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トップ/補助金/賃上げの表明とは?補助金で従業員に伝える時期・相手と残す書類
補助金

賃上げの表明とは?補助金で従業員に伝える時期・相手と残す書類

公開 2026/10/18専門家監修

この記事の要点

補助金の賃上げの表明は、計画で約束した給与の伸びを全従業員か従業員代表者と役員に伝える手続きです。制度ごとの期限、伝える相手と形、出す表明書と手元に残す控え、表明しなかったときの扱いを公募要領と公式のよくある質問で整理しました。

この記事の目次
  1. 新事業進出・ものづくり補助金とは?
  2. 表明が要る制度と表明の期限は?
  3. 誰に、どうやって伝えればいい?
  4. 表明のあとに残しておく書類は?
  5. 専門家から見た賃上げの表明のポイント
  6. 間違えやすい点
  7. よくある質問
結論

賃上げの表明とは、補助金の計画で約束した賃上げの目標(1人当たり給与支給総額の伸び率など)を、全従業員か従業員代表者と役員に伝えることです。

期限は制度で違い、新事業進出・ものづくり補助金と省力化投資補助金の一般型は交付申請まで、事業承継・M&A補助金は公募の申請時までです。いつ・誰に・何%と伝えたかを、表明書や配った文書で残しておきます。

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補助金の申請で「従業員へ表明」と書かれていて、何をどう伝えればよいか、いつまでに済ませればよいかを知りたい方に向けた記事です。

公募要領と公式のよくある質問から、制度ごとの表明の相手・期限・出す書類を整理します。

新事業進出・ものづくり補助金とは?

新事業進出・ものづくり補助金は、新しい製品やサービスの開発、新しい市場への進出、輸出のための設備投資の一部を国が補助する制度です。どの申請枠でも、従業員の給与を毎年上げる計画が申請の条件になっています。

この補助金は従業員の一人当たり給与支給総額の年平均成長率3.5%以上(全枠共通)。目標値は交付申請時までに従業員等へ表明としています1。3つの申請枠の違いは新事業進出・ものづくり補助金とは?申請枠・補助率・要件で取り上げています。

表明が要る制度と表明の期限は?

表明は、賃上げを必須の要件にしている制度と、賃上げで上限や加点を取るときに求められます。期限は「公募の申請時」「交付申請まで」「交付決定まで」の3つに分かれます。

制度 表明する目標 表明の期限 出す書類
新事業進出・ものづくり補助金 1人当たり給与支給総額の目標値 交付申請まで 事業化状況報告で決算書・賃金台帳
同(足下の賃上げ) 直近の期から基準年度までの賃上げ 採択後、交付決定まで 文書で表明
省力化投資補助金(一般型) 1人当たり給与支給総額の目標値 交付申請まで 賃金引き上げ計画の表明書
省力化投資補助金(カタログ注文型・上限引上げ) 賃金引き上げ計画 申請時 申請時の申告
成長加速化補助金 賃上げの目標(1人当たりか総額) 交付決定まで 文書で表明
デジタル化・AI導入補助金(賃上げが必須の申請・加点) 給与支給総額の伸びと事業場内最低賃金 交付申請の時点 申請画面で誓約
事業承継・M&A補助金(上限引上げ・加点) 基準年度の翌年度の上昇率 公募の申請時まで 誓約書と表明書(雛型)

出典:中小企業省力化投資補助事業(一般型)応募申請の手引き(第8回公募) p.27『2-1 基本要件2』台帳で見る

事業承継・M&A補助金は、申請時に表明していないと、あとから賃上げをしても補助上限は上がりません。期限がいちばん早い制度なので、申請の準備と同時に表明を済ませます。この補助金の4つの枠は事業承継・M&A補助金16次公募で取り上げています。

誰に、どうやって伝えればいい?

相手は「全従業員」か「従業員代表者と役員」です。パートやアルバイトも従業員に入るため、正社員だけの会議で伝えて終わりにしないようにします。

伝え方の形は、公募要領に細かい決まりがありません。新事業進出・ものづくり補助金と成長加速化補助金のよくある質問は、足下の賃上げについて「文書で表明」することを求めています。次のように、あとで見せられる形で伝えます。

  • 目標の伸び率、比べる年度、達成を確かめる時期を書いた文書を、全員に配るか、全員が見る場所に掲示します。
  • メールや社内のチャットで送る場合は、送った日と宛先が残る形にします。
  • 従業員代表者に伝える場合は、代表者がどう選ばれたかと、受け取った日を残します。

従業員がいない会社は、デジタル化・AI導入補助金のよくある質問では、役員に表明し、役員報酬で計画を作るとしています。給与支給総額に入るものは給与支給総額に含まれるものは?で取り上げています。

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表明のあとに残しておく書類は?

