事業再構築補助金製造業長野県専門家確認済み

AI活用とM&Aで広げた事業に、遠隔画像診断のプラットフォームを加える

長野テクトロン株式会社

国が公開している採択事例です

事業者のプロフィール

事業者名長野テクトロン株式会社
所在地長野県
業種入力・表示装置(メンブレンスイッチ、キーボードなど)の製造
従業員数90人
資本金5,000万円
相談先地域の支援団体

この事例のポイント

  • 営業から品質保証までを自社で行う一貫体制で、小ロット・短納期や突然の仕様変更にも柔軟に応えている。
  • 2020年度に事業再構築補助金を使い、遠隔画像診断プラットフォームを開発して遠隔医療の分野に参入した。
  • AIによる外観検査と不良率予測、M&Aによる事業領域の拡大で、成長を続けている。

事業の経緯

1984年創業。創業後間もなくして現在も同社の主力であるメンブレンスイッチの開発と、業界に先駆けた社内一貫生産体制を確立。その後キーボード等の開発を手がけ、「電子機器の入力装置メーカー」として今日までに約5,000種類の製品を設計・製造。確かな技術力を生かした製品開発と豊富な提案力を強みとする。2023年には同社を中心とした長野テクトロングループ株式会社を設立し、シナジー効果の発揮を企図した異業種展開を図っている。※2023年はばたく中小企業・小規模事業者300社(DX分野)受賞。

1984年に創業し、メンブレンスイッチの開発と業界に先駆けた社内一貫生産体制を確立した。その後キーボードなどの開発を手がけ、電子機器の入力装置メーカーとして約5,000種類の製品を設計・製造してきた。

地域の支援団体とDX推進計画書を策定し、AIによる外観検査や不良率予測で業務を効率化した。2019年からM&Aを進め、2020年度には事業再構築補助金で遠隔画像診断プラットフォームを開発して遠隔医療に参入し、2023年にホールディングス会社を設立した。

事業の内容

  1. 課題:多様な顧客の要望への対応30年以上の生産実績をもつ主力のメンブレンスイッチを軸に、キーボード、ディスプレイデバイスなど入力・表示装置の設計および製造技術に強みをもつ。開発・設計・製造・品質検査にいたる全てのプロセスを自社で行う社内一貫体制を布くことで、小ロット・短納期での納品や突然の仕様変更対応など、顧客の要望に柔軟に応えている。長年蓄積されたノウハウを活用して多種多様な顧客のニーズに最適な提案を行い、付加価値の高い事業モデルを構築している。
  2. 取り組み:自社ブランド製品の開発入力・表示装置の専門メーカーとして実績を積み上げる一方、自社ブランドの製品の開発も積極的に推進している。好きなキーコードを割り付けられるキーボード製品「お気に入りキーボード®」、水泳用トレーニングタイマー、ホテル周辺の飲食店を案内する情報端末システム「ホテぐる」などを市場に送り出している。「お気に入りキーボード®」は発売から10年で累計5万台を販売するロングセラー製品となっている。
  3. 課題:ベテラン社員が担う検査・管理業務の負担製品の外観検査や原価管理における不良率予測は、専門知識を有するベテラン社員が担っていた。
  4. 取り組み:AIを活用したDX推進地域の支援団体と共同でDX推進計画書を策定し、長野市で初めてDX認定を取得した。全社横断のDX推進チームを編成し、行動理念である「例がないからやってみよう。やらないと何も起こらないから」を体現して、AIを活用したDX推進に取り組んでいる。製品の外観検査や原価管理における不良率予測にAIを導入し、品質検査・管理における業務の大幅な効率化を実現した。ベテラン社員が担っていた作業を自動化し、浮いた時間は新製品開発など新たな付加価値を創出する業務に充てている。営業力を強化するため、AIを搭載した案件管理システムの開発も進んでいる。
  5. 取り組み:M&Aによる事業領域の拡大主力の入力・表示装置の製造販売に加え、フィットネス、医療介護、リテール、飲食、オフィス業界へと事業領域を拡大し、積極的にM&Aを展開している。2019年以降、7社の企業と8つの事業を買収し、2023年にはホールディングス会社「長野テクトロングループ株式会社」を設立した。グループ内で事業の多角化や再構築を推進し、シナジー効果を最大限に引き出す体制を整えている。後継者不在の企業を譲り受けることで、譲渡企業の技術継承が図られるとともに、地域の雇用継続にも大きく貢献している。
  6. 取り組み:事業再構築補助金で遠隔医療へ参入2020年度には事業再構築補助金を活用し、遠隔医療の分野にも参入した。「遠隔の医者と医者を繋ぐ遠隔読影サービスで医療の地域格差解消を目指す」をテーマに、遠隔画像診断プラットフォームの開発を通じて、地域医療の格差解消にも取り組んでいる。

