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トップ/補助金/採択後に補助金を辞退・取下げできる?手続きと次の申請への影響
補助金

採択後に補助金を辞退・取下げできる?手続きと次の申請への影響

公開 2026/10/18専門家監修

この記事の要点

採択後でも補助金は辞退できますが、交付決定の直後の取下げ、事業途中の中止・廃止、受け取った後の辞退で手続きとお金の扱いが変わります。取下げの期限、返還になる場合、次の申請の回数制限への影響を交付規程で整理しました。

この記事の目次
  1. 補助金の辞退・取下げとは?
  2. 採択後のどの段階まで辞退できる?
  3. 取下げの期限は通知から何日以内?
  4. 入金の後にやめると返還になる?
  5. 辞退すると次の申請はどうなる?
  6. 専門家から見た辞退と取下げのポイント
  7. 間違えやすい点
  8. よくある質問
結論

採択の後でも補助金は辞退できますが、手続きは時期で変わります。交付決定の内容に不服があるときは、通知を受けてから決められた日数のうちに「取下げ届」を出し、それより後にやめるときは「中止・廃止」や「辞退届」の承認を受けます。

補助金を受け取った後の辞退は返還になることがあり、交付決定を受けた回数が次の申請の制限に数えられる制度もあります。

AIで対象か確認する

採択された補助金を、資金繰りや計画の変更でやめたくなったときに、辞退できるのか、次の申請に響かないかを知りたい方に向けた記事です。

持続化補助金、省力化投資補助金、デジタル化・AI導入補助金、成長加速化補助金、事業承継・M&A補助金、新事業進出・ものづくり補助金の交付規程と公募要領から、辞退と取下げに関わる所を整理します。

補助金の辞退・取下げとは?

補助金の辞退とは、採択や交付決定を受けた補助事業を自分からやめることです。交付規程では、やめる時期によって「申請の取下げ」「中止・廃止」「交付後の辞退」と呼び方が変わります。

  • 申請の取下げ:交付決定の金額や条件に納得できず、通知の直後に申請そのものをなかったことにする手続き
  • 中止・廃止:交付決定の後、事業の途中でやめる手続き。事前に承認を受ける
  • 交付後の辞退:補助金を受け取った後、導入した設備やツールを使うのをやめる手続き

取下げは交付決定通知を受け取ってすぐの判断になります。通知で確かめる項目は交付決定通知書とは?で取り上げています。

採択後のどの段階まで辞退できる?

申請を出してから採否が決まるまでは、取り下げられない制度があります。省力化投資補助金の一般型の手引きは「一度事務局へ提出した申請は、採否が決まるまで取り下げられない。提出前に内容をよく確認する」としています1。

段階 やめ方 お金の扱い
申請から採否の発表まで 原則やめられない(制度による) お金は動かない
採択の後、交付申請の前 交付申請を出さない・事務局に辞退を伝える お金は動かない
交付決定の通知の直後 取下げ届を期限内に出す お金は動かない
事業の途中 中止・廃止の承認を受ける 支払った経費は自社の負担
補助金を受け取った後 辞退届を出す 返還になることがある

採択の後に交付決定額が採択時より減って、辞退を考える会社もあります。減る理由は交付決定額が採択額より減るのはなぜ?で取り上げています。

取下げの期限は通知から何日以内?

交付決定に不服があるときの取下げは、期限が交付規程で決まっています。多くの制度は10日以内ですが、成長加速化補助金は長めです。

補助金 交付規程の決まり
持続化補助金(通常枠) 第10条(申請の取下げ):交付決定の内容や条件に不服があって申請を取り下げるときは、通知を受けた日から10日以内に交付申請取下届出書(様式第3)を出す。
省力化投資補助金 第11条(申請の取下げ):交付決定の内容や条件に不服があり申請を取り下げる場合は、通知を受けた日から10日以内に書面で中小機構に申し出る。
成長加速化補助金 第10条(申請の取下げ):交付決定の内容や条件に不服があり取り下げる場合は、通知を受けた日から20日以内に交付申請取下げ届出書(様式第3)を出す
事業承継・M&A補助金 第9条(申請の取下げ):交付決定の内容や条件に不服があって申請を取り下げるときは、通知を受けた日から10日以内に「交付申請取下げ届出書」(別添様式2)で申し出ます。
デジタル化・AI導入補助金 第17条(申請の取下げ及び交付後の辞退):交付決定の内容に不服で取り下げるときは、補助金の交付を受けるまでに辞退届を出して承認を受ける。交付を受けた後にITツールの解約・利用停止や廃業などで辞退するときは、速やかに辞退届を出す。

出典:省力化投資補助金 交付規程(一般型・カタログ注文型共通) p.3『第11条(申請の取下げ)』

期限を過ぎると、取下げではなく中止・廃止の手続きになります。不服の理由がなくても、資金の都合で事業をやめるなら中止・廃止の承認を受けます。持続化補助金の交付規程は「第15条(中止または廃止):補助事業を中止・廃止するときは、事前に中止(廃止)申請書(様式第5)を出して承認を受ける。」としています。交付規程の読み方は公募要領・交付規程・交付要綱の違いで取り上げています。

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入金の後にやめると返還になる?

