経費精算システムに使える補助金|対象のソフトの数・価格帯と選び方
この記事の要点
経費精算システムは、デジタル化・AI導入補助金に登録されたソフトを選べば補助の対象になります。公式のITツール検索をもとに、登録ソフトの数・価格帯・選び方と自己負担の目安を整理しました。契約は交付決定の後です。
この記事の目次
経費精算システムは、デジタル化・AI導入補助金に登録されたソフトを選べば補助の対象になります。
登録された経費精算のソフトは44シリーズ(登録番号162件)で、扱うIT導入支援事業者は79社、真ん中の価格は11.8万円です。
10万円未満のソフトが43%、クラウド型が98%を占めます。契約は交付決定の後に行います。
紙の領収書と立替精算の手間を減らしたいが、登録ソフトが多く、予算に合うものが補助の対象か分からない。経費精算システムに使える補助金の数と価格帯、選び方を知りたい方に向けた記事です。
デジタル化・AI導入補助金は、業務のITツールを入れる費用を補助する国の制度です。制度の詳しい決まりはデジタル化・AI導入補助金の公募要領の台帳にまとめています。
登録は44シリーズ
デジタル化・AI導入補助金に登録された経費精算のソフトは、2026年10月時点で44シリーズ(登録番号162件)、扱うIT導入支援事業者は79社です。シリーズは、同じ製品のプラン違い・人数違いを1つにまとめた数です。
業種の内訳は、業種を問わず使えるソフトが100%です。登録ソフトは登録ソフトを探すで確かめられます。
数の出典は、デジタル化・AI導入補助金2026 ITツール検索(中小企業基盤整備機構・公式)です。
真ん中の価格は11.8万円
登録ソフトの価格は、下から4分の1が1.3万円、真ん中が11.8万円、上から4分の1が50万円です。最も安いものは2,400円、最も高いものは720万円と、幅が広いのが特徴です。
| 価格帯 | シリーズ数 | 割合 |
|---|---|---|
| 10万円未満 | 19 | 43% |
| 10万〜50万円 | 14 | 32% |
| 50万〜150万円 | 3 | 7% |
| 150万円以上 | 8 | 18% |
割合は、価格を数えた44シリーズに対するものです。御社の見積もりがどの価格帯に入るかを先に確かめると、比べやすくなります。申請の流れはデジタル化・AI導入補助金の申請手順で確かめられます。
クラウド型が98%
登録されたソフトのうち、クラウド型は98%です。インボイス対応は66%、AI機能を持つものは61%、生成AIを使うものは20%です。
登録ソフトの一覧は、会計・財務・経営の一覧で確かめられます。
対象は登録ソフトと中小企業等
補助の対象になるのは、IT導入支援事業者が登録したソフトだけです。申請できるのは、次の基準に当てはまる中小企業・小規模事業者等です。
- 中小企業等の定義(例:製造業等 資本金3億円以下又は従業員300人以下、小売業 5千万円以下又は50人以下 等)
- 商業・サービス業 5人以下、宿泊業・娯楽業 20人以下、製造業その他 20人以下
受発注・在庫管理のシステムとの違いは受発注・在庫管理システムの補助金で取り上げています。
立替精算の仕組みを入れたい御社が、この基準に当てはまるかどうかは、会社のURLを入れるだけでAIが3分ほどで確かめます。
選ぶ基準は4つ
登録ソフトは数が多いので、次の4つで比べると候補を絞れます。順番は御社の計画に合わせて決めてください。
- クラウド型かどうか。登録されたソフトの98%はクラウド型のため、まずクラウド型から候補を探すと絞りやすくなります。
- インボイス対応か。インボイス対応のソフトは66%です。請求書の扱いを変えたい会社は、この条件を先に見ます。
- AI機能の有無。AI機能を持つものは61%、生成AIを使うものは20%です。機能の中身はソフトごとに違います。
- 価格帯。真ん中の価格は11.8万円で、御社の予算と価格帯を照らし合わせると判断しやすくなります。
IT導入支援事業者の選び方はIT導入支援事業者の探し方で取り上げています。
自己負担の目安は5.9万円
通常枠の補助率は1/2以内です。真ん中の価格11.8万円のソフトを入れる場合、補助額は約5.9万円、自己負担も約5.9万円が目安です。
通常枠の補助額は、導入するプロセスの数で次のように分かれます。
- 5万円~150万円未満(1プロセス以上)
- 150万円~450万円以下(4プロセス以上)
2,400円のような安いソフトは、1つだけでは補助額がこの範囲に届かないことがあります。補助率の特例は、公募要領に「令和7年10月から令和8年9月までの間で、「当該期間における地域別最低賃金以上~令和8年度改定の地域別最低賃金未満」で雇用している従業員が全従業員の30%以上である月が3か月以上ある場合は、2/3以内(1プロセス・4プロセスの両区分に共通)」と書かれています。
出典:デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠 公募要領(第7回からの改訂版) p.16『2-3 補助対象経費、補助率及び補助額』台帳で見る
特例に当てはまるかや、ほかの枠との違いは、公募要領の台帳で確かめられます。
採択率は公募回で変わる
公式の採択データで見ると、最新回(26年4次)の採択率は44.4%です。回ごとの推移は、次のグラフのとおりです。
デジタル化・AI補助金の採択データ
デジタル化・AI導入補助金(通常枠。2025年まではIT導入補助金 通常枠)の26年4次の採択率は44.4%でした。採択事例では製造業が22%と最も多く、経費はソフトウェア購入費が81%の事例で使われています。
