飲食店・宿泊業は省力化補助金を何に使う?採択された使い道と事例

この記事の要点

飲食店・宿泊業で省力化補助金を使うとき、多いのは券売機やスチコンなどの設備導入です。採択事例5件をもとに、業務システムや集客の例を含めた使い道と実例を整理しました。対象条件の見方も本文で確かめられます。

この記事の目次
  1. 設備導入が5件中5件
  2. 注文と調理を機械に任せる
  3. 厨房と清掃を機械に任せる
  4. 業務システム・ITは2件
  5. 対象は国内の中小企業等
  6. 補助上限は従業員数で変わる
  7. 経費は機械装置が必須
  8. 間違えやすい点
  9. 採択率は公募回で変わる
  10. 専門家から見たポイント
  11. よくある質問
結論

採択事例のうち、飲食店・宿泊業の事例は5件あり、2026年10月時点で5件すべてが設備導入に使われていました。

次に多いのは業務システム・ITの2件で、販路拡大・集客と海外・インバウンドが各1件です。対象になるかは、国内に本社と補助事業の実施場所がある中小企業等かどうかで決まります。

人手不足の中で設備を入れたいが、飲食店・宿泊業でどんな使い道が採択されているのか分からない。採択された使い道と実例を知りたい方に向けた記事です。

中小企業省力化投資補助事業(省力化補助金)は、人手不足の解消につながる設備やシステムの導入を補助する国の制度です。公募要領の決まりは省力化補助金の公募要領の台帳で確かめられます。

設備導入が5件中5件

飲食店・宿泊業の採択事例では、設備導入に使う例が最も多く、5件のすべてです。使い道の内訳は次のとおりです。

やりたいこと 件数 割合
設備導入 5件 100%
業務システム・IT 2件 40%
販路拡大・集客 1件 20%
海外・インバウンド 1件 20%

割合は、この組の採択事例5件に対するものです。1件が複数の使い道に当てはまるため、合計は100%を超えます。地域は福岡県・千葉県・青森県・東京都・兵庫県に1件ずつです。個別の事例は飲食店・宿泊業の採択事例で見られます。

注文と調理を機械に任せる

設備導入の例では、券売機やオーブンで注文や調理の手を減らす計画が見られます。成果には、閉店後の現金締めが2〜3時間から数分になった例、1回に調理できるハンバーグが2〜3個から20個になった例、注文取りと会計の各30秒〜1分が0になった例があります。

1カタログ注文型|券売機と現金の締め

2カタログ注文型|オーブンの自動調理

3カタログ注文型|タッチパネル券売機

厨房と清掃を機械に任せる

調理や清掃の作業を機械に置き換え、従事する人数を減らす例もあります。調理従事者が2人から1人になった例や、フロント・ロビーの清掃が2人で合計2時間から0時間になった例が成果に示されています。

1カタログ注文型|スチコンの大量調理

2カタログ注文型|清掃ロボットの導入

業務システム・ITは2件

業務システム・ITは5件中2件で、どちらも券売機で注文と会計の手間を減らす計画でした。注文や会計の流れを見直す会社は、この型が参考になります。省力化補助金の採択事例は省力化補助金の採択事例でも見られます。

対象は国内の中小企業等

対象になるのは、日本国内に本社と補助事業の実施場所がある中小企業等です。

日本国内に本社及び補助事業の実施場所を有する中小企業等(個人事業主を含む)。特定事業者の一部、NPO法人、社会福祉法人、歯科医業を営む医療法人も対象

小規模企業者・小規模事業者の基準は、対象かどうかではなく補助率の区分に関わります。

小規模企業者・小規模事業者:常勤従業員数が製造業その他・宿泊業・娯楽業20人以下、卸売業・小売業・サービス業5人以下

自社が対象になるかは、会社の情報を入れるだけでAIが確かめられます。

AIで対象か確認する

製品の範囲も含めた見方は、飲食店で省力化投資補助金を使うには?対象の製品と申請の条件で取り上げています。

補助上限は従業員数で変わる

補助上限は従業員数で区切られ、大幅な賃上げをする場合は引き上げられます。一般型の補助上限は次のとおりです。

従業員数 補助上限(特例適用時)
5人以下 従業員5人以下:750万円(大幅賃上げ特例適用時1,000万円)
6〜20人 従業員6~20人:1,500万円(特例適用時2,000万円)
21〜50人 従業員21~50人:3,000万円(特例適用時4,000万円)
51〜100人 従業員51~100人:5,000万円(特例適用時6,500万円)
101人以上 従業員101人以上:8,000万円(特例適用時1億円)

出典:中小企業省力化投資補助事業(一般型)公募要領(第8回公募) p.9『1-4(1)② 補助上限額』台帳で見る

補助率は次のとおりです。

  • 中小企業 1/2(最低賃金引き上げ特例適用時 2/3)
  • 小規模企業者・小規模事業者、再生事業者 2/3

カタログ注文型は上限の区切りが別に定められています。枠ごとの決まりは省力化補助金の公募要領の台帳で確かめられます。

経費は機械装置が必須

補助対象の経費では、機械装置・システム構築費が必須です。

機械装置・システム構築費(必須):必ず1つ以上、単価50万円(税抜)以上の機械装置等の設備投資が必要(借用に要する経費は含まない)

