事業再構築補助金製造業兵庫県専門家確認済み

ドローンとVRの新規事業で、紙のチラシに頼る商売から抜け出す

有限会社市場印刷

国が公開している採択事例です

事業者のプロフィール

事業者名有限会社市場印刷
所在地兵庫県
業種住宅・不動産会社向けの広告制作・印刷
従業員数12人
資本金500万円
相談先姫路商工会議所

この事例のポイント

  • 紙のチラシが減る中で、ドローン空撮とVR撮影という新しい商材をつくった。
  • 2014年から続けてきたドローン空撮を、外注から自社単独の対応に切り替えた。
  • 商工会議所の支援で事業計画書を作り直し、事業再構築補助金に採択された。

事業の経緯

分譲地やモデルハウスへの集客を目的とした住宅・不動産会社向けの広告制作を行う企業。

住宅・不動産会社向けの広告制作を行い、チラシなど紙媒体の広告印刷が主要事業だった。2014年からドローンによる空撮を手がけていたが、機材の故障リスクから外注が多く、顧客の費用負担が大きかった。

感染症の流行で2020年度のチラシの売上が前年度比で4割程度減ると、2021年春頃に商工会議所から事業再構築補助金の紹介を受け、事業計画書を作り直した。同年6月に採択されて最新のドローンを導入し、続けて3Dスキャンカメラを購入して、空撮からVR撮影までを一括で提供できるようにした。

事業の内容

  1. 課題:紙媒体の広告の売上減少住宅・不動産会社向けに、分譲地やモデルハウスへの集客を目的とした広告を制作している。主要事業はチラシなどの紙媒体の広告印刷だが、デザイナーが7人在籍し、デザイン・企画力をいかしたイベントの企画提案までを手がける。多いときは紙媒体のチラシの売上が全体の50〜60%を占めていたが、新聞購読者の減少と連動して、近年は減少傾向にあった。さらに感染症の流行で、非対面・非接触の告知方法が急増したことが拍車をかけ、2020年度のチラシの売上は前年度比で4割程度減少した。感染症が収束しても紙媒体の広告は減っていくと見込まれ、チラシなどの広告物印刷に代わって継続的に受注できる商材を確立する必要があった。
  2. 課題:ドローン撮影の外注による費用負担一方、2020年度のWebや動画などのコンテンツ制作は前年度比で約8割増加した。社長は、今後も広報媒体の多様化が進み、ドローンやVRなどを活用したデジタル広告の需要がさらに高まると予測していた。もともと2014年からドローンを使った分譲地などの空撮を行っていたが、機材の故障リスクから、多くの注文を外注で対応してきた。その場合、同社の手数料を含めると顧客の費用負担が大きく、撮影を諦めざるを得ない状況が数多くあった。
  3. 取り組み:事業再構築補助金でドローンを導入2021年春頃に商工会議所から事業再構築補助金の紹介を受けた。商工会議所の支援を受けながら改めて事業計画書を作成し、ドローンやVRを活用した新事業の創出に取り組むことにした。2021年6月に同補助金に採択されると、最新のドローンを導入し、自社単独での分譲地の空撮サービスを開始した。外注した場合よりも低価格帯を実現し、顧客の要望にきめ細かく対応できるようになった。
  4. 取り組み:屋内外のVR撮影の提供屋内のVR撮影が可能なマーターポート社製の3Dスキャンカメラに加えて、屋外の撮影が可能なライカ社製の3Dスキャンカメラを購入し、モデルハウスやショールームで屋内外すべてのVR撮影の提供を始めた。これにより、ドローンによる分譲地の空撮に加えて、住宅展示場やモデルハウスの外観から内観までのVR撮影・画像作成をトータルで行えるようになり、デジタル広告における同社の競争力が強化された。
  5. 取り組み:空撮写真のECサイトと販促提案2022年4月には、エリアを絞ってあらかじめ撮影しておいた分譲地の空撮画像を集めたECサイト「ドローンフォトバンク」を構築した。ドローン空撮写真を商材として、SNS広告やチラシ・看板などの分譲地の販促提案を行い、売上へのさらなる相乗効果をめざしている。

