病院・介護向けの食品卸を譲り受け、倉庫をハンディ端末で効率化する

シキシマ醤油株式会社

成果伝票入力から出荷指示までが大幅に速くなり、出庫作業の時間も短くなった。

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この事例のポイント

  • 病院や介護施設向けという、自社が入れなかった分野の食品卸を譲り受けた。
  • 税理士などの指導を受けながら、自社で手続きを進めて譲渡契約を結んだ。
  • 入荷と出荷の検品をハンディ端末で行い、検品データをそのまま仕入計上や出荷検品に使う仕組みにした。
  • フォークリフト頼みだった出庫作業を、低い多段型の棚で人手でもできるようにした。

事業者のプロフィール

事業者名シキシマ醤油株式会社
所在地山梨県
業種病院・介護施設向けの食品卸売
従業員数20人

事業の経緯

山梨県で病院や介護施設向けに食品を卸す事業で、従業員は20名いる。2022年9月ごろ、高齢になったオーナーから事業を譲りたいという打診があった。

引き継いだのは同じ食品卸の会社で、自社では参入できなかった病院や介護施設の分野だったことから、承継を決めた。

手続きは税理士などの指導を受けながら自社で進め、譲渡契約までこぎ着けた。倉庫では在庫のずれと、フォークリフトに頼った出庫作業の非効率が課題だった。

補助事業では、ハンディ端末を使った検品の仕組みと低い多段型の棚を入れ、倉庫の作業を見直した。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 自社が入れない販売先2022年9月ごろ、オーナーの高齢化を理由に事業を譲りたいという打診を受けた。自社と同じ食品卸だが、病院や介護施設という自社が参入できない分野の事業だったため、引き継ぐことを決めた。税理士などの指導のもと、自社で手続きを進めて譲渡契約を結んだ。
  • 在庫のずれと出庫作業の非効率注文を入力するときに現場で在庫を確かめないと正確な伝票が作れず、在庫がずれることもあった。倉庫の棚が大きく高いため出庫はフォークリフトでの作業が中心で、時間がかかっていた。

やったこと

  1. ハンディ端末による検品システム販売管理の基幹システムと連動するハンディ端末を4台入れ、入庫と出庫の検品を端末で行う物流の仕組みを入れた。使うために商品マスタにJANコードとITFコードをそろえる必要があり、取引先メーカーやグループ会社からデータを集めて取り込んだ。入荷検品のデータはそのまま仕入計上につなげ、出庫検品で出荷ミスを見つけられるようにした。グループ会社の倉庫で端末作業の研修も行った。
  2. 倉庫レイアウトの見直し背の高い大型の棚を低い多段型の棚に替え、中・軽量の商品をそちらに集める配置に変えた。

補助金を使った経費

  • ハンディターミナル4台入出庫検品の物流システム多段型ラック経費の区分:設備費同じ区分の事例 ›

事業の効果

  • 現場で検品した入荷情報がそのまま仕入入力になり、入力した注文データを出荷検品に使えるようになった。在庫がずれる原因が大きく減った。
  • 注文入力のたびに現場で在庫を確かめる必要がなくなり、伝票入力から出荷指示書づくりまでが大幅に速くなった。
  • フォークリフトを使わずに出庫できるようになり、作業時間が短くなった。配送車の出発と帰社が早まり、残業も減らせる。
  • 営業に使える時間が増えた。

審査の観点ごとの評価[1]

事業承継・M&A補助金

観点の平均3.5 / 5
15次の採択率[2]61.3%応募551件・採択338件

この事例が強かった観点

  • 4
    承継を機にした取組の目的オーナーの高齢化を理由とした譲渡打診を受け、自社が参入できない病院・介護向け分野の食品卸を引き継いだ具体的経緯が明確に書かれている。
  • 4
    計画の具体性と体制税理士の指導のもと自社で譲渡契約を進め、ハンディ端末4台の導入、取引先データの取り込み、グループ倉庫での研修など、体制とスケジュールが具体的。
取組の目的・必要性4.0
  • 承継を機にした取組の目的4

    オーナーの高齢化を理由とした譲渡打診を受け、自社が参入できない病院・介護向け分野の食品卸を引き継いだ具体的経緯が明確に書かれている。

実現可能性4.0
  • 計画の具体性と体制4

    税理士の指導のもと自社で譲渡契約を進め、ハンディ端末4台の導入、取引先データの取り込み、グループ倉庫での研修など、体制とスケジュールが具体的。

収益性3.0
  • 売上・利益の見込み3

    新分野への参入で販路が広がる点は読み取れるが、売上や利益の増加を数字で示す記述はなく、業務効率化の効果が中心。

継続性3.0
  • 事業の継続3

    既存の食品卸事業を引き継ぎ、基幹システムと連動した仕組みを定着させる計画で継続性は読み取れるが、承継後の成長計画の記述は限定的。

事業者の声

承継者である武田食品㈱は販売先として病院や介護施設といった業態には参入できなかったが、新会社であるシキシマ醬油㈱を通じて新分野への展開を進めていくことができる。武田食品㈱が持つ商品企画力や多様な取扱商品のスケールメリット生かしてさらなる成長を目指す。合わせて武田食品㈱が持つ人事制度や商品管理・受発注システムのノウハウを生かし、新たな設備導入もすることで生産性の向上を図っていきたい。

山梨県の病院・介護施設向けの食品卸売(従業員20名)
出典・注記
  1. [1]審査の観点の点数は、事業承継・M&A補助金の公募要領にある観点で当社が付けたもので、実際の審査の点数ではありません。
  2. [2]この事例の回が分からないため、採択率は直近の回(15次)の数字です。

今後の展望

低い位置での作業とシステムによる保管場所・在庫の管理で、経験を問わずできる作業が増えたため、短期や短時間のアルバイトを受け入れて費用と人手不足に対応する。主要な人は高度な管理業務に回し、保管場所の細分化、適正在庫、鮮度管理、商品のゾーニングなど残る課題を順に解決していく。

事業承継・M&A補助金とは

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