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トップ/補助金/人材開発支援助成金とは?研修費と訓練中の賃金が助成される条件
補助金

人材開発支援助成金とは?研修費と訓練中の賃金が助成される条件

公開 2026/10/18専門家監修

この記事の要点

人材開発支援助成金は、社員に仕事に関係する研修を受けさせた会社に、研修の費用と研修中の賃金の一部を厚生労働省が助成する制度です。研修の種類ごとの助成の率と上限、新しい事業の研修で率が上がるコース、対象の研修、計画届の期限を整理しました。

この記事の目次
  1. 人材開発支援助成金とは?
  2. 研修費は何割戻り、上限はいくら?
  3. 新しい事業の研修で率が上がるのは?
  4. 対象になる研修と外れる研修は?
  5. 計画届の提出から支給申請までの期限は?
  6. 専門家から見た人材開発のポイント
  7. 間違えやすい点
  8. よくある質問
結論

人材開発支援助成金は、社員に仕事に関係する研修を受けさせた会社に、研修の費用の一部と、研修中に払った賃金の一部を厚生労働省が助成する制度です。

一般的な研修を扱う人材育成支援コースでは、中小企業の正社員の研修なら費用の45%と、1人1時間800円の賃金が助成されます。研修を始める1か月前までに計画届を労働局に出すことが条件です。

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社員の研修や資格の講座に費用をかけていて、人材開発支援助成金でどこまで戻ってくるか、どんな手順が要るかを知りたい方に向けた記事です。

厚生労働省の人材開発支援助成金の詳細版パンフレットから、人材育成支援コースと事業展開等リスキリング支援コースを中心に、助成の率、対象の研修、期限を整理します。

人材開発支援助成金とは?

人材開発支援助成金は、雇用保険に入っている社員に、職務に関係する知識や技能を身につけさせる訓練を行った事業主を支える、厚生労働省の雇用関係助成金です。訓練の目的ごとに、人材育成支援コース、教育訓練休暇等付与コース、人への投資促進コース、事業展開等リスキリング支援コース、建設業向けのコースなどに分かれています。

補助金と違い、要件を満たせば審査の点数で競うことなく支給されます。補助金との違いは補助金と助成金の違いとは?で取り上げています。

研修費は何割戻り、上限はいくら?

人材育成支援コースの助成は、研修の費用にかける「経費助成」と、研修の時間に払った賃金にかける「賃金助成」の2つです(人材開発支援助成金 人材育成支援コース パンフレット p.15『助成率・助成額』)。中小企業の率と額は次のとおりです。

研修の種類 経費助成(中小企業) 賃金助成(1人1時間)
正社員への一般的な研修(人材育成訓練) 45% 800円
有期・パートなどの社員への研修 70% 800円
正社員化を目指す有期実習型訓練 75% 800円

出典:人材開発支援助成金 人材育成支援コース パンフレット p.15『助成率・助成額』

研修の費用には、1人1回の訓練ごとに上限があります。中小企業の場合、研修の時間が10時間以上100時間未満なら15万円、100時間以上200時間未満なら30万円、200時間以上なら50万円です。研修の後に賃金を5%以上上げるか、資格手当を設けて3%以上上げると、経費助成の率が15ポイント上がります。

たとえば、正社員3人に1人10万円・20時間の外部講座を受けさせた場合、費用30万円の45%と、3人×20時間×800円の賃金助成を合わせた額が目安です。研修の後の賃上げを補助金の要件と合わせて考える方法は補助金の賃上げ加点とは?で取り上げています。

新しい事業の研修で率が上がるのは?

新しい事業を始める、DXやGXに取り組むといった目的の研修は、事業展開等リスキリング支援コースが使えます。中小企業の経費助成は75%、賃金助成は1人1時間1,000円で、人材育成支援コースより手厚い率です(人材開発支援助成金 事業展開等リスキリング支援コース パンフレット p.2『助成内容』)。

  • 事業展開:新しい商品やサービスで新しい分野に進むことや、事業や業種の転換。今の事業で作り方や提供の仕方を変えることも含みます。
  • DX:デジタル技術を使って業務を効率化し、仕事の進め方を変えること。
  • GX:省エネや再生可能エネルギーの活用で、温室効果ガスの排出を減らすこと。

このコースは令和8年度末までの期間限定です。補助金で新しい事業やシステムを入れ、その使い方を社員に学ばせる研修をこのコースで受ける、という組み合わせ方ができます。ソフトの導入を補助金で進める手順はデジタル化・AI導入補助金の申請手順で取り上げています。

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対象になる研修と外れる研修は?

