先端設備導入による、生産性向上と販売チャネル拡大に向けた取組

有限会社中村機工

成果プログラム作業時間 30分→10分

この事例のポイント

  • 若年層の人材雇用に苦慮しており、熟練工の技術伝承が機能していません。
  • 中村機工は、本事業で最新鋭のレーザー加工機を導入しました。
  • プログラム作業時間 30分→10分。図面をデータ読み込みするだけで加工プログラムが自動作成できるようになり、時間短縮と人為ミスの削減に貢献しました。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社中村機工
所在地大分県 豊後高田市
業種金属製品製造業
技術分野情報処理,精密加工,機械制御
従業員数8人
資本金300万円
設立1983年

事業の背景

あらゆる企業で慢性的な人手不足が経営課題となっており、ものづくり業界では若年労働者の不足が技術伝承にも深刻な影響を及ぼしています。有限会社中村機工は豊後高田市に本社を構える鉄工所で、大分北部中核工業団地の進出企業から自動車関連、OA部品などを受注しています。

同社も従業員の高齢化が進む一方で若年層の雇用に悩んでおり、熟練工の技術伝承が機能していない状況です。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能若年層の人材雇用に苦慮しており、熟練工の技術伝承が機能していません。
  • 生産能力約30年前に導入したレーザー加工機は、発注先が求める素材・厚み・形状に対応しにくく、段取りや機械プログラムの入力に手間がかかるため、大幅なボトルネックになっていました。
  • 生産能力レーザー加工機のボトルネックにより、外注するか、発注自体を断らざるを得ないケースもありました。

やったこと

中村機工は、本事業で最新鋭のレーザー加工機を導入しました。導入した機種はテーブル駆動方式で、ボールねじ駆動による高精度と、鋳物ベース採用による高剛性に優れています。

本機に搭載された高出力のCO2レーザーにより、薄板から厚板までの生産性が向上しました。タッチパネル式の操作盤を装備し、シンプルでわかりやすい画面構成によりプログラム操作を大幅に向上させました。

さらに、生産効率の向上を見込んで、余剰時間を活用した新たな営業展開を計画し、自社ホームページを制作してBtoCの個人向け市場の開拓も目指しました。

新しい製品・サービス:個人向け商材「肉焼き鉄板」。重量2.7kg、厚さ6mmの鉄製フライパンで、大阪の焼肉店と地元の牧場主とのコラボレーションにより製造しました。

補助金で入れた設備

経費の区分は「機械装置・システム構築費」です。

事業の効果

  • プログラム作業時間 30分→10分
  • レーザー加工時間 180分→90分

図面をデータ読み込みするだけで加工プログラムが自動作成できるようになり、時間短縮と人為ミスの削減に貢献しました。プログラム作業は30分から10分、レーザー加工は180分から90分へ短縮されました。

既存機では制限されていた作業も外注に頼らず内製化できるようになりました。段取りや調整が自動化されたことで非熟練作業者でも加工を行えるようになり、労働環境の改善にもつながっています。

出た効果の種類(押すと同じ効果の事例へ)

審査の観点ごとの評価

新事業進出・ものづくり補助金

観点の平均3.1 / 5

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性高出力CO2レーザーや手際よい操作を強みとし、既存設備では断っていた案件を内製化できるようになったと成果が示されている。
  • 4
    課題の認識と解決プログラム作業が30分から10分、加工が180分から90分に短縮されると課題と効果が具体的に示されている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け肉焼き鉄板がクラウドファンディングで目標を大きく上回り、ふるさと納税品にも採用されたとニーズの裏付けが示されている。

もう一歩だった観点

  • 2
    事業を進める体制従業員8名の小規模体制で、人材や事務処理体制について具体的な記述は少ない。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    鉄工所として自動車・OA部品を受注してきた実績があり、新設備導入を既存の加工事業の延長として位置付けている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    高出力CO2レーザーや手際よい操作を強みとし、既存設備では断っていた案件を内製化できるようになったと成果が示されている。

  • 課題の認識と解決4

    プログラム作業が30分から10分、加工が180分から90分に短縮されると課題と効果が具体的に示されている。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標3

    プログラム作業時間の短縮や加工時間の半減など目標に対応した効果が示されており、達成の見込みがある。

  • 事業を進める体制2

    従業員8名の小規模体制で、人材や事務処理体制について具体的な記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    肉焼き鉄板がクラウドファンディングで目標を大きく上回り、ふるさと納税品にも採用されたとニーズの裏付けが示されている。

  • 事業化までの道筋3

    新規営業や自社サイト制作など今後の展開方針は示されているが、スケジュールの詳細は限られる。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    テーブル駆動方式で薄板から厚板まで対応する最新鋭機を導入し、高精度・高剛性の機種で差別化を図っている。

公的補助の必要性3.0
  • 波及効果・雇用3

    地域の工業団地の企業と連携し、地元の製造業の内製化や技術伝承の課題解決に寄与する点が読み取れる。

  • 費用対効果3

    加工時間の半減やプログラム作業の短縮により生産性が向上し、外注削減の効果も見込まれる。

  • イノベーションへの貢献3

    自動プログラム作成やタッチパネル操作により、非熟練者でも加工できる仕組みを導入している。

政策面3.0
  • 成長分野への進出2

    個人向け商材やBtoC市場への進出は見られるが、日本経済の構造転換に資するとまでは書かれていない。

  • 地域経済への波及4

    豊後高田市の工業団地企業から受注し、地元業者の修理も手がけ、地域の地場産業として役割を果たしている。

今後の展望

新規設備導入を機に事業基盤が充実し、新たな事業展開に大きな期待が寄せられています。

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出典・注記
  • 出典:公式の事例集(令和元年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文からAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 審査の観点:公募要領 p.44(審査項目)
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。