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デジタル化補助金● 公募中

デジタル化・AI導入補助金の通常枠|補助額の2段階と対象ツール

AI導入・活用業務システム・IT

公開 2026/5/23最終更新 2026/10/18専門家監修

この記事の要点

通常枠の補助額は、ソフトが持つ業務プロセスの数で2段階に分かれ、大きい区分では賃上げの計画が必須になります。対象になる業務プロセスと対象外の費用、減点や申請できない時期、どちらの区分で申請するかの考え方を公募要領で整理しました。

この記事の目次
  1. 通常枠とは?
  2. 補助額がプロセスの数で2段階に分かれる
  3. 大きい区分では賃上げの計画が必須になる
  4. 対象になる業務プロセスと対象外の費用
  5. 業種ごとの専用ソフトはどこまで入る?
  6. 通常枠で減点される会社と申請できない時期
  7. 通常枠で業務の時間が縮んだ事例は?
  8. 間違えやすい点
  9. 専門家から見た通常枠のポイント
  10. よくある質問
結論

通常枠の補助額は、導入するソフトが持つ業務プロセスの数で2段階に分かれ、大きい区分で申請するには4種類以上のプロセスを持つソフトが要ります。大きい区分の申請では、給与と事業場内最低賃金を引き上げる計画も必須になります。

対象は事務局に登録されたソフトウェア・クラウド利用料・導入設定などで、通常枠ではパソコンなどのハードウェアとホームページ制作は対象外です。

業務ソフトやクラウドサービスを入れるときに、通常枠でいくらまで補助されるのか、どのソフトなら申請できるのかを知りたい方に向けた記事です。

補助額の2つの段階、大きい区分で必須になる賃上げの条件、対象になる業務プロセスと対象外の費用、減点や申請できない時期を、デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠の公募要領で確かめた範囲で整理します。制度全体の枠の違いはデジタル化・AI導入補助金の5つの枠で取り上げています。

通常枠とは?

通常枠は、業務の効率化や売上アップに役立つソフトやクラウドサービスを入れる会社が、いちばん広く使う申請枠です。ソフトを売るIT導入支援事業者と組んで申請し、補助額はソフトが受け持つ業務の種類の数で決まります。枠ごとの違いはデジタル化・AI導入補助金の全体の記事で比べています。

御社がこの補助金の対象になるかは、会社のURLを入れるだけでAIが確かめます。

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補助額がプロセスの数で2段階に分かれる

通常枠の補助額は、ソフトが持つ業務プロセスが1種類以上なら少額の区分、4種類以上なら大きい区分まで申請できます。業務プロセスとは、販売管理や会計、勤怠のように公募要領が番号を付けて分けている業務のまとまりのことです。

区分 補助額(今の公募回) ソフトの条件
少額の区分 5万円~150万円未満(1プロセス以上) カテゴリー1(ソフトウェア)のプロセス「共P-01」~「各業種P-06」を1種類以上(補助金申請額150万円~450万円以下は「共P-01」~「汎P-07」のうち4種類以上)
大きい区分 150万円~450万円以下(4プロセス以上)
補助率 1/2以内。地域別最低賃金に近い給与の従業員が多い会社は、補助率が上がる特例あり

出典:デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠 公募要領(第7回からの改訂版) p.16『2-3 補助対象経費、補助率及び補助額』台帳で見る

補助額は「対象経費×補助率」で決まるので、見積の合計に補助率をかけた額が2つの区分のどちらに入るかで、選ぶソフトの条件が変わります。補助率の計算のしかたは補助率と自己負担の計算で取り上げています。

大きい区分では賃上げの計画が必須になる

大きい区分で申請する会社は、1人当たりの給与と事業場内最低賃金を上げる計画を作り、従業員に表明することが申請の条件になります。少額の区分の申請では、この条件は前回の採択者だけにかかります。

公募要領は条件を「150万円以上の申請は必須:1年後に1人当たり給与支給総額を3%以上、年平均成長率3%以上、事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上、計画を従業員に表明」と定めています1。事業場内最低賃金とは、その事業所でいちばん低い時給のことで、パート・アルバイトも含めて数えます。

3年目の時点で給与の伸びが届かなかった場合は「事業計画終了時点で給与支給総額の年平均成長率3%(前回採択者3.5%)未達なら全部返還を求める場合がある」とされています。病院・薬局・介護事業所・学校などは、この賃上げの条件がかからない業種です。

賃上げで加点を取るときの条件の違いは賃上げ加点の記事で取り上げています。

対象になる業務プロセスと対象外の費用

対象になるのは、顧客対応・決済・在庫・会計・人事労務の共通5プロセスと、業種ごとの専用プロセスを持つ登録済みのソフトです。表計算やチャットのような汎用ツールは、ほかのプロセスと組み合わせたときだけ申請できます。

