築費UV塗工機

事業の効果

  • 集塵ダクトを自社でつくれるようになり、コストを60%抑えられた。
  • 高い精度の部品を内製化し、組み立ての負担が減った。
  • 鏡面加工を一度の塗工で仕上げる技術を開発した。
  • 技術に関する特許を6件持っている。

事業者の声

ここ20年ぐらいは単体の製造機械より、すっかりライン製造の仕事が増えました。生産ラインの仕事は、顧客の工場にあわせて一つひとつ設計するオーダーメイドの製品で、私が知るかぎりこうした住宅向けの各種建材用の生産ラインを製造している企業は他にはありません。

わが社の生命線はなんといっても技術開発力。つねに新しい発想で、他の追随を許さないイノベーションを生み出していきたい。

今でも自分は経営者より、技術者に向いていると思う。

新技術の開発に苦労はつきもの、時にはつらいと感じることもあります。しかし上手くいった時の喜びは他に代えがたい。当社には『庄内機械さん、こんなことができませんか?』と私たちにチャレンジを促してくれるお客様がいらっしゃいます。お客様それぞれが困っていることを気軽に私たちに相談していただける。それは技術者集団としてたいへん恵まれた環境だと思っています。

では、やってみましょう!

私は自分を含め全国の製造業経営者に積極的にイノベーションに挑戦してほしいと思っています。そのために欠かせないのが若手人材育成と技術開発や試作品のための資金力です。『ものづくり補助金』は私たちのような小さな地方の企業が資金を得ることができるありがたい制度だと感じています。

新しいUV塗工技術をさらにグレードアップさせることで、次の主力製品にしていきたい。

秋田県の木工機械・生産ラインメーカー(従業員48名)
出典

今後の展望

UV塗工の技術をさらに高め、次の主力製品に育てる。若手の育成を続け、顧客の要望に柔軟に応える技術者集団であり続けたい。

製造業のほかの採択事例

製造業の事例をすべて見る

ものづくり補助金について

直近の23次の採択率は35.1%(応募1,275件・採択448件)。いま申請できる回は「新事業進出・ものづくり補助金」として募集されています。いま申請できる回の締切・補助額・対象経費は、最新の公募の解説でまとめています。

最新の公募を見る