後継ぎのいない成形の外注先を引き継ぎ、EV部品に向けて大型成形を整える

黒田精型

成果ネックだった射出成形の対応サイズを広げられた。

事業承継・M&Aに使える公募中の補助金 49件を見る

この事例のポイント

  • 金型の設計・製造から射出成形までの一貫生産を強みにしてきた。
  • 受注に対して射出成形の部門がボトルネックになっていた。
  • 外注先が後継ぎ不在で、コロナ禍の先行き不安から第三者への承継を考えていた。
  • EV用の高電圧コネクタ部品の試作の依頼をきっかけに、EV分野の受注をめざした。

事業者のプロフィール

事業者名黒田精型
所在地富山県
業種精密金型とプラスチック成形品の製造
従業員数47人
相談先富山県事業承継・引継ぎ支援センター

事業の経緯

精密金型の設計・製造からプラスチックの射出成形までを一貫して手がける会社である。受注に対して射出成形の部門が足りず、体制の強化を考えていた。

射出成形の外注先が後継ぎ不在で、第三者への承継を考えていると知った。

県の事業承継の支援機関の支援を受けて話し合い、2021年12月に株式譲渡で引き継いだ。事業承継・引継ぎ補助金でその会社に大型の射出成形の環境をつくり、EV分野の部品に向けた製造ラインを増やした。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 射出成形部門のボトルネック精密金型の設計・製造とプラスチックの射出成形の一貫生産を強みにしてきたが、受注に対して射出成形の部門が足りず、体制の強化を考えていた。
  • 外注先の後継ぎ不在射出成形の外注先だった会社が後継ぎ不在で、コロナ禍の先行きの不安から第三者への承継を考えていると知った。2021年5月から県の事業承継の支援機関の支援を受けて話し合い、11月に株式譲渡の契約を結び、12月に譲渡を終えた。

やったこと

  1. 大型の射出成形の環境金型の技術を小型・中型から中型・大型に広げるため、引き継いだ会社に大型の射出成形の環境をつくり、製造ラインを増やした。
  2. 役割分担と販路拡大自社と引き継いだ会社の射出成形の役割分担を整理した。中型・大型にサイズを広げたプラスチック精密部品の販路を広げるため、取引先との具体的な商談を進めている。

補助金を使った経費

事業の効果

  • 大型の射出成形の環境と製造ラインを整え、販路を広げるうえでネックだった対応サイズを広げられた。
  • 整えた環境を使い、付加価値を高める製品の開発ができるようになった。
  • 設備の導入が期間の終わり近くになったため、稼働率や製造量の数字の改善はこれからである。

審査の観点ごとの評価[1]

事業承継・M&A補助金

観点の平均3.5 / 5
15次の採択率[2]61.3%応募551件・採択338件

この事例が強かった観点

  • 4
    承継を機にした取組の目的射出成形部門のボトルネックと外注先の後継ぎ不在という具体的課題があり、承継を契機に一貫生産を強化する目的と必要性が明確に書かれている。
  • 4
    計画の具体性と体制2021年5月から支援機関と話し合い、11月に株式譲渡契約、12月に譲渡完了と時系列が具体的で、役割分担整理や商談も進んでいる。
取組の目的・必要性4.0
  • 承継を機にした取組の目的4

    射出成形部門のボトルネックと外注先の後継ぎ不在という具体的課題があり、承継を契機に一貫生産を強化する目的と必要性が明確に書かれている。

実現可能性4.0
  • 計画の具体性と体制4

    2021年5月から支援機関と話し合い、11月に株式譲渡契約、12月に譲渡完了と時系列が具体的で、役割分担整理や商談も進んでいる。

収益性3.0
  • 売上・利益の見込み3

    対応サイズを中型・大型に広げ販路拡大を進めているとあるが、売上や利益の増加額など数字での見込みは示されていない。

継続性3.0
  • 事業の継続3

    引き継いだ会社を含め射出成形の役割分担を整理し製造ラインを増やしており承継後の運営体制は示されているが、長期の成長計画までは述べられていない。

事業者の声

受注量見込みに対し射出成形部門がボトルネックとなることが予測されていた当社において、事業承継により同部門の強化を図ることができ、両社の得意分野を組み合わせることでのシナジー効果を期待することができ、今後の事業展開を円滑に進めていくことにつながる点に期待がある。

富山県の精密金型とプラスチック成形品の製造(従業員47名)
出典・注記
  1. [1]審査の観点の点数は、事業承継・M&A補助金の公募要領にある観点で当社が付けたもので、実際の審査の点数ではありません。
  2. [2]この事例の回が分からないため、採択率は直近の回(15次)の数字です。

相談先と計画づくり

県などの公的支援機関富山県事業承継・引継ぎ支援センター

EV用の高電圧コネクタ部品の試作の依頼を皮切りに、バッテリー関連などEV分野の受注につなげる方針を整理した。そのために、金型から射出成形までをグループの中で一貫してできる体制を強めることにした。

今後の展望

電気自動車やハイブリッド車向けの大電流コネクタの見積もりが急に増えており、量産が決まれば今回入れた成形機で安定した売上が見込める。量産までの間に、自社の品質管理や生産管理、省力化の手法を共有し、高品質・短納期・高収益をめざす。

引き継いだ会社のインサート成形の経験も取り入れ、扱う品目を増やす。

事業承継・M&A補助金とは

直近の15次の採択率は61.3%(応募551件・採択338件)。いま申請できる回の締切・補助額・対象経費は、最新の公募の解説でまとめています。

最新の公募を見る

審査で評価された点が近い事例

製造業のほかの採択事例

製造業の事例をすべて見る