独自開発の受注システム導入がもたらす業務効率化と短納期化

香川県の製造業が、ものづくり補助金で受注システムを導入し、事務処理工数を約2/3に削減した事例です。

株式会社プラスワンインターナショナル

この事例のポイント

  • 受注から発送、入金までのデータベースやアプリケーションが異なるため、データ処理のミスが発生していました。
  • 受注、製造、配送、決済、顧客管理を統合した受注システムの開発・導入を進めました。
  • 受注から決済までの事務処理工数が約2/3に削減され、オペレーション工数を大きく削減できました。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社プラスワンインターナショナル
所在地香川県 高松市
業種繊維工業
従業員数95人
設立1999年

事業の背景

当社は、Tシャツやタオルなどのオリジナル商品の製造・販売を行っています。主要顧客はオンラインでの注文であり、1日に数十件から数百件の注文依頼があります。

現状のシステムでは、受注から決済までの処理が分断されており、課題がありました。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度受注から発送、入金までのデータベースやアプリケーションが異なるため、データ処理のミスが発生していました。
  • その他API連携の管理において各データベースとアプリケーションごとに更新管理が必要となっていました。
  • 納期・工程アプリケーションの処理速度が十分ではなく、納期が長くなっていました。
  • 人手・技能1日に数十件から数百件の注文があり、多くの人的工数をオペレーション業務に割り振っていました。

やったこと

受注、製造、配送、決済、顧客管理を統合した受注システムの開発・導入を進めました。これまで分断されていたシステムを1つの受注システムに統合し、一元管理を行いました。

当社のECサイトと連動させることで、社員の負荷と工数を削減しました。システム導入後、受注から決済までの事務処理工数が約2/3に削減されました。

補助金で入れた設備

経費の区分は「機械装置・システム構築費」です。

事業の効果

受注から決済までの事務処理工数が約2/3に削減され、オペレーション工数を大きく削減できました。これにより、お客様対応や新サービス展開などの本来の業務に注力できるようになりました。

システムの一元化によって、コスト削減とリードタイムの短縮が実現し、生産性も向上しています。また、オペレーション面のミスが防止され、納期圧縮も期待できるようになりました。

令和2年度と比較して令和4年度の売上は19%上昇しました。

出た効果の種類(押すと同じ効果の事例へ)

審査の観点ごとの評価

新事業進出・ものづくり補助金

観点の平均3.0 / 514観点のうち13観点で評価

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決事務処理工数が約2/3に削減され、令和4年度売上は令和2年度比19%上昇と、課題認識から成果まで具体的に示している。
  • 4
    新しさ・高付加価値オリジナルプリント製品で業界トップシェアをめざし、5000商品以上の素材と膨大な商品知識を要する高付加価値の分野で事業を行っている。

もう一歩だった観点

  • 2
    波及効果・雇用地域経済への波及や雇用創出に関する記述は見当たらず、国が補助する積極的理由は弱い。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    分断されていた受注から決済までのシステムを統合し、ECサイトと連動させる取組で、既存の業務課題への対応として一貫している。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    1日数十〜数百件の注文に対応する体制と、5000商品以上のプリント素材を扱う強みを背景に、受注効率化で競争力を高める内容になっている。

  • 課題の認識と解決4

    事務処理工数が約2/3に削減され、令和4年度売上は令和2年度比19%上昇と、課題認識から成果まで具体的に示している。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標3

    売上19%増という実績はあるが、今後の付加価値額や賃上げの目標値は示されておらず、目標の実現可能性の記述は限定的である。

  • 事業を進める体制3

    従業員95名で、自社開発の受注システムを既に導入し運用している実績があり、遂行体制は一定程度確保されている。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    オリジナルプリント製品のニーズに応え、全国23店舗や即日プリントで選ばれる理由を示している。

  • 事業化までの道筋3

    導入後の効果を踏まえ、今後のオペレーション面の型づくりや新事業展開へ人的リソースを振り向ける方針が示されている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    オリジナルプリント製品で業界トップシェアをめざし、5000商品以上の素材と膨大な商品知識を要する高付加価値の分野で事業を行っている。

公的補助の必要性2.7
  • 波及効果・雇用2

    地域経済への波及や雇用創出に関する記述は見当たらず、国が補助する積極的理由は弱い。

  • 費用対効果3

    工数約2/3削減と売上19%増という効果が示され、投資に対する成果の一定の裏付けがある。

  • イノベーションへの貢献3

    受注から決済、顧客管理までを統合したシステムをECと連動させ、受注プロセスのデジタル化を進めている。

政策面2.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及2

    香川県高松市を拠点に全国店舗を展開しているが、地域特性を活かした雇用や地域経済成長への言及は薄い。

今後の展望

オペレーション面での型ができたことで、今後もミスの防止と納期圧縮が期待できます。この利点を活用してお客様対応をさらに向上させ、オリジナルプリント製品製造の業界トップシェアを揺るぎないものにしていきます。

また、人的リソースを新事業に活用し、モノづくり分野でのさらなる事業展開を進めていきます。

同じ業種・悩みの採択事例

出典・注記
  • 出典:公式の事例集(令和元年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文からAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 審査の観点:公募要領 p.44(審査項目)
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。