補助金の対象外になる事業とは?不動産賃貸・売電・FC加盟料・風営法の扱い
この記事の要点
補助金の対象外になる事業は、不動産賃貸など実質的な労働を伴わない事業、風営法の事業、主な仕事を外注する事業、国の他の制度と重なる事業です。太陽光の売電やフランチャイズ加盟料の扱いも公募要領で整理しました。
この記事の目次
補助金の対象外になる事業は、大きく4つです。不動産賃貸や駐車場経営のように実質的な労働を伴わない事業、パチンコ店や風営法の対象になる事業、主な仕事を外注する事業、国の他の制度と重なる事業です。
太陽光で発電して売電する設備や、フランチャイズの加盟料は、事業ではなく経費として対象外になります。業種が同じでも、何に補助金を使うかで対象かどうかが変わります。
御社の事業が補助金の対象外に当たらないか、不動産賃貸や売電、フランチャイズの扱いを知りたい方に向けた記事です。
新事業進出・ものづくり補助金、省力化補助金、持続化補助金の公募要領から、対象外になる事業の決まりを整理します。
補助金の対象外になる事業の4つの種類
対象外になる事業を、種類ごとに表にします。
| 種類 | 例 |
|---|---|
| 実質的な労働を伴わない事業 | 不動産賃貸(寮を含む)、駐車場経営、暗号資産のマイニング |
| 公的な支援が適当でない事業 | パチンコ店、マージャン店、ゲームセンター、性風俗関連の事業 |
| 主な仕事を外注する事業 | 企画だけを自社で行い、実施の大半を外注・委託する事業 |
| 他の制度と重なる事業 | 国の他の補助金、診療報酬・介護報酬、固定価格買取制度と同じ内容の事業 |
出典:新事業進出・ものづくり補助金 第1回 公募要領 p.25『1-5. 補助対象外となる事業』台帳で見る
法人の種類で対象外になる場合は医療法人・社会福祉法人・NPO法人は補助金の対象?で取り上げています。
不動産賃貸や駐車場経営が対象外になる理由
不動産賃貸や駐車場経営は、建物や土地を貸すだけで、人が働いて価値を生む事業ではないと考えられています。新事業進出・ものづくり補助金は「④不動産賃貸(寮を含む)、駐車場経営、暗号資産のマイニング等、実質的な労働を伴わない事業又は専ら資産運用的性格の強い事業は対象外」としています1。
省力化補助金のカタログ注文型も、1次産業(農業・林業・漁業)、不動産賃貸・駐車場経営等の実質的な労働を伴わない事業、日本国外で実施する事業は対象外としています。不動産業でも、仲介や管理のように人が働くサービスは対象になりえます。不動産業の使い方は不動産業の持続化補助金で取り上げています。
風営法の事業と射幸心をそそる事業の扱い
公序良俗や射幸心にかかわる事業は、公的な支援になじまないとして対象外です。持続化補助金の創業型は「射幸心をそそるおそれ、公序良俗を害するおそれがある事業や公的支援が適当でない事業(マージャン店・パチンコ店・ゲームセンター店、性風俗関連特殊営業等)は対象外」としています2。
新事業進出・ものづくり補助金も、⑧公序良俗に反する事業、⑨法令に違反する(恐れがある)事業や消費者保護の観点から不適切な事業、⑩風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第2条各項の事業は対象外としています。飲食店でも、接待をともなう営業として風営法の許可を受けている場合は対象外になるため、許可の種類を確かめます。飲食店が使える補助金は飲食店が使える補助金は?で取り上げています。
太陽光の売電とフランチャイズ加盟料の扱い
太陽光の売電やフランチャイズの加盟料は、事業そのものではなく、経費として対象外になります。新事業進出・ものづくり補助金は、再生可能エネルギーの発電設備(ソーラーパネル等)。FIT・FIPで売電する場合は関連費用は一切対象外としています3。
- 太陽光:自社で使う電気のためでも、売電する場合は関連の費用がすべて対象外。
- フランチャイズ:加盟料は対象外。店の設備や改装など、ほかの経費は要件を満たせば対象になりうる。
省エネや発電の設備に使える別の補助金は太陽光発電補助金で取り上げています。
主な仕事を外注する事業が対象外になる場合
補助事業の中心になる仕事は、申請する会社が自分で行う必要があります。新事業進出・ものづくり補助金は「①補助事業の主たる内容そのものを外注・委託する事業や、実施の大半を外注・委託して企画だけを行う事業は対象外」としています1。
新しい商品の開発をすべて外部に任せ、自社は販売だけをする計画は、この決まりに当たるおそれがあります。外注する部分と自社で行う部分を、計画書で分けて書きます。外注費として認められる範囲は新事業進出・ものづくり補助金の対象経費で取り上げています。
専門家から見た対象外の事業のポイント
対象外かどうかは、業種の名前ではなく、補助金で何をするかで決まります。持続化補助金の採択事例364件には、1件の不動産業・物品賃貸業の事例も含まれており、人が働くサービスに使った計画が採択されています。
対象になりやすい計画
本業の中で、人が働いて商品やサービスを生む部分に補助金を使う計画です。不動産業なら、仲介の集客や管理の効率化に使う計画が当たります。
対象外になりやすい計画
建物を買って貸す、駐車場を作って貸すなど、貸すこと自体が収入になる計画です。申請の前に、公募要領の対象外の事業の項目と一つずつ照らし合わせます。照らし合わせ方は公募要領の読み方で取り上げています。
間違えやすい点
対象外の事業で間違えやすいのは、事業の一部だけが当たる場合と、採択の後の扱いです。
建物を建てて一部を自社で使い、残りを他社に貸す場合、貸す部分は対象外です。新事業進出・ものづくり補助金は、建てた施設を自社で使わず長期間貸す事業を対象外としています。
対象外の事業に当たることが採択の後にわかると、補助金を受け取れなくなります。迷う事業は、申請の前に事務局のよくある質問で確かめます。
経費の中で対象外にされやすいものは交付決定額が採択額より減るのはなぜ?で取り上げています。
よくある質問
民泊やレンタルスペースは対象外ですか?
人が働いてサービスを提供している部分は対象になりうるため、事業の中身で判断されます。部屋を貸すだけで運営をしない形は、不動産賃貸に近いとみなされるおそれがあります。
農業は補助金の対象外ですか?
省力化補助金のカタログ注文型では、農業・林業・漁業は対象外です。持続化補助金では、加工や直売などの商工業の部分があれば対象になる場合があります。
自社で使う電気のための太陽光パネルは対象ですか?
ほかの質問も見る補助金のよくある質問出典(3件)
- 新事業進出・ものづくり補助金 第1回 公募要領 p.25『1-5. 補助対象外となる事業』
- 持続化補助金 創業型 第4回 公募要領 第8版 p.6『4.補助対象外となる事業』
- 新事業進出・ものづくり補助金 第1回 公募要領 p.33『1-6-2. 補助対象外となる経費』
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