外から迎えた後継ぎが、車中泊家具と新しい商圏で建具会社の形を変える

株式会社岡田建具製作所✓ 経産省などの認定・選定

成果新商品の共同開発が始まり、今期の売上見込みの1割以上を新しい取引先が占める見込みになった。

設備導入に使える公募中の補助金 581件を見る

この事例のポイント

  • 創業者は親族にも社内にも後継ぎがいなかったため、商工会議所や支援センターに相談し、外部から人材を迎えた。
  • 現代表は銀行や事業会社の経営企画などを経て入社し、計画を立てたうえで単独代表になった。
  • エンドユーザー向けの新商品の開発・販売と、既存の建具事業の商圏拡大の2本立てで取り組んだ。
  • PRの取り組みで、全国のニュースサイトや業界紙に取り上げられた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社岡田建具製作所
所在地北海道
業種建具・家具の製造
従業員数26人

事業の経緯

北海道で建具や家具をつくる会社で、従業員は26名いる。創業者の前代表は、親族にも社内にも後継ぎ候補が見当たらず悩んでいた。

地元の商工会議所から事業承継・引継ぎ支援センターに相談し、道のプロフェッショナル人材センターの紹介で、2018年11月に現代表を専務として迎えた。

現代表は大手銀行や事業会社の経営企画などを経験しており、入社後に今後の方向を示す計画を立てた。2019年に代表権を得て、2020年12月に単独代表となり承継を終えた。

補助事業では、新商品を開発する仕組みづくりと札幌圏外への商圏拡大に取り組んだ。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 後継ぎの不在創業者の前代表は、親族にも社内にも後継ぎ候補がおらず悩んでいた。地元の商工会議所を通じて事業承継・引継ぎ支援センターに相談し、道のプロフェッショナル人材センターの紹介で、2018年11月に現代表を専務として迎えた。

やったこと

  1. 計画づくりと段階的な承継現代表は大手銀行に19年勤めた後、複数の会社の経営企画部門などを経験してきた。入社後に今後の方向を示す計画を立て、2019年8月に代表権を得て、2020年12月に単独代表となって承継を終えた。2022年12月までに株式の過半数も持った。
  2. エンドユーザー向けの新商品車中泊用の家具の展示説明会を道内外で開き、自動車ディーラー2社との共同開発につながった。対象外の車種の持ち主からもカスタマイズの注文が入り、車の採寸には3Dスキャナーを使った。UVプリンターを入れて社員全員に操作研修を行い、道内のインテリア・雑貨の大型店との提携もできた。
  3. 既存事業の商圏拡大札幌圏外の工務店に新しいビジネスモデルを案内するダイレクトメールを2回送り、それぞれ10件以上の反応があって数社と取引が始まった。外部のPRの仕組みも使い、取り組みを発信した。

補助金を使った経費

事業の効果

  • 車中泊用家具の展示説明会から、自動車ディーラー2社との共同開発が始まった。
  • UVプリンターを入れて社員の商品開発の幅が広がり、開発への意欲も高まった。
  • 今期の売上見込みのうち1割以上が新しく開拓した取引先になる見込みである。
  • PRの取り組みで全国のニュースサイトに配信され、業界紙からも本業の建具の取り組みで取材を受けた。

審査の観点ごとの評価[1]

事業承継・M&A補助金

観点の平均3.8 / 5
15次の採択率[2]61.3%応募551件・採択338件

この事例が強かった観点

  • 4
    承継を機にした取組の目的後継ぎ不在を課題と明示し、支援センター相談と人材センター紹介で2018年11月に外部から迎えた経緯が具体的に書かれ、承継の目的と必要性が明確。
  • 4
    計画の具体性と体制2019年8月に代表権、2020年12月に単独代表、2022年12月までに株式過半数と段階的な日程が示され、入社後に計画を立てて実行した体制も具体的。
  • 4
    売上・利益の見込み今期の売上見込みの1割以上を新規取引先が占める見込みで、ダイレクトメールで10件以上の反応から数社と取引が始まり、売上増加の根拠が示されている。
取組の目的・必要性4.0
  • 承継を機にした取組の目的4

    後継ぎ不在を課題と明示し、支援センター相談と人材センター紹介で2018年11月に外部から迎えた経緯が具体的に書かれ、承継の目的と必要性が明確。

実現可能性4.0
  • 計画の具体性と体制4

    2019年8月に代表権、2020年12月に単独代表、2022年12月までに株式過半数と段階的な日程が示され、入社後に計画を立てて実行した体制も具体的。

収益性4.0
  • 売上・利益の見込み4

    今期の売上見込みの1割以上を新規取引先が占める見込みで、ダイレクトメールで10件以上の反応から数社と取引が始まり、売上増加の根拠が示されている。

継続性3.0
  • 事業の継続3

    既存の建具事業を維持しつつ車中泊家具など新商品と新商圏へ広げ、社員のUVプリンター研修や開発意欲の向上も記され、承継後の成長計画が読み取れる。

受けた国の認定・補助金

認定・届出

事業者の声

新規取引先開拓・新商品開発の仕組みは徐々に構築できつつあり、前者は既に実績化して業績に貢献している。後者についても、複数の新商品の市場投下を実現し、また、新分野で外部との共同開発など近い将来の事業化が展望できる状況となってきた。

北海道の建具・家具の製造(従業員26名)
出典・注記
  1. [1]審査の観点の点数は、事業承継・M&A補助金の公募要領にある観点で当社が付けたもので、実際の審査の点数ではありません。
  2. [2]この事例の回が分からないため、採択率は直近の回(15次)の数字です。

今後の展望

既存事業では工務店や同業者との連携を進め、エンドユーザーが求める造作建具・家具を続けてつくれる体制や、将来のリフォーム分野への参入を考える。新商品は担当の委員会や社内コンペ、商品開発の業務委託制度で社員の開発を支え、多品種少量生産の強みを生かしたオーダーメイドにも広げる。

メディアやSNSでの発信もさらに工夫していく。

事業承継・M&A補助金とは

直近の15次の採択率は61.3%(応募551件・採択338件)。いま申請できる回の締切・補助額・対象経費は、最新の公募の解説でまとめています。

最新の公募を見る

審査で評価された点が近い事例

製造業のほかの採択事例

製造業の事例をすべて見る