補助金を受け取った後にやめると、受け取った補助金の全部か一部を返すことがあります。デジタル化・AI導入補助金の公募要領は、ツールの解約や廃業などで辞退の手続きが要る場合を挙げ、辞退した場合、交付規程に基づき補助金の全部又は一部の返還が必要になる場合があるとしています2。

賃上げが必須の申請は、さらに重くなります。「賃上げが必須要件の事業者が効果報告前・達成判定前に辞退すると賃上げ未達とみなし全額返還」とされているため、賃上げの判定の前にやめると、目標に届かなかったのと同じ扱いになります。

返還には、受け取った日からの日数に応じた加算金が付くことがあります。返還額と加算金の法律の決まりは補助金の交付決定が取り消されるときで取り上げています。

辞退すると次の申請はどうなる?

辞退そのものに罰はありませんが、交付決定を受けた回数で次の申請を制限する制度では、辞退の時期によって数え方が変わります。

  • 省力化投資補助金のカタログ注文型の手引きは「交付申請時に選べる製品は1製品で、その製品を複数個申請することはできる。交付決定に不服で10日以内に書面で取り下げた場合は、再度申請できる。」としています。
  • デジタル化・AI導入補助金は、公募期間中の申請は1事業者1件ですが、補助金を受け取る前に取り下げた場合は数に入れないと、よくある質問で答えています。
  • 新事業進出・ものづくり補助金は「応募申請日を起点に過去3年間に事業再構築・新事業進出・ものづくり補助金の交付決定を合計2回以上受けた事業者は対象外」としています。交付決定の後に辞退しても、交付決定を受けた回数に入る点に気をつけます。

2回目の申請で気をつける点は、制度ごとに違います。省力化投資補助金の2回目の扱いは省力化投資補助金の対象者と経費ルールで取り上げています。

専門家から見た辞退と取下げのポイント

補助金を続けて使う会社は少なくありません。公開されている採択者一覧を数えると、持続化補助金に2回以上採択された会社は4,396社、ものづくり補助金では1,861社あります(2026年10月14日時点)。辞退の時期を誤ると、こうした次の申請の計画にも響きます。

取下げを考えてよい会社

交付決定額が大きく減り、自己負担の分を用意できなくなった会社です。通知を受けた日から期限内なら、交付決定の回数に入れずにやめられる制度があります。

辞退の前に計画変更を考えたい会社

経費の一部だけが不要になった会社です。全部をやめなくても、計画変更の承認を受けて経費を減らせば、残りの補助は受けられます。変更で減額になる場面は採択後に補助金が減額・返還になるケースで取り上げています。

間違えやすい点

辞退で間違えやすいのは、黙ってやめることと、期限の数え方です。

注意

実績報告を出さずに放っておくと、辞退ではなく交付決定の取消として扱われることがあります。やめると決めたら、必ず様式で事務局に届け出ます。

注意

取下げの期限は、交付決定の日ではなく通知を受け取った日から数えます。電子申請で通知が届いた日を控えておきます。

事業承継・M&A補助金では、辞退も事故報告の様式で出します。事故報告の出し方は補助事業期間とは?で取り上げています。

よくある質問

採択の後、交付申請を出さなければ自動的に辞退になりますか?

多くの制度は、交付申請の期限までに出さないと交付の対象から外れます。ただし事務局から確認の連絡が来ることがあるので、辞退するなら早めに伝えます。

辞退の理由は書く必要がありますか?

取下げ届や中止・廃止の申請には理由を書く欄があります。資金の都合や計画の見直しなど、事実をそのまま書きます。

辞退した補助金に、次の回でもう一度申請できますか?

交付決定を受ける前の辞退なら、多くの制度で申請できます。交付決定の後の辞退は、回数の制限や減点に数えられる制度があるので、次の回の公募要領で確かめます。

途中まで支払った経費はどうなりますか?

中止・廃止の承認を受けた場合、それまでに支払った経費は補助の対象になりません。自社で負担することになります。

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出典(2件)
  1. 中小企業省力化投資補助事業(一般型)応募申請の手引き(第8回公募) p.7『1-1 締切にあたっての注意事項』
  2. デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠 公募要領(第7回からの改訂版) p.30『3-5 事業実施効果の報告(1) 効果報告完了前の辞退について』

参考資料

  • 中小企業基盤整備機構「省力化投資補助金 一般型 第8回 応募申請の手引き」
  • 中小企業基盤整備機構「省力化投資補助金 交付規程(一般型・カタログ注文型共通)」
  • 中小企業基盤整備機構「省力化投資補助金 カタログ注文型 応募・交付申請の手引き」
  • 中小企業基盤整備機構「デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠 公募要領(第7回からの改訂版)」
  • 中小企業基盤整備機構「デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠 よくあるご質問」
  • 持続化補助金事務局「持続化補助金 通常枠 交付規程(2026年3月6日改定)」
  • 中小企業基盤整備機構「成長加速化補助金 3次 交付規程」
  • 事業承継・M&A補助金事務局「交付規程(15次公募以降)」
  • 中小企業基盤整備機構「新事業進出・ものづくり補助金 第1回 公募要領」
  • 公募要領の台帳(省力化投資補助金)
  • 公募要領の台帳(デジタル化・AI導入補助金)

確認日:2026年10月17日

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目次

  1. 補助金の辞退・取下げとは?
  2. 採択後のどの段階まで辞退できる?
  3. 取下げの期限は通知から何日以内?
  4. 入金の後にやめると返還になる?
  5. 辞退すると次の申請はどうなる?
  6. 専門家から見た辞退と取下げのポイント
  7. 間違えやすい点
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