原価管理・工程管理システムに使える補助金|登録数・価格帯・選び方

この記事の要点

原価管理・工程管理システムは、デジタル化・AI導入補助金に登録されたソフトから選ぶと補助の対象になります。登録ソフトの価格帯やクラウド型の割合、補助率をもとに、選ぶ基準と自己負担の目安、注意点を整理しました。

この記事の目次
  1. 登録は94シリーズ
  2. 真ん中の価格は48万円
  3. クラウド型が76%
  4. 製造業向けが38%
  5. 選ぶときは4つの基準で見る
  6. 自己負担は24万円が目安
  7. 月次の利益集計が1週間以上短縮
  8. 採択率は公募回で変わる
  9. 専門家から見たポイント
  10. 間違えやすい点
  11. よくある質問
結論

原価管理・工程管理システムは、デジタル化・AI導入補助金に登録されたソフトから選ぶと、補助の対象になります。登録されていないソフトや、交付決定の前に買ったソフトは対象外です。

登録されたシリーズは94(登録番号254件)、扱うIT導入支援事業者は93社で、真ん中の価格は48万円です。10万〜50万円のシリーズが39%と最も多く、同じシリーズでも登録番号(プラン)ごとに対象が決まります。

受注ごとの原価や工程の進み具合をソフトで見える化したいが、登録されたソフトの数や価格帯が分からず、補助の対象かも判断できない。その状況で選び方を知りたい方に向けた記事です。

デジタル化・AI導入補助金は、業務で使うITツールの導入費用の一部を補助する国の制度です。公募要領の内容は公募要領の台帳で確かめられます。

登録は94シリーズ

2026年10月の登録状況では、デジタル化・AI導入補助金に登録された原価管理・工程管理システムのカテゴリは94シリーズ(登録番号254件)です。ソフトを登録して導入を支えるIT導入支援事業者は93社でした。

シリーズとは、同じ製品のプラン違い・人数違いを1つにまとめた数です。数の出典は、デジタル化・AI導入補助金2026 ITツール検索(中小企業基盤整備機構・公式)です。製品を探すには、デジタル化・AI導入補助金の登録ソフトを探すのページを使います。

真ん中の価格は48万円

一番安いシリーズは1,680円、一番高いシリーズは500万円です。下から4分の1は23.5万円、真ん中は48万円、上から4分の1は120万円でした。

価格帯 シリーズ数 割合
10万円未満 12 13%
10万〜50万円 37 39%
50万〜150万円 24 26%
150万円以上 21 22%

10万〜50万円のシリーズが最も多く、10万円未満は13%です。個別のシリーズの価格は、登録ソフトを探すのページで確かめられます。

クラウド型が76%

94シリーズのうち、クラウド型が76%を占めます。機能ごとの割合は次のとおりです。

機能 割合
クラウド 76%
インボイス対応 24%
AI機能 17%
生成AI 5%

通常枠の対象経費は、公募要領に「ソフトウェア購入費、クラウド利用費(クラウド利用料最大2年分)、導入関連費」と書かれており、クラウドの利用料も補助の対象です。枠ごとの経費は公募要領の台帳で確かめられます。

製造業向けが38%

業種ごとのシリーズ数は次のとおりです。全業種向けも37%あり、業種を問わず使えるソフトも多くあります。

業種 シリーズ数 割合
製造業 36 38%
全業種 35 37%
建設業 20 21%
その他の業種 2 2%
飲食 1 1%

業種ごとのソフトは、業種固有プロセスの一覧(デジタル化・AI導入補助金の登録ソフト)で探せます。

選ぶときは4つの基準で見る

  1. 価格帯。10万〜50万円のシリーズが39%で最も多いため、予算の上限をこの帯で考えると候補を絞りやすくなります。
  2. クラウド・AI機能。クラウド型は76%、AI機能付きは17%、生成AI付きは5%です。まずクラウド型から比べると探しやすくなります。
  3. インボイス対応。対応しているシリーズは24%です。請求書の処理までソフトに含めるかで、候補が変わります。
  4. 業種。製造業向けが38%、建設業向けが21%です。IT導入支援事業者(ソフトを登録し、導入を支える事業者)の探し方はIT導入支援事業者の探し方で確かめられます。

自己負担は24万円が目安

補助率は「1/2以内」です。真ん中の価格48万円のソフトを導入する場合、補助は最大24万円、自己負担は24万円以上になるのが目安です。

通常枠の1プロセス以上の補助額は5万円~150万円未満(1プロセス以上)です1。申請の流れはデジタル化・AI導入補助金の申請手順で確かめられます。

月次の利益集計が1週間以上短縮

デジタル化・AI導入補助金の採択事例では、日報・原価・会計のデータをつないだ会社で、受注物件ごとの月次利益集計の期間が1週間以上短縮され、体感で約30%のコスト削減になりました。

1日報・原価・会計をつなぐ

ものづくり補助金(平成24年度)の例では、作業日報の手入力がバーコードに代わり、注文番号ごとの工程の進み具合をその場で把握できるようになりました。ものづくり補助金は、今のものづくり・新事業進出補助金の前身です。