補助金を使った経費

事業再構築補助金の経費区分にあてはめると、次のとおりです。

機械装置・システム構築費最新のドローン
機械装置・システム構築費屋内用の3Dスキャンカメラ(マーターポート社製)
機械装置・システム構築費屋外用の3Dスキャンカメラ(ライカ社製)

事業の効果

  • ドローンの自社撮影で、外注よりも低価格を実現し、顧客の要望にきめ細かく対応できるようになった。
  • 分譲地の空撮に加えて、モデルハウスの外観から内観までのVR撮影・画像作成をトータルで行えるようになり、デジタル広告における競争力が強化された。
  • 空撮サービスを利用した住宅会社の顧客から、分譲地のドローン撮影からモデルハウスの玄関を通って室内の3D撮影画像につなげることで、今までにない広告を作成できたとの声があった。
  • 今まで取引のなかった業種の顧客からも、ドローンやVRを通じて引き合いを受けるようになった。

審査項目に合っていた点

事業再構築補助金の審査項目

合致した審査項目3 / 5項目
後継の中小企業新事業進出補助金の直近(第4回)の採択率33.9%応募1,499件・採択508件

出典:公募要領 p.44(審査項目)

◎経営戦略との整合性デジタル広告の需要増を見込み、2014年からのドローン空撮の経験を新事業につなげた。この項目が◎の事例 23件
◎事業の実現可能性商工会議所の支援で計画を作り直し、採択後にドローンと3Dスキャンカメラを導入して自社撮影を始めた。この項目が◎の事例 21件
◎新市場性・高付加価値性空撮から屋内外のVR撮影までを一括で提供でき、デジタル広告の競争力が強化された。この項目が◎の事例 23件
—公的補助の必要性公開されている事例からは読み取れません。
—政策面公開されている事例からは読み取れません。

公募要領の審査項目に照らして当社の専門家が整理・確認したものです。実際の審査の点数や評価ではありません。事業再構築補助金は募集が終わっているため、後継の新事業進出・ものづくり補助金の審査項目で見ています。

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成果クラウドファンディングは公開から約3時間で目標金額を達成し、サポーターは705人、達成率は1,300%を超えた。

靴型・靴部品のBtoB事業が感染症で落ち込むなか、ゴルファー向けインソールをクラウドファンディングで販売し、目標を大きく上回った。

事業再構築補助金製造業愛知県専門家確認済み

支援機関と補助金で、価格転嫁と自社製品開発に挑み、利益率を上げる

マルハチ工業株式会社

成果自社製品の開発が取引先から評価され、対等な関係で価格交渉ができるようになり、既存事業の利益率も上がった。

急に事業を引き継いだ社長が、よろず支援拠点の指導で経営の知識を身につけ、価格転嫁などで経営を改善した。

事業再構築補助金製造業群馬県専門家確認済み

電動車向け部品の新工場を建て、人材育成と自動化で精密切削加工を強める

株式会社桐生明治

成果電動車向け部品の販売比率が10〜15%へ急成長した。

自動旋盤を使う精密切削加工の技術を磨き、2017年から電動車の空調機器に使う金属部品の量産を始めた。

事業者の声

ドローンとVRを活用した新規事業を軌道に乗せて、全社売上高に占める新規事業比率を2024年度には15%超、4,620万円に引き上げたい。

兵庫県の広告制作・印刷の事業者
出典

相談先と計画づくり

商工会議所姫路商工会議所

商工会議所の支援を受けながら事業計画書を作り直し、ドローンとVRを使った新事業に取り組むことにした。

今後の展望

ドローンとVRを活用した新規事業を軌道に乗せ、全社売上高に占める新規事業の比率を2024年度に15%超、4,620万円に引き上げることをめざしている。空撮画像のECサイトを使った販促提案で、売上へのさらなる相乗効果も狙っている。

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