CADソフトに使える補助金|対象のソフトの数・価格帯と選び方

この記事の要点

CADソフトは、デジタル化・AI導入補助金に登録されたソフトを選べば補助の対象になります。登録ソフトの一覧をもとに、登録数と価格帯、クラウド型の割合、選ぶ基準を整理しました。御社の導入前の確認に使えます。

この記事の目次
  1. 登録は306シリーズ
  2. 真ん中の価格は55万円
  3. クラウド型が26%
  4. 選ぶ基準は4つ
  5. 対象になるかは3点で決まる
  6. 自己負担の目安は27.5万円
  7. CADは作業時間と受注の改善につながった
  8. 採択率は公募回で変わる
  9. 専門家から見たポイント
  10. 間違えやすい点
  11. よくある質問
結論

CADソフトは、デジタル化・AI導入補助金に登録されたソフトを選べば補助の対象になります。

登録されたCADソフトは306シリーズで、真ん中の価格は55万円です。10万〜50万円が40%、50万〜150万円が34%を占めます。交付決定の前に買ったものやリース・中古は対象外で、登録番号(プラン)ごとに対象が決まる点も見落としやすい決まりです。

図面や見積りに使うCADを入れたいが、登録ソフトは数が多く価格の幅も大きく、どれが補助の対象か決めきれない。そんな状況でCADソフトへの補助金の使い方を知りたい方に向けた記事です。

デジタル化・AI導入補助金は、中小企業などがITツールを導入する費用の一部を補助する国の制度です。公募要領の内容は公募要領の台帳で確かめられます。

登録は306シリーズ

デジタル化・AI導入補助金に登録されたCADソフトは、2026年10月時点で306シリーズ(登録番号870件)、扱うIT導入支援事業者は169社です。数の出典は「デジタル化・AI導入補助金2026 ITツール検索(中小企業基盤整備機構・公式)」です。

シリーズとは、同じ製品のプラン違い・人数違いを1つにまとめた数です。登録番号はプランごとに分かれるため、シリーズの306より多い870件になります。登録ソフトの一覧はデジタル化・AI導入補助金の登録ソフトを探すで見られます。

306シリーズを対象の業種で分けると、建設業向けが61%、製造業向けが32%です。全業種で使えるものは4%と少なく、業種向けのソフトが大半を占めます。

対象の業種 シリーズ数 割合
建設業 187 61%
製造業 97 32%
全業種 13 4%
歯科 6 2%
その他の業種 3 1%

真ん中の価格は55万円

価格は、登録された306シリーズを安い順に並べて数えたものです。一番安いのは2万円、下から4分の1は24万円、真ん中は55万円、上から4分の1は123.2万円、一番高いのは684万円です。

価格帯 シリーズ数 割合
10万円未満 22 7%
10万〜50万円 122 40%
50万〜150万円 105 34%
150万円以上 57 19%

割合は306シリーズに対するものです。10万円未満は7%と少なく、10万〜150万円で74%を占めます。価格ごとのソフトは登録ソフトの一覧で見比べられます。

クラウド型が26%

306シリーズのうち、クラウド型は26%、AI機能を持つものは22%、生成AIを使うものは11%です。インボイス対応は2%にとどまります。

クラウド型の費用について、通常枠の対象経費には「ソフトウェア購入費、クラウド利用費(クラウド利用料最大2年分)、導入関連費」と書かれています。クラウドの利用料の扱いは、ソフトウェア・クラウド利用料は補助金でどこまで出る?で取り上げています。

選ぶ基準は4つ

登録ソフトを選ぶときは、次の4つを順に確かめます。

  1. 登録番号(プラン)を確かめる。登録番号は870件あり、シリーズの306より多いため、同じ製品でもプランごとに番号が分かれています。契約するプランの番号が登録されているかを確かめます。
  2. クラウド型かどうかを決める。クラウド型は26%です。利用料の支払いの流れを先に決めておきます。
  3. 予算の帯を見る。真ん中の価格は55万円で、150万円以上のソフトは19%と少数です。
  4. 導入を支える事業者を確かめる。扱うIT導入支援事業者は169社です。探し方はIT導入支援事業者の探し方で取り上げています。

対象になるかは3点で決まる

御社が補助の対象になるかは、次の3点で確かめられます。

確かめること 公募要領の決まり
登録ソフトか 登録ソフトの一覧で、契約するプランの登録番号まで確かめます
中小企業等か 中小企業等の定義(例:製造業等 資本金3億円以下又は従業員300人以下、小売業 5千万円以下又は50人以下 等)
小規模事業者か 商業・サービス業 5人以下、宿泊業・娯楽業 20人以下、製造業その他 20人以下

