同業から着物レンタルを譲り受け、洗濯とメンテナンスを稼ぐ部門に

株式会社京繊

成果商品数が1.6〜1.7倍に増えて本業の基盤が強まり、新しい事業の設備も稼働を始めた。

設備導入に使える公募中の補助金 581件を見る

この事例のポイント

  • コロナ禍で事業の選択と集中を進めていた同業の会社から、袴・着物のレンタル事業を譲り受けた。
  • 譲り受けで商品数が1.6〜1.7倍に増え、大学との提携や業界でのシェアも高まった。
  • 増えた商品を管理するため、商品管理センターの役割を見直した。
  • 大型の仕上げ機を入れ、着物屋のノウハウを生かした洗濯・メンテナンス事業に乗り出す。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社京繊
所在地京都府
業種着物・袴のレンタル業
従業員数132人

事業の経緯

袴や着物のレンタルを中心に、関西でトップの位置にある会社である。レンタルの人材を生かしたフォトスタジオ、ノウハウを生かしたまち着のレンタルや観光の事業へと、強みを出せる分野に広げてきた。

コロナ禍を経て、事業の基盤をさらに強め、いざというときに備える必要を感じていた。

同じころ、同業の大手がコロナ禍で事業の選択と集中を進め、袴・着物の部門を手放すことになった。協議を重ねて事業譲渡を受け、商品数は1.6〜1.7倍に増えた。

事業承継・引継ぎ補助金で大型の仕上げ機を入れ、洗濯とメンテナンスの事業に乗り出す準備を整えた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コロナ禍に備えた基盤づくり関西でトップの着物レンタル会社だが、コロナ禍のような事態が再び起きることを考え、事業の基盤を強めて生産性を上げ、いざというときの回復力を高めておく必要があった。

やったこと

  1. 同業からの事業の譲り受け業界でも有数の品ぞろえを持ち、関西を中心に袴や着物のレンタルを行う会社が、コロナ禍で事業の選択と集中を進め、この部門を手放すことにした。両社の考えが一致し、協議を重ねて事業譲渡を受けた。
  2. 商品管理センターの役割の見直し急に増える商品を管理するため、廃校になった広い学校の跡地に新しい商品管理センターを設けることにした。年に1〜2度しか使わない商品は新しいセンターでまとめて管理し、空いた既存のセンターでは、すぐ使う商品のメンテナンスに加えて、小規模な着物レンタル業者の着物の手入れや業務用のリネンに新しく取り組む。
  3. 大型の仕上げ機の導入小規模業者から受ける着物類のメンテナンスのため、クリーニング工場で使う大型の仕上げ機を入れた。部品の供給が遅れて納品は予定よりかなり遅れたが、期間内に受け入れの準備から設置工事までを終えた。

補助金を使った経費

事業の効果

  • 同業から譲り受けたことで商品数が1.6〜1.7倍に増え、事業の基盤が強まった。
  • 大学などとの提携先としての立場や業界でのシェアが高まり、すぐにはお金に換えられない効果も大きかった。
  • 大型の仕上げ機の設置工事を終え、現在は操作の指導を受けながら自社の商品で処理の効果を確かめている。

審査の観点ごとの評価[1]

事業承継・M&A補助金

観点の平均3.8 / 5
15次の採択率[2]61.3%応募551件・採択338件

この事例が強かった観点

  • 4
    承継を機にした取組の目的コロナ禍で事業を絞り込んだ同業から事業を譲り受けた経緯と、回復力と生産性を高めるという目的が明確に書かれている。
  • 4
    計画の具体性と体制協議を重ねて事業譲渡を受け、新センター設置や仕上げ機の設置工事を期間内に終えたことが具体的に記述されている。
  • 4
    事業の継続譲受後も商品数増加、大学との提携、業界シェア向上が続き、新センターと新事業の設備が稼働を始めていて成長の継続性が読み取れる。
取組の目的・必要性4.0
  • 承継を機にした取組の目的4

    コロナ禍で事業を絞り込んだ同業から事業を譲り受けた経緯と、回復力と生産性を高めるという目的が明確に書かれている。

実現可能性4.0
  • 計画の具体性と体制4

    協議を重ねて事業譲渡を受け、新センター設置や仕上げ機の設置工事を期間内に終えたことが具体的に記述されている。

収益性3.0
  • 売上・利益の見込み3

    商品数が1.6〜1.7倍に増え、小規模業者からの着物メンテナンス受託や業務用リネンへの新規展開が売上増の見込みとして示されている。

継続性4.0
  • 事業の継続4

    譲受後も商品数増加、大学との提携、業界シェア向上が続き、新センターと新事業の設備が稼働を始めていて成長の継続性が読み取れる。

事業者の声

同業種の買収であったため、シナジー効果は大きなものがあった。(大学等との提携会社の地位、業界内シェア率が高まることによる業界での発言権のアップ等、直ちに金銭評価のできない効果も大きかった。)

京都府の着物レンタル業(従業員132名)
出典・注記
  1. [1]審査の観点の点数は、事業承継・M&A補助金の公募要領にある観点で当社が付けたもので、実際の審査の点数ではありません。
  2. [2]この事例の回が分からないため、採択率は直近の回(15次)の数字です。

今後の展望

業務用の洗濯やリネンでは、着物類のメンテナンスのノウハウを生かし、着物類に絞れば競争力が見込める。京都、大阪、神戸、名古屋など営業と配送の道筋がある地域で、小規模な着物レンタル業者に売り込む。

着物以外のリネンでは、増えている中小のホテルや福祉の事業所もねらう。

事業承継・M&A補助金とは

直近の15次の採択率は61.3%(応募551件・採択338件)。いま申請できる回の締切・補助額・対象経費は、最新の公募の解説でまとめています。

最新の公募を見る

審査で評価された点が近い事例

サービス業(他に分類されないもの)のほかの採択事例

サービス業(他に分類されないもの)の事例をすべて見る