大型高出力誘導加熱炉の導入による鍛造品の生産体制の強化

岡山県の従業員20人の製造業が、ものづくり補助金で大型の誘導加熱炉を導入し、大型吊り具鍛造品の生産体制を強化した採択事例です。

ムサシ工業株式会社

成果棒鋼の最大加熱直径 5.5センチメートル→13センチメートル

この事例のポイント

  • 加圧能力2トンのエアハンマーに対して加熱装置の能力が対応しておらず、大型の鍛造品の生産体制が不十分だった。
  • 2020年に加圧能力2トンのエアハンマーの鍛造能力に対応する600キロワット連続式誘導加熱炉を導入しました。
  • 棒鋼の最大加熱直径 5.5センチメートル→13センチメートル。加圧能力2トンのエアハンマーの鍛造能力に加熱装置の能力も対応し、生産の待ち時間が解消されコストが削減されるなど生産性が…

事業者のプロフィール

事業者名ムサシ工業株式会社
所在地岡山県 美作市
業種金属製品製造業
技術分野製造環境
従業員数20人
資本金3,000万円
設立1970年

事業の背景

ムサシ工業は建設機械や農業機械など向けに小型から大型までの鍛造部品を生産している。エアハンマーによる型打ち鍛造を手がけ、5トンの大型エアハンマーを保有する会社は中国・四国地域で唯一である。

顧客の多くは納期の遅延がないことなどの信頼を評価しており、量産品の一部は中国などへ移管される動きがある。新型コロナウイルス感染拡大により新規の取引先開拓が難しい状況にあった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力加圧能力2トンのエアハンマーに対して加熱装置の能力が対応しておらず、大型の鍛造品の生産体制が不十分だった。
  • 生産能力加熱工程の処理能力が不足していたため、生産に待ち時間が生じていた。

やったこと

2020年に加圧能力2トンのエアハンマーの鍛造能力に対応する600キロワット連続式誘導加熱炉を導入しました。導入した加熱炉は最大直径13センチメートルの棒鋼を加熱できます。

従来の400キロワット連続式誘導加熱炉は最大直径5.5センチメートルの棒鋼までの加熱でした。これにより大型吊り具鍛造品の生産体制を強化しました。

補助金で入れた設備

経費の区分は「機械装置・システム構築費」です。

事業の効果

  • 棒鋼の最大加熱直径 5.5センチメートル→13センチメートル

加圧能力2トンのエアハンマーの鍛造能力に加熱装置の能力も対応し、生産の待ち時間が解消されコストが削減されるなど生産性が向上しました。大型吊り具鍛造品の生産が強化されました。

出た効果の種類(押すと同じ効果の事例へ)

審査の観点ごとの評価

新事業進出・ものづくり補助金

観点の平均3.0 / 514観点のうち13観点で評価

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性中国・四国で唯一の5トンエアハンマー保有と、顧客の信頼・納期遵守の実績を強みとして示している。
  • 4
    課題の認識と解決加圧能力と加熱能力のアンバランスを課題と認識し、600キロワット炉導入で待ち時間解消とコスト削減を実現した。
  • 4
    事業を進める体制技能実習生6人を特定技能へ切り替え、長期育成計画を立てて技術習得に努める体制が具体的に示されている。

もう一歩だった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標生産性向上は触れられているが、付加価値額や賃上げの目標値は記載されておらず、数値目標が示されていない。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    設立以来のエアハンマー鍛造を継続し、2019年の2トン機導入と2020年の加熱炉導入で大型品強化へ一貫して取り組んでいる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    中国・四国で唯一の5トンエアハンマー保有と、顧客の信頼・納期遵守の実績を強みとして示している。

  • 課題の認識と解決4

    加圧能力と加熱能力のアンバランスを課題と認識し、600キロワット炉導入で待ち時間解消とコスト削減を実現した。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標2

    生産性向上は触れられているが、付加価値額や賃上げの目標値は記載されておらず、数値目標が示されていない。

  • 事業を進める体制4

    技能実習生6人を特定技能へ切り替え、長期育成計画を立てて技術習得に努める体制が具体的に示されている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    安全性が求められる大型吊り具鍛造品を顧客が国内発注を継続する方針で、顧客ニーズと選ばれる理由が読み取れる。

  • 事業化までの道筋2

    今後は新規顧客開拓に注力すると述べるが、遂行方法やスケジュールは具体的に示されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    大型吊り具鍛造品の生産を強化する取組で、高付加価値化を図る方向性が読み取れる。

公的補助の必要性2.3
  • 波及効果・雇用3

    国内の鍛造品が中国等へ移管される中、国内生産を維持し、海外人材活用は日本全体の課題と位置付けている。

  • 費用対効果2

    補助金額に対する付加価値増加や費用対効果を示す数字がなく、判断材料が乏しい。

  • イノベーションへの貢献2

    加熱炉の導入で生産性を向上させたとあるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は示されていない。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    岡山県美作市を拠点に地域の鍛造部品を生産し、社員数20人の雇用を担う事業である。

今後の展望

今後は新規の顧客開拓を進める方針です。

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出典・注記
  • 出典:公式の事例集(令和元年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文からAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 審査の観点:公募要領 p.44(審査項目)
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。