デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)製造業岡山県専門家確認済み

RPAで顧客リストを自動作成し、残業を減らす

キミセ醤油株式会社

国が公開している採択事例です

事業者のプロフィール

事業者名キミセ醤油株式会社
所在地岡山県
業種しょう油・みそ・ポン酢などの製造と訪問販売
従業員数70人
資本金1,500万円

この事例のポイント

  • 顧客情報の管理に時間がかかり退社が遅くなる課題を、RPAによる自動化で解いた。
  • ITリテラシーの高い若手をリーダーにし、ベテランの営業ノウハウを数値に置き換えて「御連絡必要度」の指標をつくった。
  • 顧客情報に入力する用語を社内で統一し、検索や抽出ができるようにした。

事業の経緯

1866 年創業の老舗で、しょう油やみそ、ポン酢などを独自の手法で製造する。

1866年創業の老舗で、売上げの約80%は営業担当者が顧客を訪問する「御用聞き」で稼ぐ。社長は入社後に電子手帳で顧客情報と購入履歴のデータベース化に取り組み、就任後も残業時間を減らす業務改善を続けてきたが、顧客情報の管理に時間がかかり、退社が遅くなるのが課題だった。

2019年1月にRPAの有効性を知って視察し、導入を決定した。同年秋にコールセンターの顧客自動抽出を実装し、続いて毎日の訪問先リストの自動作成に着手した。IT導入補助金も活用し、残業時間の減少と電話アポイント時間の短縮を実現した。

事業の内容

  1. 課題:顧客情報の管理に時間がかかるしょう油やみそ、ポン酢などを独自の手法で製造する、1866年創業の老舗である。売上げの約80%は、中国・四国地方の顧客を35人ほどの営業担当者が月1回のペースで直接訪問する「御用聞き」で稼ぐ。社長は1998年に入社後、当時出始めの電子手帳を活用し、詳細な顧客情報や購入履歴などのデータベース化に取り組んだ。2010年の社長就任後も、生産性の向上により従業員の残業時間を減らすよう業務改善を行ってきた。しかし、きめ細かな営業活動のためには、顧客情報の管理業務などに時間が掛かり、従業員の退社時刻が遅くなるのが課題だった。
  2. 取り組み:RPAの視察と導入決定社長は2019年1月に、経営サポート事業を行う企業の勉強会でRPAの有効性を知った。勉強会の仲間が運営するビジネスホテルがRPAを導入していると聞き、すぐに視察した。そこで、5~6店舗から送られてくる営業日報の数字を、支配人が1クリックすると、わずか数分で自動集計が完了するのを目の当たりにした。支配人によれば、かつては毎日帰り間際に30分~1時間も要して集計していたという。社長はその動作を見て感銘を受け、視察に同行した導入チームのリーダー候補と相談して導入を決定した。
  3. 取り組み:顧客の自動抽出と訪問先リストの自動作成3か月ほどの準備期間の後、2019年秋にコールセンターで電話をかけるべき顧客を自動抽出する機能を実装した。続いて、毎日の営業訪問先リストの自動作成に着手した。
  4. 取り組み:「御連絡必要度」の指標化RPA導入のリーダーにITリテラシーの高い若手を起用し、経験豊富なベテランの営業ノウハウを聞き出しながら、アポイントメントの頻度や優先順位を数値に置き換える取組を進めさせた。その数値を基に「御連絡必要度」という新指標を自動計算させ、それを顧客リストに組み込むことで、訪問優先度の高い顧客を自動的にリスト化できるようになった。
  5. 取り組み:用語の統一とIT導入補助金RPA導入の際は、キーワードによる検索や抽出ができるように、顧客情報に入力する用語を社内で統一した。導入時にはIT導入補助金も活用した。

補助金を使った経費

デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)の経費区分にあてはめると、次のとおりです。

ソフトウェア費RPA(業務自動化ソフトウェア)

事業の効果

  • 導入前1年間と導入後1年間を比べると、従業員の残業時間が1人当たり月3時間6分減少した。
  • コールセンターでは、1件の電話アポイントを得る平均時間が2.6分短縮できた。
  • 2020年2月期の売上げは、RPAを導入していない百貨店ルートなどの卸売部門が前年同期比で約20%減だったのに対し、御用聞き部門は3.5%減にとどめた。
  • RPAで自動作成されたリストを使い、訪問先で購入履歴を一目で確認できるようになり、携帯端末を開いて調べる時間が減った。顧客と親密に会話する時間が増え、売上げと仕事に対するモチベーション向上に貢献した。
  • SNSからネット通販への動線分析などを自社でプログラム化し、1日10分の時間短縮になった。

審査項目とこの事例の合っていたところ

デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)の審査項目(4項目中4項目が合致)直近の回(26年4次)の採択率 44.4%(応募1,836件・採択816件)

◎経営課題の理解顧客情報の管理に時間がかかり、退社が遅くなるという課題を、御用聞きの営業の中身を踏まえて捉えている。出典:公募要領 p.22この項目が◎の事例 37件
◎プロセスと導入効果の整合顧客の抽出とリスト作成という業務の流れにRPAを入れ、残業と電話アポイント時間の短縮につなげた。出典:公募要領 p.22この項目が◎の事例 35件
◎データ連携顧客情報と購入履歴のデータを、訪問優先度の指標とリストに組み込んだ。出典:公募要領 p.22この項目が◎の事例 33件
◎労働生産性の向上従業員の残業時間が1人当たり月3時間6分減った。出典:公募要領 p.22この項目が◎の事例 34件

公募要領の審査項目に照らして当社の専門家が整理・確認したものです。実際の審査の点数や評価ではありません。審査項目は、いま募集している回の公募要領のものです。

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生産ラインを増やしたあと、紙の帳票やFAXに頼る生産管理と情報共有が煩雑になった。

事業者の声

SNSからネット通販への動線分析などは自分たちでプログラムを作っている。これで1日10分の時間短縮になった。今後も面倒な業務の自動化を、少しずつ積み重ねていきたい。

岡山県のしょう油・みそなど調味料の製造事業者
出典

今後の展望

面倒な業務の自動化を、少しずつ積み重ねていきたいとしている。

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デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)について

直近の26年4次の採択率は44.4%(応募1,836件・採択816件)。いま申請できる回は「デジタル化・AI導入補助金」として募集されています。いま申請できる回の締切・補助額・対象経費は、最新の公募の解説でまとめています。

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