運送業が防災・BCPに使える補助金は?採択された使い方と事例
この記事の要点
運送業が防災・BCPに使った採択事例は4件で、被災後の船の入れ替え、組合の発電機、BCPと訓練の3つの使い方が見られます。採択事例をもとに、件数の少なさを踏まえた読み方と実例を整理しました。
この記事の目次
運送業の防災・BCPで採択された使い方は、採択事例では2026年10月時点で4件あり、すべて「その他の補助金」の例で、ものづくり・新事業進出補助金の事例はありません。
件数が10件に届かないため、被災後の船の入れ替え、組合の発電機、BCPと訓練という3つの使い方を実例で示し、近い業種の採択事例も案内します。
災害で船や車両が使えなくなったときや停電への備えに、どの補助金が使えるのか分からない。採択された実例を知りたい方に向けた記事です。
防災・BCPは、災害が起きても事業を止めないための備えです。補助金で何を買えるかは、補助金の種類と会社の状況で変わります。
防災・BCPの採択事例は4件だけ
防災・BCPの採択事例は、採択事例のうち運送業では2026年10月時点で4件です。件数が少ないため、件数の内訳よりも事例の中身から使い方を見てください。
| 地域 | 件数 | 割合 |
|---|---|---|
| 石川県 | 1件 | 25% |
| 熊本県 | 1件 | 25% |
| 静岡県 | 1件 | 25% |
| 宮城県 | 1件 | 25% |
割合は、運送業で防災・BCPに使われた4件に対するものです。御社と近い業種や制度の例は、次の2つのページで見られます。
被災後の船を入れ替えて営業を再開する
被災で流された船を入れ替えた例は、令和6年度の採択事例に1件あります。夏の観光シーズンに間に合わせることを目的にしていました。
1被災後の船の入れ替え
津波で流された遊覧船を入れ替え、7月中旬に営業を再開
能登金剛遊覧船有限会社
成果7月中旬に通常営業を再開し、夏の観光シーズンに間に合いました。
成果は、7月中旬に通常営業を再開し、夏の観光シーズンに間に合ったことです。
組合で連携して発電機を備える
停電に備える例は、組合で連携BCPをつくり、給油を続けられる発電機を備えた熊本県の1件です。
1組合の連携BCPと発電機
地震への備えが不足していた組合が、連携BCPと発電機で給油を継続
熊本輸送団地協同組合
成果従業員の災害への意識が高まり、認定を名刺で示すことで新しい顧客づくりにも役立っています。
成果は、従業員の災害への意識が高まり、認定を名刺で示すことで新しい顧客づくりにも役立ったことです。
BCPと訓練で保管の依頼を増やす
BCPと訓練に取り組んだ静岡県の例は、大口取引先から保管の依頼が増えた例です。防災の取り組みを仕事の広がりにつなげています。
1BCPと訓練の保管依頼
港から遠い内陸立地を強みに変え、事業継続計画と訓練で保管依頼が増加
株式会社焼津冷凍
成果大口取引先から様々な商品の保管依頼を受けるようになり、事業拡大につながりました。
成果は、大口取引先から様々な商品の保管依頼を受けるようになり、事業拡大につながったことです。運輸業で使える費用は運輸業の持続化補助金で取り上げています。
対象になるかは規模と業種で決まる
運送業が対象になるかは、会社の規模と業種で決まります。補助金ごとに基準が違うため、この記事では対象の基準を断定せず、御社の情報で確かめます。
例えばものづくり・新事業進出補助金の新事業進出枠では、補助上限が従業員数で区切られています1。制度の決まりは公募要領の台帳で確かめられます。
業務システムも含めて考えるなら、DX戦略に使える補助金も参考になります。
御社の船や車両の入れ替え、発電機の備えが対象になるかは、AIで3分ほどで確かめられます。
専門家から見たポイント
採択事例1,102件のうち、運送業の防災・BCPの例は4件です。件数が少ないため、設備・計画・取引先のどれを目的にするかを先に決めると、実例と比べやすくなります。
ほかの運送業の計画は運送業の採択事例で見比べられます。
設備を入れ替えたい会社
被災後の船の入れ替えの例のように、再開の時期が決まっている会社は、設備の導入時期と成果を先に並べると計画の筋道が見えます。
組合で備えたい会社
組合で発電機と連携BCPをつくった例は、認定を名刺で示して顧客づくりに使えた点が参考になります。
取引先を増やしたい会社
BCPと訓練で保管の依頼が増えた例は、防災の取り組みを営業に生かしたい会社に向いています。
防災の設備と計画をどう組むかは、専門家に無料で相談して確かめられます。
間違えやすい点
間違えやすいのは、件数の読み方と、事例の成果の範囲です。防災・BCPの事例の全体像は防災・BCPの採択事例で確かめられます。
- 件数の少なさを目安にしない。4件は採択事例のうち運送業の例の数で、防災・BCPの補助金全体の数ではありません。
- 遊覧船の例は時期が成果に入っている。7月中旬の営業再開と夏の観光シーズンに間に合ったことが成果として書かれています。
- 成果は事例に書かれた内容だけで見る。補助額や効果の数字は、この記事では書いていません。
よくある質問
防災の設備だけでも対象になりますか?
対象になるかは、補助金の種類と会社の状況で変わります。省力化の設備と防災の設備を比べるなら、省力化・省人化に使える補助金も見られます。
採択事例の件数が少ないのは、どの補助金でも同じですか?
同じとは言えません。この記事の4件はすべて「その他の補助金」の例で、制度ごとの件数は別に見る必要があります。
紹介した事例は今も同じ条件で使えますか?
紹介した事例の公募回は、令和6年度のものを含みます。今の条件は、補助金の公募要領で確かめてください。
出典(1件)
- 新事業進出・ものづくり補助金 第1回 公募要領 p.8『1-2-2. 新事業進出枠』
まだ相談は早いと感じる方は、まず資料で全体をつかんでください。
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