eラーニングに使える補助金|対象のソフトの数・価格帯と選び方

この記事の要点

eラーニングに補助金を使うなら、デジタル化・AI導入補助金に登録されたソフトを選ぶのが前提です。公式の登録ソフト一覧をもとに、登録数・価格帯・選び方・自己負担の目安と、契約の順番など見落としやすい点を整理しました。

この記事の目次
  1. 登録ソフトは83シリーズ
  2. 真ん中の価格は45万円
  3. クラウド型が86%
  4. 選ぶ基準は4つ
  5. 自己負担は22万5千円が目安
  6. Eラーニングの採択事例は1件
  7. 採択率は公募回で変わる
  8. 専門家から見たポイント
  9. 間違えやすい点
  10. よくある質問
結論

eラーニングのソフトは、中小企業・小規模事業者等がデジタル化・AI導入補助金に登録されたソフトを選べば、補助の対象になります。ただし、契約や購入は交付決定の後に行います。

登録されたソフトは83シリーズ(登録番号161件)、扱うIT導入支援事業者は90社です。真ん中(中央値)の価格は45万円で、クラウド型が86%を占めます。同じ製品でも、プラン(登録番号)ごとに対象かどうかが決まる点に注意が必要です。

社内研修にeラーニングを入れたいが、どのソフトなら補助金の対象になるのか、いくらくらいのものを選べばよいのかが分からない。対象のソフトの数・価格帯と選び方を知りたい方に向けた記事です。

デジタル化・AI導入補助金は、業務に使うITツールの導入費用を補助する国の制度です。対象になるソフトは、デジタル化・AI導入補助金の登録ソフトを探すで一覧を確かめられます。

登録ソフトは83シリーズ

デジタル化・AI導入補助金に登録されたeラーニングは、2026年10月時点で83シリーズ(登録番号161件)、扱うIT導入支援事業者は90社です。シリーズは、同じ製品のプラン違い・人数違いを1つにまとめた数です。

業種を問わず使えるソフトが67%です。教育・学習塾向けのように、業種を絞ったソフトもあります。

個別のソフトは、総務・人事・給与・教育訓練・法務・情シス・統合業務の一覧で確かめられます。数の出典は「デジタル化・AI導入補助金2026 ITツール検索(中小企業基盤整備機構・公式)」です。

真ん中の価格は45万円

83シリーズの価格は、一番安いもので6,000円、一番高いもので300万円です。下から4分の1は12万円、真ん中(中央値)は45万円、上から4分の1は72万円です。

価格帯 シリーズ数 割合
10万円未満 19 23%
10万〜50万円 25 30%
50万〜150万円 28 34%
150万円以上 11 13%

価格帯は50万〜150万円が34%で最も多く、10万〜50万円が30%で続きます。価格帯ごとの個別のソフトは、登録ソフトを探すページで見られます。

クラウド型が86%

登録されたソフトのうち、クラウドの割合は86%です。AI機能を持つものは39%、生成AIを持つものは33%、インボイス対応は22%です。

クラウド利用費の補助の決まりは、デジタル化・AI導入補助金の公募要領の台帳で確かめられます。

選ぶ基準は4つ

次の4つで、御社の業務に合うソフトを絞り込めます。

  1. クラウド型かどうか。86%がクラウドです。クラウド利用費は補助の対象経費に入るため、利用料を含めて計画を立てます。
  2. AI機能の有無。AI機能があるのは39%、生成AIがあるのは33%です。AIを業務に使いたいかで絞ります。
  3. インボイス対応かどうか。インボイス対応は22%と少ないため、請求書の対応が目的なら、インボイス枠の公募要領で別に確かめます。
  4. 価格の帯。150万円以上は13%です。価格帯の表で、社内研修の予算に近い帯を先に見ます。