表明の書類は、出す書類と、手元に残す書類に分けて考えます。

書類 使う場面
賃金引き上げ計画の表明書(省力化 一般型) 交付申請で出す
賃金引上げ計画の誓約書と、従業員への賃金引上げ計画の表明書(事業承継・M&A) 公募の申請で出す。事務局サイトの雛型を使う
誓約・同意書(持続化の様式7) 賃金引上げ特例・賃金引上げ加点を選ぶときにチェック
配った文書・掲示の写真・送ったメール 表明したことを後から示す控え
賃金台帳・決算書 事業化状況報告や効果報告で達成を示す

出典:事業承継・M&A補助金 16次 事業承継促進枠 公募要領 p.29『14.1.2. 該当する場合に必要な書類』台帳で見る

持続化補助金の表明の方法は、採択の発表時に公開される「補助事業の手引き」で案内されると公募要領に書かれています。採択後に出す賃金台帳の期間は持続化補助金の採択後の手続きで取り上げています。

専門家から見た賃上げの表明のポイント

表明は書類1枚で済む手続きに見えますが、従業員に数字を約束することなので、社内の給与の決め方と合わせて準備します。新事業進出・ものづくり補助金の採択事例97件のうち、生産性・人手不足を課題にした事例は55件あり、人を確保するための賃上げを計画の柱にしている事例が多く見られます。

表明しやすい会社

毎年の昇給の時期と率を就業規則や賃金表で決めている会社です。昇給の予定をそのまま目標の伸び率に結びつけ、昇給の通知と一緒に表明の文書を配ると、従業員にも伝わりやすくなります。

表明の中身に迷う会社

賞与や残業代の比重が大きく、年によって給与の総額が上下する会社です。給与支給総額には賞与や残業代も入るため、基本給だけを上げる計画では目標に届かない年があります。目標の数字は、賞与を減らした年でも届くかを試算してから決めます。賃上げで加点を取るか迷う場合は補助金の賃上げ加点とは?で取り上げています。

間違えやすい点

表明で間違えやすいのは、伝える相手と、期限の数え方です。

注意

社長と役員だけで目標を決め、従業員に伝えていないまま申請画面で「表明した」にチェックする例があります。表明は申告した時点で済ませておく必要があります。申請の前に、誰に伝えたかを社内で確かめます。

注意

新事業進出・ものづくり補助金は、交付申請までの「賃上げ要件の目標」と、交付決定までの「足下の賃上げ」の2つを表明します。片方だけで終わらせないようにします。交付申請の流れは補助金の交付申請とは?で取り上げています。

よくある質問

表明しなかったらどうなりますか?

新事業進出・ものづくり補助金と成長加速化補助金は、表明していなかった場合、交付決定が取り消され、補助金の全額返還を求められると公募要領に書かれています。デジタル化・AI導入補助金も、表明したと申告して実際はしていなかった場合は交付決定が取り消されます。

足下の賃上げに届かなかったら返還ですか?

新事業進出・ものづくり補助金のよくある質問(Q54)では、やむを得ず届かなかった場合に返還する義務はないとしています。ただし、交付決定までに文書で表明していることが前提です。

個人事業主で従業員がいない場合も表明しますか?

デジタル化・AI導入補助金のよくある質問では、将来従業員を雇う予定がある個人事業主は、賃上げの計画と表明について書面や規約を用意するとしています。計画期間中に従業員を雇ったら、その従業員にも表明します。

表明した目標をあとから下げられますか?

省力化投資補助金の一般型の手引きは、応募時の年平均成長率の目標は変えられないとしています。ほかの制度も、申請した目標で達成を確かめます。

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出典(1件)
  1. 新事業進出・ものづくり補助金 第1回 公募要領 p.11『1-3-1. 基本要件(2)賃上げ要件』

参考資料

  • 中小企業基盤整備機構「新事業進出・ものづくり補助金 第1回 公募要領」
  • 中小企業基盤整備機構「新事業進出・ものづくり補助金 よくあるご質問」
  • 中小企業基盤整備機構「中小企業省力化投資補助事業(一般型)応募申請の手引き(第8回公募)」
  • 中小企業基盤整備機構「中小企業成長加速化補助金 3次公募 公募要領」
  • 中小企業基盤整備機構「デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠 よくあるご質問」
  • 事業承継・M&A補助金事務局「事業承継・M&A補助金 16次 事業承継促進枠 公募要領」
  • 持続化補助金事務局「小規模事業者持続化補助金 通常枠 第20回 公募要領 第8版(商工会議所地区)」
  • 公募要領の台帳(新事業進出・ものづくり補助金)
  • 公募要領の台帳(事業承継・M&A補助金)
  • 公募要領の台帳(省力化投資補助金)

確認日:2026年10月17日

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目次

  1. 新事業進出・ものづくり補助金とは?
  2. 表明が要る制度と表明の期限は?
  3. 誰に、どうやって伝えればいい?
  4. 表明のあとに残しておく書類は?
  5. 専門家から見た賃上げの表明のポイント
  6. 間違えやすい点
  7. よくある質問

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