採択率の推移
採択の多い業種
よく使われた経費
採択事例 37件採択事例を見る ›
出典(1件)
採択されなかったときに理由を聞けるかは、補助金の不採択の理由は教えてもらえる?で取り上げています。
専門家から見たポイント
経費精算システムは登録ソフトが44シリーズと多く、予算・機能・補助率の3つを先に決めると候補を絞れます。公式の採択データでは、最新回で応募1,836件に対して816件が採択されています。
扱う事業者は79社あり、ソフトを決めてから事業者を探すか、事業者から先に探すかは、IT導入支援事業者の探し方で確かめられます。
予算の枠から決める会社
予算の上限がある会社は、価格帯の表から見ると比べやすいです。真ん中の価格11.8万円の前後に、候補がどれくらいあるかを確かめます。
AI機能を重視する会社
AI機能を持つソフトは61%、生成AIを使うものは20%です。AI機能の中身は、登録ソフトの説明で確かめてください。
インボイス対応を優先する会社
インボイス対応は66%です。対応の有無は、登録ソフトの説明で確かめられます。
どのソフトが御社に合うかや、プランごとの登録番号の選び方は、専門家に無料で相談して確かめられます。候補を3つほどに絞り、価格とプランを控えてから相談すると話が早く進みます。
間違えやすい点
間違えやすいのは、登録の単位と契約の順番です。
- 登録番号ごとに対象が決まる。同じシリーズでも、プランごとに登録番号が分かれています。
- 交付決定の前に購入したものは対象外。交付決定前に購入したITツールは対象外です。
- リースと中古は対象外。リース・レンタル契約のITツール(お助け隊サービスを除く)、中古品は対象外です。
- クラウド利用料は最大2年分。対象になる経費はソフトウェア購入費、クラウド利用費(クラウド利用料最大2年分)、導入関連費です。
出典:デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠 公募要領(第7回からの改訂版) p.15『2-2(4) 補助対象外となる経費』台帳で見る
申請の手順はデジタル化・AI導入補助金の申請手順で確かめられます。
よくある質問
経費精算のソフトは、どれでも対象になりますか?
いいえ。補助の対象になるのは、IT導入支援事業者が登録したソフトだけです。登録されたソフトは登録ソフトを探すで確かめられます。
補助額は、どのソフトでも同じですか?
同じではありません。補助額は、補助の対象になる経費の額と補助率で決まります。計算の例は、自己負担の目安を書いた節で確かめられます。
インボイス対応のソフトは、別の枠で申請できますか?
インボイス枠(インボイス対応類型)には、通常枠と別の補助率があります。公募要領には「補助額50万円以下の部分は3/4以内(小規模事業者は4/5以内)、50万円超の部分は2/3以内」と書かれています1。枠ごとの違いは公募要領の台帳で確かめられます。
持続化補助金で経費精算は入れられますか?
持続化補助金での業務システムの扱いは、持続化補助金で予約・POS・業務システムは入れられる?で取り上げています。
交付申請の受付の開始はいつですか?
受付の開始は2026年3月30日~です。
出典(1件)
- デジタル化・AI導入補助金2026 インボイス枠(インボイス対応類型)公募要領(改訂版) p.15『2-3【補足3】』
公募の受付状況
デジタル化・AI導入補助金
- 公募回
- 6次締切分
- 締切
- この回の受付は終了しました
公募要領の台帳より(2026年10月30日確認)
この補助金の採択事例
一覧へ同じ取り組みで、実際に採択された会社です。
手計算の勤怠集計を見直し、給与計算までの作業時間を8割以上削減
花の舞酒造 株式会社✓ 経産省などの認定・選定
成果給与計算までの作業時間が8割以上減り、労務管理の担当者に新しい仕事を任せられるようになった。
原価計算の手間を省くため日報と会計をつなぎ、月次集計を1週間以上短縮
株式会社 一寸房✓ 経産省などの認定・選定
成果受注物件ごとの月次利益集計の期間が1週間以上短縮され、体感で約30%のコスト削減になった。
記録の順番待ちと転記を、介護向けソフトとタブレットでなくす
有限会社鈴木在宅ケアサービス✓ 経産省などの認定・選定
成果パソコンの順番待ちと帳票への転記がなくなり、記録の時間と手間が大きく減りました。
VOICE
この補助金を使った人の声
大阪府の金属部品の熱処理・塗装会社従業員71名入力作業のような人手はできるだけ減らしていき、人の力は、出てきたデータを分析し、判断して手を打つところに活用していきたいと考えています。
熊本県の放課後等デイサービス従業員13名できるだけ子どもと接する時間を多く作りたいと思っています。一方で、どうしても事務作業は付いて回ってしまいます。支援記録をつけたり保護者への請求書を作成したりしますが、とても手間がかかります。
京都府の電気工事会社従業員8名この業界は非常に閉じた世界ですから、経営者同士の横の繋がりも非常に重要です。社会的に人手不足と言われていますが、この業界も本当に人手不足。案件によっては人手が足りないこともありますから。
出典:国・省庁などの公開情報をもとに当社が加工
中小機構「補助金活用ナビ」の事例記事にある事業者の発言を引用しています。
まだ相談は早いと感じる方は、まず資料で全体をつかんでください。
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