社内研修用のeラーニングが登録ソフトに当たるかどうか、御社の場合はAIで3分ほどで確かめられます。

AIで対象か確認する

自己負担は22万5千円が目安

通常枠の補助率は1/2以内です。真ん中の価格45万円のソフトで補助率を2分の1とすると、補助額は22万5千円、自己負担も22万5千円が目安です。

この計算は価格に補助率だけを掛けた目安です。実際は、対象経費や補助上限の決まりで変わるため、公募要領の台帳で確かめます。

出典:デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠 公募要領(第7回からの改訂版) p.16『2-3 補助対象経費、補助率及び補助額』台帳で見る

Eラーニングの採択事例は1件

採択事例のうち、Eラーニングを入れた例として確かめられたのは1件です。ものづくり補助金(平成25年度)の採択事例で、今のものづくり・新事業進出補助金の前身にあたります。

デジタル化・AI導入補助金の登録ソフトを入れた例ではないため、使い方の参考にとどめてください。成果には、Eラーニングによる自宅学習と低価格メニュー・携帯機器により、初期投資を抑える仕組みが整ったと示されています。

1Eラーニング自宅学習

起業の初期費用を抑えるため、自宅で学べるEラーニングと携帯機器を整備

有限会社テイクワイズ・コーポレーション

成果女性が低リスクで起業できるホリスティックヘルススタジオの仕組みが整備され、Eラーニングによる自宅学習と低価格メニュー・携帯機器により、初期投資を抑えて上質なサ…

設備導入新事業・研究開発新製品・技術開発新商品・新メニュー

採択率は公募回で変わる

デジタル化補助金の採択率は、最新回(26年4次)で44.4%です。回ごとの推移は、次のグラフのとおりです。

デジタル化・AI補助金の採択データ

デジタル化・AI導入補助金(通常枠。2025年まではIT導入補助金 通常枠)の26年4次の採択率は44.4%でした。採択事例では製造業が22%と最も多く、経費はソフトウェア購入費が81%の事例で使われています。

採択率の推移

26年4次44.4%
直近5回の平均42.0%

採択事例 37件採択事例を見る ›

出典(1件)
  1. デジタル化・AI導入補助金(IT導入補助金)事務局「交付決定事業者一覧」(25年8次〜26年4次)
採択率は採択数÷応募数で計算しています。業種・経費は、国・省庁などが公開している採択事例37件を数えた割合です(1つの事例で複数使うため、合計は100%を超えることがあります)。

※ グラフと採択率は、デジタル化・AI導入補助金(前身はIT導入補助金)の公募回ごとの公式の採択結果です。

採択されなかったときに理由を聞けるかは、補助金の不採択の理由は教えてもらえる?で取り上げています。

専門家から見たポイント

最新回では、応募1,836件に対して816件が採択されています。

eラーニングの導入では、登録ソフトの中からクラウド型を選び、社内研修の予算に近い価格帯を見ると、候補を絞りやすくなります。

登録の有無や、補助の後の経費の組み方は、専門家に無料で相談できます。

登録の有無を先に見る会社

候補のソフトが登録されているかを先に確かめると、無駄な比較を減らせます。IT導入支援事業者の探し方はIT導入支援事業者の探し方で取り上げています。

AI機能まで使いたい会社

AI機能や生成AIを持つソフトは39%・33%です。AIまで業務に広げたい会社は、機能の有無を条件にして候補を絞ります。

価格より補助後の負担を見る会社

真ん中の価格45万円の場合の自己負担の目安は22万5千円です。予算は補助の後に残る額で考えます。

間違えやすい点

間違えやすいのは、対象になる条件と、契約・支払いの順番です。

  1. 登録されたソフトだけが対象。IT導入支援事業者が登録したソフトに限られ、登録の一覧にないソフトは対象になりません。
  2. 登録番号(プラン)ごとに対象が決まる。同じ製品名でも、プランや人数が違えば登録番号が変わります。登録番号は161件あります。
  3. 契約・支払いは交付決定の後。対象外の経費に、交付決定前に購入したITツールが入っています。
  4. クラウド利用料には期間の決まりがある。対象経費は、ソフトウェア購入費、クラウド利用費(クラウド利用料最大2年分)、導入関連費です。この期間を超える分は補助の対象にできません。

採択後の申請の流れは、デジタル化・AI導入補助金の申請手順で確かめられます。

よくある質問

登録されていないソフトは補助の対象になりますか?