補助金を使った経費

事業再構築補助金の経費区分にあてはめると、次のとおりです。

機械装置・システム構築費遠隔画像診断プラットフォームの開発

事業の効果

  • 製品の外観検査や原価管理の不良率予測にAIを導入し、品質検査・管理の業務を大幅に効率化した。
  • 2019年以降、7社の企業と8つの事業を買収し、2023年にホールディングス会社を設立した。
  • 後継者不在の企業を譲り受け、譲渡企業の技術継承と地域の雇用継続に貢献した。
  • 「お気に入りキーボード®」は、発売から10年で累計5万台を販売した。

審査項目とこの事例の合っていたところ

事業再構築補助金の審査項目(5項目中4項目が合致)後継の中小企業新事業進出補助金の直近(第4回)の採択率 33.9%(応募1,499件・採択508件)

◎経営戦略との整合性一貫体制と提案力を軸に、M&Aと遠隔医療で事業領域を広げる方針である。出典:公募要領 p.44この項目が◎の事例 23件
◎事業の実現可能性DX認定を取得し、M&Aを重ねてきた実績がある。出典:公募要領 p.44この項目が◎の事例 21件
◎新市場性・高付加価値性遠隔画像診断プラットフォームで、遠隔読影サービスという新しい分野に参入する。出典:公募要領 p.44この項目が◎の事例 23件
—公的補助の必要性公開されている事例からは読み取れません。出典:公募要領 p.44
◎政策面医療の地域格差の解消と、後継者不在企業の技術継承・雇用維持に貢献する。出典:公募要領 p.44この項目が◎の事例 10件

公募要領の審査項目に照らして当社の専門家が整理・確認したものです。実際の審査の点数や評価ではありません。事業再構築補助金は募集が終わっているため、後継の新事業進出・ものづくり補助金の審査項目で見ています。

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震災で廃業の危機に陥ったあと、祭り装束の復元で業績を回復し、伝統の染物技術を使った自社製品を他企業と共同開発した。

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サーボプレス機などを入れ、次世代EVの蓄電池部品に進出する

株式会社伊藤製作所

成果大手家電メーカー子会社から次世代EV蓄電池の冷却・放熱スリット部品の共同試作開発の依頼を受け、設備投資で生産性を高めた。

金型設計からプレス加工、組立まで一貫で行う強みを持つ精密板金加工業者で、コロナ禍の環境変化に対応して事業再構築補助金を活用した。

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靴型・靴部品のBtoB事業が感染症で落ち込むなか、ゴルファー向けインソールをクラウドファンディングで販売し、目標を大きく上回った。

出典

相談先と計画づくり

その他地域の支援団体

地域の支援団体と共同でDX推進計画書を策定し、全社横断のDX推進チームを編成した。

今後の展望

AIを搭載した案件管理システムで案件情報を全社で共有し、顧客に最適な仕様や納期、価格を迅速に提案できる体制をめざしている。グループ内で事業の多角化や再構築を進め、シナジー効果を引き出す。

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事業再構築補助金について

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