1

枠ごとの対象者は公募要領の台帳にまとめています。御社が使う図面ソフトの契約プランが登録済みで、会社の規模も対象になるかは、AIで3分ほどで確かめられます。

AIで対象か確認する

自己負担の目安は27.5万円

通常枠の補助率は、公募要領に「1/2以内」と書かれています2。

計算例(目安):真ん中の価格55万円のソフトを導入し、補助率2分の1で補助される場合、補助額は55万円×1/2=27.5万円です。自己負担は残りの27.5万円が目安になります。

補助上限は、1プロセス以上で「5万円~150万円未満(1プロセス以上)」、4プロセス以上で「150万円~450万円以下(4プロセス以上)」です。27.5万円は1プロセス以上の範囲に入ります。

補助率は「以内」の割合なので、この数字は目安です。実際の補助額は、導入関連費など補助対象になる経費の合計で変わります。申請の流れはデジタル化・AI導入補助金の申請手順で取り上げています。

CADは作業時間と受注の改善につながった

デジタル化・AI導入補助金の採択事例から、CADを入れた3件を紹介します。3DCADの例は、作業の効率が大きく上がり、浮いた時間をお客さま対応に回して満足度を高めています。

社内CADの統一の例は、データの更新や受け渡しの管理が大きく改善し、デザイナーとエンジニアが同じファイルで作業できるようになりました。設計図の展開をCAD化した例は、受注数が回復してむしろ増え、展開のスピードが上がって全体の工期も短くなりました。

13DCADで見積り

2社内CADの統一

3設計図の展開をCAD化

採択率は公募回で変わる

デジタル化・AI導入補助金の直近の回(26年4次)の採択率は44.4%です。回ごとの推移は、次のグラフのとおりです。

デジタル化・AI補助金の採択データ

デジタル化・AI導入補助金(通常枠。2025年まではIT導入補助金 通常枠)の26年4次の採択率は44.4%でした。採択事例では製造業が22%と最も多く、経費はソフトウェア購入費が81%の事例で使われています。

採択率の推移

26年4次44.4%
直近5回の平均42.0%

採択事例 37件採択事例を見る ›

出典(1件)
  1. デジタル化・AI導入補助金(IT導入補助金)事務局「交付決定事業者一覧」(25年8次〜26年4次)
採択率は採択数÷応募数で計算しています。業種・経費は、国・省庁などが公開している採択事例37件を数えた割合です(1つの事例で複数使うため、合計は100%を超えることがあります)。

グラフは、公式が公表したデジタル化・AI導入補助金の採択結果です。採択されなかったときに理由を聞けるかは、補助金の不採択の理由は教えてもらえる?で取り上げています。

専門家から見たポイント

CADの登録ソフトは306シリーズあり、価格も2万円から684万円まで幅があります。まず使う図面や見積りの業務を決めてから登録ソフトを絞ると、比べやすくなります。業種ごとの登録ソフトは業種固有プロセスの一覧で探せます。

直近の公募回では、応募1,836件に対して816件が採択されています。

見積りと図面を速くしたい会社

見積りや図面づくりの時間を減らしたい会社は、3DCADの例が参考になります。作業の効率が上がり、お客さま対応に時間を回せた点が成果として示されています。

設計データの受け渡しを一つにしたい会社

社内でCADが分かれ、受け渡しに手間がかかる会社は、社内CADを統一した例が参考になります。データの管理が改善した点を、導入前の困りごとと並べて計画に入れると伝わりやすくなります。

断っていた受注を取り戻したい会社

手が回らず受注を断っていた会社は、設計図の展開をCAD化した例が参考になります。受注が回復し、工期も短くなった点が示されています。

登録番号ごとの対象の確かめ方や、御社の計画に合うソフトの絞り方は、専門家に無料で相談して確かめられます。

間違えやすい点

間違えやすいのは、対象になるソフトの決まりと、契約・支払いの時期です。

  1. 登録されたソフトだけが対象。IT導入支援事業者が登録したソフトだけが、補助の対象です。
  2. 登録番号ごとに対象が決まる。同じ製品でもプラン(登録番号)が違えば、対象かどうかを番号ごとに確かめます。
  3. 交付決定の前に買ったものは対象外。対象外の経費に「交付決定前に購入したITツール」があります。契約や支払いは交付決定の後にします。
  4. 中古やリースは対象外。対象外の経費に「リース・レンタル契約のITツール(お助け隊サービスを除く)、中古品」があります。
  5. 受付の日程は公式の公表で確かめる。通常枠の受付は「2026年3月30日~」とされ、締切は「公募要領に締切日の記載なし(受付スケジュールは本事業ホームページに順次公表)」と公募要領に書かれています。

枠ごとの詳しい決まりは公募要領の台帳で確かめられます。

よくある質問

登録されていないCADソフトは補助の対象になりますか?