1バーコードの工程進捗管理

ものづくり補助金(平成25年度)の例では、図面・指示書の電子化で短納期が1か月から0.5か月になりました。

採択率は公募回で変わる

公式の採択データでは、26年4次は応募1,836件に対して816件が採択され、採択率は44.4%でした。回ごとの推移は、次のグラフのとおりです。

デジタル化・AI補助金の採択データ

デジタル化・AI導入補助金(通常枠。2025年まではIT導入補助金 通常枠)の26年4次の採択率は44.4%でした。採択事例では製造業が22%と最も多く、経費はソフトウェア購入費が81%の事例で使われています。

採択率の推移

26年4次44.4%
直近5回の平均42.0%

採択事例 37件採択事例を見る ›

出典(1件)
  1. デジタル化・AI導入補助金(IT導入補助金)事務局「交付決定事業者一覧」(25年8次〜26年4次)
採択率は採択数÷応募数で計算しています。業種・経費は、国・省庁などが公開している採択事例37件を数えた割合です(1つの事例で複数使うため、合計は100%を超えることがあります)。

採択されなかったときに理由を聞けるかは、補助金の不採択の理由は教えてもらえる?で取り上げています。

専門家から見たポイント

登録されたソフトを探すときは、価格帯・クラウドか・業種の3つで絞ると比べやすくなります。直近の採択率は44.4%でした。絞り込みは登録ソフトを探すのページでできます。

予算の上限を先に決めたい会社

10万〜50万円のシリーズが39%で最も多いため、この帯を基準に候補を見ると絞り込みやすくなります。

取引先とデータをやりとりしたい会社

クラウド型が76%を占めます。取引先と工程や原価のデータを共有する場合は、クラウド型のシリーズから比べると探しやすいです。

業種向けのソフトを探したい会社

製造業向けは36シリーズ、建設業向けは20シリーズです。業種ごとの一覧から探すと候補が見つかりやすくなります。

御社が検討しているソフトの登録番号やプランが対象になるかは、専門家に無料で相談して確かめられます。

間違えやすい点

間違えやすいのは、登録の有無と、買う時期の決まりです。

  1. 登録されていないソフトは対象外。IT導入支援事業者が登録したソフトだけが対象で、扱う事業者は93社です。
  2. 登録番号ごとに対象が決まる。94シリーズに対して登録番号は254件あり、同じ製品でもプランによって対象かどうかが分かれる場合があります。
  3. 交付決定の前に買うと対象外。対象外となる経費は、交付決定前に購入したITツールなどです。
  4. リース・中古は対象外。対象外となるのは、リース・レンタル契約のITツール(お助け隊サービスを除く)、中古品です。
  5. 中小企業等の基準がある。対象者の基準は、公募要領に「中小企業等の定義(例:製造業等 資本金3億円以下又は従業員300人以下、小売業 5千万円以下又は50人以下 等)」と書かれています。

交付決定後の手続きは、デジタル化・AI導入補助金の申請手順で流れを確かめられます。

原価・工程の管理ソフトを入れる御社が、補助の対象になる中小企業等の基準に当てはまるかは、AIで3分ほどで確かめられます。

AIで対象か確認する

よくある質問

登録されていないソフトでも申請できますか?

申請できません。対象になるのは、IT導入支援事業者が登録したソフトだけです。扱う事業者はIT導入支援事業者の探し方で確かめられます。

この数字はいつの登録状況ですか?

2026年10月の登録状況で、原価管理・工程管理システムは94シリーズ、登録番号は254件です。登録の内容は変わることがあるため、最新の状況は登録ソフトを探すのページで確かめてください。

交付決定の前に導入したソフトも対象になりますか?

対象外です。交付決定の前の購入は、対象外経費に含まれます。契約や支払いの順番は、デジタル化・AI導入補助金の申請手順で確かめられます。

募集はいつからですか?

受付開始は2026年3月30日~です。締切について、公募要領には「公募要領に締切日の記載なし(受付スケジュールは本事業ホームページに順次公表)」と書かれています。

ほかの「よくある質問」を見る

ほかの質問も見るデジタル化・AI導入補助金のよくある質問
出典(1件)
  1. デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠 公募要領(第7回からの改訂版) p.16『2-3 補助対象経費、補助率及び補助額』

公募の受付状況

デジタル化・AI導入補助金

公募回
6次締切分
締切
この回の受付は終了しました

公募要領の台帳より(2026年10月30日確認)

この補助金の採択事例

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同じ取り組みで、実際に採択された会社です。

VOICE

この補助金を使った人の声

  • 入力作業のような人手はできるだけ減らしていき、人の力は、出てきたデータを分析し、判断して手を打つところに活用していきたいと考えています。

    大阪府の金属部品の熱処理・塗装会社従業員71名
  • できるだけ子どもと接する時間を多く作りたいと思っています。一方で、どうしても事務作業は付いて回ってしまいます。支援記録をつけたり保護者への請求書を作成したりしますが、とても手間がかかります。

    熊本県の放課後等デイサービス従業員13名
  • この業界は非常に閉じた世界ですから、経営者同士の横の繋がりも非常に重要です。社会的に人手不足と言われていますが、この業界も本当に人手不足。案件によっては人手が足りないこともありますから。

    京都府の電気工事会社従業員8名
出典:国・省庁などの公開情報をもとに当社が加工

中小機構「補助金活用ナビ」の事例記事にある事業者の発言を引用しています。

まだ相談は早いと感じる方は、まず資料で全体をつかんでください。

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