「機械装置・システム構築費」以外の経費は総額で500万円(税抜き)までを補助上限額とする

出典:中小企業省力化投資補助事業(一般型)公募要領(第8回公募) p.20『3-1 補助対象経費』台帳で見る
中小企業省力化投資補助事業(一般型)公募要領(第8回公募) p.25『3-4 補助対象経費全般にわたる留意事項』台帳で見る

経費ごとの細かな条件は省力化補助金の公募要領の台帳で確かめられます。

間違えやすい点

間違えやすいのは、対象外の経費と保守の決まりです。

  1. 汎用品は対象外。汎用性があり目的外使用になり得るもの(事務用のパソコン・プリンタ・スマートフォン・タブレット端末等)
  2. 中古品は対象外。中古品購入費
  3. 基礎工事は対象外。設置場所の整備工事や基礎工事に要する費用は対象外。「据付け」は設置と一体の軽微なものに限る
  4. システムは保守契約が必要。システム構築費を計上する場合は3~5年の保守・メンテナンス契約の締結が必要。保守・メンテナンス費用は補助対象外

同じ決まりの原文は省力化補助金の公募要領の台帳で確かめられます。

採択率は公募回で変わる

省力化補助金の採択率は、最新回(第6回)で63.9%です。回ごとの推移は、次のグラフのとおりです。

省力化補助金の採択データ

中小企業省力化投資補助金(一般型)の第6回の採択率は63.9%でした。採択事例では製造業が39%と最も多く、経費はカタログ掲載の省力化製品が57%の事例で使われています。

採択率の推移

第6回63.9%
直近5回の平均64.5%

採択事例 28件採択事例を見る ›

出典(1件)
  1. 中小企業庁「採択結果」・ミラサポplus(第2回〜第6回)
採択率は採択数÷応募数で計算しています。業種・経費は、国・省庁などが公開している採択事例28件を数えた割合です(1つの事例で複数使うため、合計は100%を超えることがあります)。

採択されなかったときに理由を聞けるかは、補助金の不採択の理由は教えてもらえる?で取り上げています。

専門家から見たポイント

省力化補助金の採択事例は、注文や調理の設備を入れる計画が中心です。最新の公募では応募が1,841件、採択が1,176件でした。採択された計画の傾向は省力化補助金の採択事例で確かめられます。

注文や調理の手間を減らしたい会社

券売機やオーブンを入れて手作業を減らしたい会社は、設備導入の3件が参考になります。現金締めの時間や調理できる数など、導入前と後の変化が成果に数字で示されています。

厨房や清掃の人手を減らしたい会社

スチコンや清掃ロボットで、人数を減らす計画を立てたい会社は、2件の例を読むと筋道をつかみやすいです。

業務システムで注文を一つにしたい会社

注文と会計の流れを一つにまとめたい会社は、業務システム・ITの例を参考にできます。

どの経費が対象になるかは、専門家に無料で相談して確かめられます。

よくある質問

飲食店でも対象になりますか?

飲食店も、本社と補助事業の実施場所が国内にある中小企業等であれば対象になり得ます。細かな条件は公募要領の台帳で確かめられます。

補助上限はどのくらいですか?

補助上限は従業員数で区切られます。区切りごとの金額は、この記事の補助上限の節にある表で確かめられます。

紹介した事例の公募回は今も使えますか?

紹介した事例は令和6年度から2025年の申請です。補助上限や対象経費は回ごとに変わるため、今の決まりは公募要領の台帳で確かめます。

ほかの「よくある質問」を見る

ほかの質問も見る省力化投資補助金のよくある質問
出典

いま申請できる回

中小企業省力化投資補助金

公募回
第9回
締切
2026年12月下旬(予定)

公募要領の台帳より(2026年10月31日確認)

よく採択されているテーマ

中小企業省力化投資補助金で採択された計画7,432件を、やりたいことで分けました。

中小企業省力化投資補助金では「設備導入」が70%で一番多く、次が「業務システム・IT」(23%)です。

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  • 老朽化した下水道管を守る!非開削工法による省力化事業
  • 専用農機の複合導入による水稲栽培方法の転換と効率化
  • 限界生産性が高い道央圏向け鉄骨加工量増加のための省力化投資

この補助金の採択事例

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宿泊業、飲食サービス業で、実際に採択された会社です。

申請枠:カタログ注文型

申請枠:カタログ注文型

VOICE

この補助金を使った人の声

出典:国・省庁などの公開情報をもとに加工

中小機構「補助金活用ナビ」の事例記事にある事業者の発言を引用しています。

まだ相談は早いと感じる方は、まず資料で全体をつかんでください。

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