プロセス 含まれる機能の例
共P-01 顧客対応・販売支援 共P-01「顧客対応・販売支援」:MA(トラッキング・リード管理)、SFA、CRM、予約受付台帳、無人受付・無人チェックイン・順番発券機システム
共P-02 決済・債権債務 共P-02「決済・債権債務・資金回収」:決済(POSレジ、券売機システム、多通貨対応)、発注・仕入・買掛・支払管理、受注・売上請求・売掛・回収管理、電子記録債権・手形管理
共P-03 供給・在庫・物流 共P-03「供給・在庫・物流」:採算管理、取引条件管理、ロケーション・入出庫・棚卸・検品、在庫分析、納品管理、配送業者管理・配送計画
共P-04 会計・財務・経営 共P-04「会計・財務・経営」:予算統制・資金繰り・CMS、仕訳・出納帳・総勘定元帳・財務三表、固定資産台帳、経費精算、法定調書・税務申告書作成、管理会計・経営分析
共P-05 総務・人事・給与・労務 共P-05「総務・人事・給与・労務・教育訓練・法務・情シス・統合業務」:勤怠、シフト・36協定対応、給与・社会保険・年末調整、人事台帳・評価、採用、ストレスチェック、社内研修、電子契約・リーガルチェック・BCP・ISO、社内資産管理、ノーコード等のアプリ作成、ワークフロー、BI
汎P-07 汎用・自動化・分析 「汎用プロセス」のみを保有するITツールは単独では交付申請不可

出典:デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠 公募要領(第7回からの改訂版) p.37『別紙2:業種・プロセス一覧』台帳で見る

ソフトのほかに、機能拡張やデータ連携のオプションと、導入設定・研修・保守サポートの役務も申請できます。一方、リース・レンタルのツール、中古品、補助金の申請サポートの費用、消費税は対象外で、通常枠ではパソコンやタブレットも補助されません。

ソフトを選ぶ相手になる販売会社の見分け方はIT導入支援事業者の選び方で取り上げています。

業種ごとの専用ソフトはどこまで入る?

業種ごとの専用プロセスは、建設・製造・飲食・介護など業種ごとに用意されていて、自社の業種の番号に当たる機能なら通常枠の対象になります。

  • 建設業:建設・土木業(建P-06):点群データ解析・処理、CAD、積算・見積、出来形管理・電子小黒板、図面管理、工程・品質・写真管理、施工管理、安全衛生管理、BIM/CIM、省エネ性能・法令提出・電子納品
  • 製造業:製造業(製P-06):品質管理、製造工程管理、製造管理(MES等)、製造設備管理、生産管理、CAD・CAM・CAE、部品表・原価計算、CO2排出量管理、食品表示、プリプレスツール
  • 飲食業:飲食業(飲P-06):調理・献立・食材管理、テーブル管理、レシピ・メニュー管理・棚卸、複数店舗・FC管理、セルフオーダー・オーダーエントリー、店舗改善業務管理
  • 介護業:介護業(介P-06):ケアプラン作成、サービス計画書・機能訓練計画、給食・栄養ケア計画、介護記録・診療管理、施設管理、対象者状態管理・見守り・リハビリ管理

専用プロセスは業種ごとに1つの番号(P-06)として数えるので、施工管理と積算を両方持つソフトでも1種類です。4種類以上をそろえるには、共通プロセスの機能も持つソフトか、複数のソフトの組み合わせを支援事業者と組み立てます2。

業種ごとに選ばれたツールは採択事例のデータから業種で絞って探せます。

通常枠で減点される会社と申請できない時期

減点されやすいのは、IT導入補助金で前に交付決定を受けた会社と、同じ年にインボイス枠へも申請している会社です。前の年度の通常枠で交付決定を受けた会社は、決定日から12か月は申請自体ができません。

  • 同じ年のインボイス枠との併願:2026年にインボイス枠で申請中又は交付決定を受けた事業者は減点(同一機能のツールは更に減点)
  • 前回と同じ機能のソフト:IT導入補助金2024・2025で交付決定を受けたソフトウェアとプロセスが重複すると減点、完全一致は不採択
  • お助け隊サービスを入れた会社:お助け隊サービスの登録ITツールで2022~2025年に交付決定、又は2026年に申請・交付決定済みの場合は申請不可

通常枠の申請は「通常枠は1法人・1個人事業主当たり1回のみ。同時に他枠(インボイス枠・セキュリティ対策推進枠)への申請は可能」と決まっています3。1回しか出せないので、入れたいソフトを1回の申請にまとめて見積をとります。

会計やレジの入れ替えが中心なら、インボイス対応類型の補助率と比べてから枠を決めます。

通常枠で業務の時間が縮んだ事例は?

