事業再構築補助金製造業岐阜県専門家確認済み

衝撃波式集塵機の技術を生かし、溶接ヒュームの固形化製品を開発する

ユーエスウラサキ株式会社

国が公開している採択事例です

事業者のプロフィール

事業者名ユーエスウラサキ株式会社
所在地岐阜県
業種板金加工・環境機器(ヒューム集塵機)製造
従業員数54人
資本金1,000万円
相談先岐阜県産業技術総合センター

この事例のポイント

  • 板金の設計・加工・塗装・組立を一貫で行える体制が、集塵機の生産にも生き、大幅なリードタイム短縮につながった。
  • 世界初の超音波流体の衝撃波を使ったフィルターのクリーニング技術で、国内外9か国の特許を取得している。
  • 事業再構築補助金を使い、大手が手を出しにくいニッチ市場の「溶接ヒュームの固形化製品」を開発している。

事業の経緯

同社は大手工作機器メーカーの工作機用カバー類の板金加工を主力事業としている。設計から製造、塗装、組立まで一貫対応できる板金事業の強みを活かし、2000年より環境事業部を新設し、レーザー加工時に発生するヒュームの集塵機を開発。集塵機内フィルターのクリーニングシステムは産学官により技術開発を進め、現在は世界9カ国で特許を取得。現在は海外展開に向けて、高度人材を採用。環境機器メーカーとして企業価値向上を目指している。※2023年はばたく中小企業・小規模事業者300社(事業再構築・生産性向上分野)受賞。

大手工作機器メーカーの工作機用カバー類の板金加工を主力とし、2000年に環境事業部を新設して、レーザー加工時に発生するヒュームの集塵機を開発した。集塵機内フィルターのクリーニングシステムは産学官で技術開発を進め、国内外9か国で特許を取得した。

板金加工の「待ち」の受注から脱皮し、提案型の受注で市場創造型の事業を展開している。コロナ渦では事業再構築補助金の採択を受け、2020年から岐阜県産業技術総合センターと研究してきた溶接ヒュームの物性をもとに、「溶接ヒュームの固形化製品」の開発に取り組んでいる。

事業の内容

  1. 課題:待ちの受注からの脱皮板金加工事業の「待ち」の受注活動から脱皮。同社が価格決定できる高付加価値製品を開発し、提案型による「攻め」の受注活動により市場創造型の事業を展開している。
  2. 取り組み:衝撃波式の集塵機フィルタークリーニング集塵機内フィルターのクリーニングに関して、既存市場の製品はパルスジェット式(圧縮空気の風圧で粉塵を押し出す方式)によるフィルターのクリーニングを行うが、同社は世界初の超音波流体から発生する衝撃波を利用したクリーニングシステムを開発した。既存製品では、フィルターの目詰まりは解消せずフィルター機能の効果は短期的であるのに対し、同社製品はフィルターとヒュームの剥離を確実に行う事ができ、フィルターの寿命が長くなる。したがって、ユーザーはフィルターの交換作業やメンテナンスにかかる時間とコストが低減できるメリットがある。さらに衝撃波によるフィルターから分離されたヒュームはフレーク状となり、舞い上がりや飛散が低減するため、作業者は安全かつスムーズに廃棄処理が行える。本技術は国内外9か国で特許を取得しており自社の固有技術として、貴重な無形資産となっている。
  3. 取り組み:一貫生産体制とバリューチェーンの強化他社の板金加工は単一工程の請負が中心であるが、同社は、設計・加工・塗装・組立を一貫生産できる強みを持つ。これらの技術が同社製品の集塵機生産にも大いに活用できており、スマート化された基幹業務のもと大幅なリードタイム短縮を実現している。さらに同社は顧客からの要望を具現化する設計開発力に優れており、高機能化された製品を市場展開している。例えば2023年7月に発表した新機種では、フィルター室に従来システムと連動して作動するダスト遮断弁を搭載し、集めた粉塵の巻き上げを防ぎ、粉塵捕集率を2割向上した。防音性能も高め、夜間運転モードにも対応し、特に夜間稼働するユーザーにとって集塵機運転時の音問題という大きな悩みの解決に貢献した。5Sやカイゼン活動を基盤とし、バリューチェーンの強化により、エンジニアリングチェーンの充実化を図る同社の取組みは競争力があり、着実に生産性・付加価値向上に繋がっている。なお、環境事業でつくられた商品はグループ会社から販売しており、生産から流通までも一元的に管理している。
  4. 取り組み:事業再構築補助金で溶接ヒュームの固形化製品を開発コロナ渦では事業再構築補助金の採択を受け、「溶接ヒュームの固形化製品」の開発を行っている。2020年より岐阜県産業技術総合センターと連携し、溶接ヒュームの物性について研究を重ねてきた。同製品は世の中の環境対策に必要となる製品で挑戦しがいがある。本装置は、独自性もあるが集塵機の付帯設備の側面があり、大手企業では手を出しにくい事業領域なためニッチ市場である。現在、溶接ヒューム粉塵だけでなく、コンクリートや食品関連粉塵など様々な粉塵に関して調査研究中であり、あらゆる粉塵のお困り事を解決する。

補助金を使った経費

事業再構築補助金の経費区分にあてはめると、次のとおりです。

機械装置・システム構築費溶接ヒュームの固形化製品の開発

事業の効果

  • 高付加価値製品の開発で競争力を確立し、増収増益を実現した。
  • 2023年7月発表の新機種で、粉塵捕集率を2割向上した。
  • 衝撃波を使ったクリーニング技術で、国内外9か国の特許を取得した。
  • 新商品の「コスモXシリーズ」は、日本商工会議所会頭賞を受賞した。

審査項目とこの事例の合っていたところ

事業再構築補助金の審査項目(5項目中3項目が合致)後継の中小企業新事業進出補助金の直近(第4回)の採択率 33.9%(応募1,499件・採択508件)

◎経営戦略との整合性待ちの受注から、価格を自社で決められる提案型の事業へ転換する方針と、製品開発が合っている。出典:公募要領 p.44この項目が◎の事例 23件
◎事業の実現可能性2020年から公設の研究機関と連携し、溶接ヒュームの物性の研究を重ねてきた。出典:公募要領 p.44この項目が◎の事例 21件
◎新市場性・高付加価値性集塵機の付帯設備で、大手企業が手を出しにくいニッチ市場の環境対策製品である。出典:公募要領 p.44この項目が◎の事例 23件
—公的補助の必要性公開されている事例からは読み取れません。出典:公募要領 p.44
—政策面公開されている事例からは読み取れません。出典:公募要領 p.44

公募要領の審査項目に照らして当社の専門家が整理・確認したものです。実際の審査の点数や評価ではありません。事業再構築補助金は募集が終わっているため、後継の新事業進出・ものづくり補助金の審査項目で見ています。

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出典

相談先と計画づくり

その他岐阜県産業技術総合センター

産学官で技術開発を進め、岐阜県産業技術総合センターと連携して溶接ヒュームの物性を研究した。

今後の展望

溶接ヒュームだけでなく、コンクリートや食品関連の粉塵も調べ、あらゆる粉塵の困りごとを解決する。グローバルニッチトップをめざし、さらなる成長を図る。

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事業再構築補助金について

事業再構築補助金の募集は終わり、後継の中小企業新事業進出補助金が募集されています。中小企業新事業進出補助金の直近の第4回の採択率は33.9%(応募1,499件・採択508件)。いま申請できる回の締切・補助額・対象経費は、最新の公募の解説でまとめています。

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