最新溶接技術習得による次世代看板製造事業

徳島県の従業員15人の製造業が、ものづくり補助金でファイバーレーザー溶接機を導入し、立体文字を内製化して短納期化を目指した事例です。

株式会社マルアート

この事例のポイント

  • 立体文字の薄板製作の一部を外注に頼らざるを得ず、内製化が課題だった。
  • 高精度・高密度溶接を実現するファイバーレーザー溶接機(WEL-KEN社製)を導入し、溶接・組立工程の技術習得を図りました。
  • 歪みや焼けの発生を抑え、作業時間の短縮も図れました。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社マルアート
所在地徳島県 板野郡藍住町
業種金属製品製造業
技術分野接合・実装
従業員数15人
資本金1,000万円
設立1993年

事業の背景

徳島県内のみならず四国・関西を事業エリアに、設計製作から施工まで一貫した体制で看板を幅広く手掛けています。近年は立体文字の需要が高まっていました。

コロナ禍での広告宣伝業界の苦境を乗り越え、デジタル技術との融合による付加価値拡大を図っています。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力立体文字の薄板製作の一部を外注に頼らざるを得ず、内製化が課題だった。
  • 品質・精度従来のTig溶接は熱量変化が大きく歪みが発生しやすいため、薄板材に不向きだった。
  • 人手・技能歪みとりの後処理工程が非効率で、人的負担も大きかった。

やったこと

高精度・高密度溶接を実現するファイバーレーザー溶接機(WEL-KEN社製)を導入し、溶接・組立工程の技術習得を図りました。この溶接機は非常に高コストのため、徳島県内では当社が初の導入となりました。

レーザービームを細かく自動旋回させる機能を活用し、良好な溶け込みを実現しました。

新しい製品・サービス:立体文字の内製化による看板製造

補助金で入れた設備

経費の区分は「機械装置・システム構築費」です。

事業の効果

歪みや焼けの発生を抑え、作業時間の短縮も図れました。立体文字の制作に特に有用で、高品質での内製化と短納期化を実現し、提案の幅が大きく広がりました。

Tig溶接燃料の高騰という問題にも対処でき、高付加価値化を進める事業基盤を構築できました。

出た効果の種類(押すと同じ効果の事例へ)

審査の観点ごとの評価

新事業進出・ものづくり補助金

観点の平均3.0 / 514観点のうち12観点で評価

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性看板分野で薄板製作を外注に頼っていた弱みを把握し、県内初導入の溶接機で内製化して短納期化と提案の幅を広げる点に強みが示されている。
  • 4
    課題の認識と解決Tig溶接の歪み取り工程が非効率で人的負担大と課題を特定し、レーザー溶接で歪みや焼けを抑え作業時間を短縮する解決策を示している。
  • 4
    新しさ・高付加価値徳島県内で当社が初導入となった高コストのファイバーレーザー溶接機を用い、薄板立体文字の高品質化で同分野の高付加価値化を図っている。

もう一歩だった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標付加価値額や賃上げの目標値は記載がなく、短納期化や高付加価値化の方向性を述べるにとどまる。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    設備投資で一貫受注体制を築いてきた経緯があり、立体文字の内製化を課題としてレーザー溶接機導入に至った流れが過去の取組と一貫している。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    看板分野で薄板製作を外注に頼っていた弱みを把握し、県内初導入の溶接機で内製化して短納期化と提案の幅を広げる点に強みが示されている。

  • 課題の認識と解決4

    Tig溶接の歪み取り工程が非効率で人的負担大と課題を特定し、レーザー溶接で歪みや焼けを抑え作業時間を短縮する解決策を示している。

事業の実現可能性2.6
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は記載がなく、短納期化や高付加価値化の方向性を述べるにとどまる。

  • 事業を進める体制3

    技術習得を図る計画が示され、従業員15名の会社で設備導入と技術習得を進める体制が読み取れるが、具体的な人員配置は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    立体文字の需要の高まりを踏まえ、高品質での内製化と短納期化で提案の幅が広がると、顧客に選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋2

    導入と技術習得の方向は示されるが、スケジュールや課題解決の具体的な進め方は記載されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    徳島県内で当社が初導入となった高コストのファイバーレーザー溶接機を用い、薄板立体文字の高品質化で同分野の高付加価値化を図っている。

公的補助の必要性2.5
  • 波及効果・雇用2

    地域の看板産業や街の活気に触れているが、経済波及効果や雇用創出など国が補助する積極的理由は薄い。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献3

    最新のファイバーレーザー溶接技術を看板製造に導入し、地域の看板業界で成長をめざす取組として、業界のイノベーションに寄与し得る。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    徳島県を中心に四国・関西を事業エリアとし、地域の街を彩る看板を手掛け、地域の事業基盤を強化する点が読み取れる。

今後の展望

次のステップに向けて体制を強化し、より幅広い事業展開をめざしています。

事業者の声

看板は街に活気をもたらす大事なツールですから、しっかり情報交換し、業界全体で成長していきたいです。当社も次のステップへと体制を強化しながら、より幅広い事業展開をめざします。

公式の事例集より(原文のまま)

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出典・注記
  • 出典:公式の事例集(令和元年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文からAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 審査の観点:公募要領 p.44(審査項目)
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。