対象になるのは、IT導入支援事業者が登録したソフトです。登録の有無は、登録ソフトを探すで確かめられます。

どんな会社が申請できますか?

通常枠の対象者は、中小企業等の定義(例:製造業等 資本金3億円以下又は従業員300人以下、小売業 5千万円以下又は50人以下 等)です。業種ごとの基準は、公募要領の台帳で確かめられます。

中古品やリースで入れたソフトは対象になりますか?

対象外になるのは、リース・レンタル契約のITツール(お助け隊サービスを除く)、中古品です。

補助の上限はいくらですか?

通常枠の補助上限は、5万円~150万円未満(1プロセス以上)です。4プロセス以上の場合は、150万円~450万円以下(4プロセス以上)です。数え方の区分は、申請手順の記事で確かめられます。

いつから申請できますか?

受付は2026年3月30日~からです。受付スケジュールは本事業ホームページで順次公表されるため、最新の案内を確かめてください。

ほかの「よくある質問」を見る

ほかの質問も見るデジタル化・AI導入補助金のよくある質問
出典

公募の受付状況

デジタル化・AI導入補助金

公募回
6次締切分
締切
この回の受付は終了しました

公募要領の台帳より(2026年10月30日確認)

この補助金の採択事例

一覧へ

同じ取り組みで、実際に採択された会社です。

VOICE

この補助金を使った人の声

  • この業界は非常に閉じた世界ですから、経営者同士の横の繋がりも非常に重要です。社会的に人手不足と言われていますが、この業界も本当に人手不足。案件によっては人手が足りないこともありますから。

    京都府の電気工事会社従業員8名
  • 入力作業のような人手はできるだけ減らしていき、人の力は、出てきたデータを分析し、判断して手を打つところに活用していきたいと考えています。

    大阪府の金属部品の熱処理・塗装会社従業員71名
  • できるだけ子どもと接する時間を多く作りたいと思っています。一方で、どうしても事務作業は付いて回ってしまいます。支援記録をつけたり保護者への請求書を作成したりしますが、とても手間がかかります。

    熊本県の放課後等デイサービス従業員13名
出典:国・省庁などの公開情報をもとに当社が加工

中小機構「補助金活用ナビ」の事例記事にある事業者の発言を引用しています。

まだ相談は早いと感じる方は、まず資料で全体をつかんでください。

デジタル化・AI導入補助金の関連記事

一覧へ
デジタル化・AI導入補助金とは?5つの枠と対象者・ChatGPTの扱い

デジタル化・AI導入補助金は、IT導入支援事業者と組んで登録ITツールの導入費の一部を補助する制度です。5つの枠の違い、申請できる会社の線引き、ChatGPTなど生成AIの扱い、申請から入金までの流れを公募要領と採択事例で整理しました。

更新 2026/10/27

IT導入支援事業者とは?デジタル化・AI導入補助金での選び方と登録方法

デジタル化・AI導入補助金は、登録されたIT導入支援事業者と組んで申請します。補助金を使う会社向けに支援事業者の役割・探し方・選び方を、ITベンダー向けに支援事業者とITツールの登録の流れ・時期・審査の注意点をまとめます。

更新 2026/10/18

デジタル化・AI導入補助金の申請手順|必要書類・支払い方法・効果報告まで

デジタル化・AI導入補助金の申請手順を、交付申請の必要書類、ITツール代金の支払い方法、実績報告、効果報告、返還になるケースの順に整理。ITツールの導入を考える中小企業と個人事業主向けに、通常枠の公募要領と事務局の案内をもとにまとめました。

更新 2026/10/18

IT導入補助金は終了?デジタル化・AI導入補助金2026の変更点と違い

IT導入補助金は2026年度からデジタル化・AI導入補助金に名前が変わり、制度は続いています。2025年度との比較表で、変わった賃上げ要件・AIの扱いと、変わらない補助額・補助率を示し、前に採択された会社の注意点もまとめます。

更新 2026/10/18