補助の対象になるのは、IT導入支援事業者が登録したソフトです。登録されているかはデジタル化・AI導入補助金の登録ソフトを探すで確かめられます。

IT導入支援事業者はどう探せばよいですか?

IT導入支援事業者は、登録ソフトを扱う事業者です。登録されたCADソフトは、169社が扱っています。探し方はIT導入支援事業者の探し方で取り上げています。

CADソフトの費用はいくらまで補助されますか?

補助額は、申請する枠と導入するプロセスの数で上限が変わります。計算の目安は自己負担の節に、枠ごとの上限は公募要領の台帳にまとめています。

リースや中古のCADソフトは対象になりますか?

リース・レンタル契約のITツールと中古品は、通常枠の対象外の経費です。購入するプランが対象かどうかは、登録番号を確かめてから契約します。

申請の手順はどのような流れですか?

申請は、登録ソフトを選び、IT導入支援事業者と相談して進めます。手順はデジタル化・AI導入補助金の申請手順で取り上げています。

ほかの「よくある質問」を見る

ほかの質問も見るデジタル化・AI導入補助金のよくある質問
出典(2件)
  1. デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠 公募要領(第7回からの改訂版) p.5『2-1-1(1) 中小企業・小規模事業者等の定義』
  2. デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠 公募要領(第7回からの改訂版) p.16『2-3 補助対象経費、補助率及び補助額』

公募の受付状況

デジタル化・AI導入補助金

公募回
6次締切分
締切
この回の受付は終了しました

公募要領の台帳より(2026年10月30日確認)

この補助金の採択事例

一覧へ

同じ取り組みで、実際に採択された会社です。

申請枠:通常枠

VOICE

この補助金を使った人の声

  • 創業時には商工会で創業支援を受けながら、事業計画を練りました。今では懐かしいですが、創業当初は私一人でしたので、2帖ほどの自宅の書斎から事業を始めました。

    秋田県の住宅の設計・リフォーム会社従業員5名
  • 小さい会社なので事業展開というほどのことではないですが、従業員は増やしたいと思っています。また、人を増やすと手狭になるので、工場の拡張もしたいです。

    石川県の金属製品メーカー従業員4名
出典:国・省庁などの公開情報をもとに当社が加工

中小機構「補助金活用ナビ」の事例記事にある事業者の発言を引用しています。

まだ相談は早いと感じる方は、まず資料で全体をつかんでください。

デジタル化・AI導入補助金の関連記事

一覧へ
デジタル化・AI導入補助金とは?5つの枠と対象者・ChatGPTの扱い

デジタル化・AI導入補助金は、IT導入支援事業者と組んで登録ITツールの導入費の一部を補助する制度です。5つの枠の違い、申請できる会社の線引き、ChatGPTなど生成AIの扱い、申請から入金までの流れを公募要領と採択事例で整理しました。

更新 2026/10/27

IT導入支援事業者とは?デジタル化・AI導入補助金での選び方と登録方法

デジタル化・AI導入補助金は、登録されたIT導入支援事業者と組んで申請します。補助金を使う会社向けに支援事業者の役割・探し方・選び方を、ITベンダー向けに支援事業者とITツールの登録の流れ・時期・審査の注意点をまとめます。

更新 2026/10/18

デジタル化・AI導入補助金の申請手順|必要書類・支払い方法・効果報告まで

デジタル化・AI導入補助金の申請手順を、交付申請の必要書類、ITツール代金の支払い方法、実績報告、効果報告、返還になるケースの順に整理。ITツールの導入を考える中小企業と個人事業主向けに、通常枠の公募要領と事務局の案内をもとにまとめました。

更新 2026/10/18

IT導入補助金は終了?デジタル化・AI導入補助金2026の変更点と違い

IT導入補助金は2026年度からデジタル化・AI導入補助金に名前が変わり、制度は続いています。2025年度との比較表で、変わった賃上げ要件・AIの扱いと、変わらない補助額・補助率を示し、前に採択された会社の注意点もまとめます。

更新 2026/10/18