対象は、通常の業務とは分けて行う「OFF-JT」の研修で、実際に学ぶ時間が10時間以上のものです。OFF-JTとは、外部の講座や社内の講習会のように、仕事の手を止めて受ける研修のことです。ふだんの仕事をしながら先輩が教えるOJTは、認定を受けた訓練の形でないと対象になりません。

  • 対象になる例:業務に要る資格の講座、外部のセミナー、eラーニングで受ける専門の研修、社内で講師を立てて開く講習会。
  • 外れる例:研修の費用を会社がすべて負担していないもの、休日や所定の時間外に受けさせた時間の賃金助成、移動の時間を除いて10時間に届かない研修。

出典:人材開発支援助成金 人材育成支援コース パンフレット p.10『支給対象とならない場合』・ p.11『用語の定義』

社員本人に一部の受講料を払わせると、経費助成の対象から外れます。勤怠の記録が紙のままだと、研修の時間と賃金を示す書類づくりに手間がかかるため、記録の整え方は勤怠管理・給与計算ソフトに使える補助金も参考になります。

計画届の提出から支給申請までの期限は?

研修を始める日の6か月前から1か月前までに、職業訓練実施計画届を労働局に出します。研修が終わったら、終わった日の翌日から2か月以内に支給申請をします(人材開発支援助成金 人材育成支援コース パンフレット p.3『手続きの流れ』)。

  1. 事業所ごとに職業能力開発推進者を選び、事業内職業能力開発計画を作って社員に周知する。
  2. 研修を始める1か月前までに、職業訓練実施計画届を労働局に出す。
  3. 計画どおりに研修を行い、受講料を会社が払う。
  4. 研修が終わった日の翌日から2か月以内に、支給申請書と受講の証明を出す。

申請の共通のルールや、使える会社の条件は雇用関係助成金の申請方法と対象者で取り上げています。

専門家から見た人材開発のポイント

人材開発支援助成金は、補助金でシステムや機械を入れた後の「使いこなす研修」と相性がよい制度です。デジタル化・AI導入補助金の採択事例のうち、生産性・人手不足を課題に挙げた事例は94.6%あり、導入した後に社員が使いこなせるかが成果を分けます。

向いている会社

毎年決まった時期に、外部の講座や資格の取得を社員に受けさせている会社です。研修の予定が早く決まるため、1か月前までの計画届に間に合わせやすく、毎年の研修費の一部を続けて取り戻せます。

迷う会社

研修を思い立ってすぐ受けさせたい会社や、研修の時間が10時間に届かない短い講座が中心の会社です。計画届の期限に間に合わないか、時間の要件を満たさない場合があります。年間の研修の予定を先に立ててから使うかを決めます。助成金と補助金で同じ費用を重ねられるかは助成金と補助金は同じ経費で両方もらえる?で取り上げています。

間違えやすい点

人材開発支援助成金で間違えやすいのは、計画届の時期と、研修の時間の数え方です。

注意

計画届は、研修を始める日の1か月前までに出します。研修を始めた後に出しても、その研修は対象になりません。申し込んだ講座の開始日から逆算して、提出の日を決めます。

注意

10時間以上という時間は、移動や休憩を除いた、実際に学ぶ時間で数えます。カリキュラムの合計が10時間ちょうどの講座は、休憩の扱いで届かない場合があります。

ほかの補助金とあわせて使うときの組み合わせ方は補助金は併用できる?で取り上げています。

よくある質問

オンラインの研修も対象ですか?

対象です。eラーニングや同時双方向のオンライン研修も、決められた要件を満たせば助成されます。受講の時間を示す記録が要ります。

社長や役員の研修も対象ですか?

対象になりません。助成の対象は、雇用保険に入っている社員です。

パートの社員の研修も対象ですか?

雇用保険に入っているパートの社員なら対象です。有期やパートの社員の研修は、正社員より経費助成の率が高く決められています。

社内の先輩が教える研修でも対象ですか?

仕事の手を止めて、講師役を決めて行う講習会の形なら対象になります。ふだんの業務をしながら教える形は、原則として対象になりません。

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出典

参考資料

  • 厚生労働省「人材開発支援助成金」
  • 厚生労働省「人材開発支援助成金 人材育成支援コース」(詳細版パンフレット)
  • 厚生労働省「人材開発支援助成金 事業展開等リスキリング支援コース」(詳細版パンフレット)

確認日:2026年10月17日

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目次

  1. 人材開発支援助成金とは?
  2. 研修費は何割戻り、上限はいくら?
  3. 新しい事業の研修で率が上がるのは?
  4. 対象になる研修と外れる研修は?
  5. 計画届の提出から支給申請までの期限は?
  6. 専門家から見た人材開発のポイント
  7. 間違えやすい点
  8. よくある質問

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