通常枠と、その前身の類型で採択された事例では、ソフトを入れた業務の時間や費用がどれだけ減ったかを数字で示しています。

  • 山口県の駅前商業施設の運営会社(従業員126名)は、紙と郵送の請求業務をシステムに移し、郵送コストが約6割減りました。2人がかりで丸一日以上かかった作業も自動で処理されます(商業施設の運営会社の事例)。
  • 宮城県の総合建設会社(従業員193名)は、測量の点群処理ソフトを入れて外注をやめ、2〜3日かかっていた測量が半日〜1日になりました(総合建設会社の事例)。
  • 沖縄県の建設機械レンタル会社(従業員25名)は、会計ソフトでデータを一つにまとめ、体感で月3日ほどかかっていた経理の作業が減りました(建設機械レンタル会社の事例)。

3つとも、ツールの機能より先に「どの業務の何時間を減らすか」を決めています。交付申請では、減らしたい業務をプロセスの区分に当てはめて、いくつのプロセスを入れるかを数えます。

間違えやすい点

間違えやすいのは、プロセスの数え方、ハードウェアの扱い、賃上げの基準になる数字の3つです。

注意

業種ごとの専用プロセスは、機能がいくつあっても1種類として数えます。4種類以上が必要な区分では、共通プロセスを含めて数え直してから見積を固めます。

注意

通常枠では、ソフトと一緒に買うパソコンやタブレット、POSレジの本体は補助されません。機器もまとめて入れたいときは、インボイス対応類型で申請できるかを確かめます。

注意

給与の伸びは、交付申請の時点の直近の決算の給与支給総額と従業員数をもとに計ります。役員報酬や退職金は含めないので、決算書の人件費をそのまま使わないでください。

交付決定のあとに補助額が減る場面は採択後に補助金が減額になるケースで取り上げています。

どこで評価が分かれるかは、事業の中身によって変わります。御社の計画でどう書けばよいかは、専門家に無料で相談して確かめられます。

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専門家から見た通常枠のポイント

通常枠で迷うのは「大きい区分で申請するか」で、補助額の大きさより、3年間の賃上げを約束できるかで決めると失敗しません。採択事例でも、ソフトウェア購入費を使った事例が45.9%です。

通常枠の採択率は26年4次の結果で44.4%でした。賃上げを約束する大きい区分は、採択されても計画どおりに給与を伸ばせないと返還を求められることがあるため、採択率より先に3年間の給与の見通しを確かめます。

4プロセス以上で申請したほうがよい会社

販売・在庫・会計・勤怠をまとめて入れ替える会社です。複数の業務をつなぐ統合型のソフトは費用が大きく、少額の区分では補助が見積に追いつかないためです。

この場合は、賃上げの計画が3年間の資金繰りに無理がないかを、見積と同じ時期に確かめておきます。

少額の区分に抑えたほうがよい会社

勤怠や予約など1つの業務だけを変えたい会社と、売上の先行きが読みにくく賃上げを約束しにくい会社です。少額の区分なら、前回の採択者でない限り賃上げは必須ではなく、加点として選べます。

申請から受け取りまでの書類の流れはデジタル化・AI導入補助金の申請手順で取り上げています。

よくある質問

通常枠について、相談でよく聞かれる問いと答えです。

通常枠とインボイス対応類型に同時に申請できますか?

それぞれに申請できますが、同じ年に両方へ申請すると減点されます。同じ機能のツールを両方に入れると、さらに減点されます。

交付申請で選べるITツールの数に上限はありますか?

すべてのカテゴリーの合計で50ツールまでです。1回しか申請できないので、必要なツールをまとめて選びます。

従業員がいない会社でも大きい区分で申請できますか?

申請できます。従業員がいない法人は、役員報酬と役員の数で給与の伸びを計算し、役員に賃上げを表明します。

開業したばかりでも申請できますか?

決算書や確定申告書など交付申請に必要な書類がそろえば申請できます。決算をまだしていない事業者は対象外です。

ほかの質問はよくある質問にまとめています。

Qほかの質問も見るデジタル化・AI導入補助金のよくある質問→
出典(3件)
  1. デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠 公募要領(第7回からの改訂版) p.9『2-1-1(2) 申請要件 (ト)』
  2. デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠 公募要領(第7回からの改訂版) p.38『別紙2:業種・プロセス一覧』
  3. デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠 公募要領(第7回からの改訂版) p.21『3-2(4)(イ) 申請回数』

参考資料

  • 中小企業基盤整備機構「デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠 公募要領(第7回からの改訂版)」
  • 中小企業基盤整備機構「デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠 よくあるご質問」
  • 公募要領の台帳(デジタル化・AI導入補助金)

確認日:2026年10月17日

いま申請できる回

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6次締切分
締切
2026年10月30日(金)17:00
公募の詳しい条件を見るAI導入・活用の補助金 4件

公募要領の台帳より(2026年10月20日確認)

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出典:国・省庁などの公開情報をもとに当社が加工

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  • 2026/10/13 最新の公募要領と照らして、数字や制度名を直しました
  • 2026/10/13 本文の誤りを直しました

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目次

  1. 通常枠とは?
  2. 補助額がプロセスの数で2段階に分かれる
  3. 大きい区分では賃上げの計画が必須になる
  4. 対象になる業務プロセスと対象外の費用
  5. 業種ごとの専用ソフトはどこまで入る?
  6. 通常枠で減点される会社と申請できない時期
  7. 通常枠で業務の時間が縮んだ事例は?
  8. 間違えやすい点
  9. 専門家から見た通常枠のポイント
  10. よくある質問

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