AI画像検査・外観検査装置の補助金|省力化カタログとものづくりの選び方
この記事の要点
AI画像検査や外観検査の装置は、登録製品なら省力化投資補助金のカタログ注文型、作り込むなら一般型、新製品の開発を伴うなら新事業進出・ものづくり補助金を使います。カタログの検査カテゴリ、型の選び方、申請の単位と付属機器の注意点を整理しました。
この記事の目次
AI画像検査や外観検査の装置は、カタログに登録された製品をそのまま入れるなら省力化投資補助金のカタログ注文型、自社のラインに合わせて作り込むなら省力化投資補助金の一般型を使います。検査装置が新しい製品の開発や品質の保証に欠かせない場合は、新事業進出・ものづくり補助金も選べます。
目視で行っている傷や汚れの検査をカメラやAIの装置に替えたいと考えていて、どの補助金のどの型で申請すればよいかを知りたい方に向けた記事です。
省力化投資補助金のカタログ注文型・一般型と、新事業進出・ものづくり補助金の公募要領、カタログの製品カテゴリから、検査の装置に関係する所を整理します。
中小企業省力化投資補助金とは?
中小企業省力化投資補助金は、人手不足に悩む中小企業が、人の作業を機械やシステムに置き換える投資を国が補助する制度です。登録された製品から選ぶカタログ注文型と、自社に合わせた設備を計画する一般型の2つがあります。
カタログ注文型で買える省力化製品は「省力化製品:製造事業者が製造し販売事業者が販売する、カタログに登録された汎用製品。製品カテゴリの省力化指数を満たすか等を工業会等・事務局が審査し、中小企業庁が承認したものが登録される」です1。2つの型の上限と経費の違いは省力化投資補助金のカタログ注文型と一般型の違いで取り上げています。
カタログにある検査装置のカテゴリは?
カタログ注文型の製品カテゴリには、検査の仕事を置き換える装置がいくつも用意されています。
| 製品カテゴリ | 置き換える作業 |
|---|---|
| AI外観検査用画像処理システム | 電子基板や精密部品の傷・汚れの目視検査 |
| インライン非破壊検査装置(外部不良検査) | 部品や容器の外観不良の全数検査 |
| インライン非破壊検査装置(内部不良検査) | 製品を壊さずに行う内部の品質検査 |
| 自動画像測定機 | 投影機や顕微鏡を使った寸法・形状の手作業の測定 |
| CNC三次元測定機 | 測定工具を使った最終検査 |
| 印刷紙面検査装置 | 印刷物の汚れやかすれの検査 |
| 検品・仕分システム | リストを見ながら行う目視の検品と仕分 |
出典:省力化投資補助金 カタログ注文型 製品カテゴリ p.123〜412『製品カテゴリ』
カテゴリがあっても、登録された製品が少ない、またはまだ無いことがあります。申請の前に、事務局の製品検索で使いたい製品が載っているかを確かめます。カタログ注文型の製品と販売事業者の選び方は省力化投資補助金カタログ注文型の申請方法で取り上げています。
ラインに合わせた検査装置は一般型で出せる?
カメラの台数や判定の基準を自社の製品に合わせて作り込む検査装置は、一般型で申請します。一般型の機械装置・システム構築費は「機械装置・システム構築費:専ら補助事業に使う機械・装置、工具・器具(測定・検査工具、電子計算機、デジタル複合機等)と専用ソフトウェア・情報システムの購入・製作・構築・借用費、それらと一体の改良・据付け費」です2。
カタログのカテゴリに当たる装置を一般型で入れると、審査で考慮されます。手引きは「カタログ注文型の製品カタログに登録されたカテゴリに当たる製品を一般型で導入する場合、省力化効果が十分に見込める計画と認められ、高い評価が付きやすい(カタログ製品をそのまま導入する場合は対象外)」としています。一般型の申請には、検査にかかる時間がどれだけ減るかを示す「業務量が削減される割合を示す省力化指数を計算した事業計画を策定」が求められます。一般型の審査と採択後の流れは省力化投資補助金 一般型の審査と採択後の流れで取り上げています。
ものづくり補助金を選ぶのはどんな場合?
新事業進出・ものづくり補助金は、新しい製品やサービスを開発する計画を支える補助金で、検査装置を入れるだけの計画は対象になりません。公募要領は「単に機械装置・システム等を導入するにとどまり、新製品・新サービスの開発を伴わないものは対象外。同業で相当程度普及しているものも該当しない」としています3。
高い精度が求められる新しい部品の受注に向けて、加工の設備と一緒にAI検査を入れ、品質を保証する仕組みを作る、といった計画なら合います。人手を減らすことが目的なら省力化投資補助金、新しい製品を作ることが目的なら新事業進出・ものづくり補助金と分けます。制度の全体は新事業進出・ものづくり補助金とはで取り上げています。
専門家から見た検査装置のポイント
検査の装置は、人手を減らす効果と品質を安定させる効果の両方を書けるのが強みです。省力化投資補助金の採択事例28件のうち、品質や技術を課題にした事例は12件あり、新事業進出・ものづくり補助金の採択事例でも同じ課題の事例が38件ありました。
カタログ注文型が向いている会社
測定や外観の検査が決まった手順で、市販の装置をそのまま使える会社です。登録された製品の価格で申請でき、計画に書くことも一般型より少なく済みます。
一般型と迷う会社
製品の形や不良の種類が多く、カメラの配置や判定の学習を自社に合わせる必要がある会社です。カタログの製品で足りるかを販売事業者に試してもらい、足りなければ一般型で作り込む順番で考えます。AIを入れた採択事例の成果はAIを導入した補助金の採択事例で取り上げています。
間違えやすい点
検査装置で間違えやすいのは、申請の単位と、付いてくる機器の扱いです。
カタログ注文型は「導入経費のみの申請、1回の交付申請で複数種類の製品を申請することは不可」とされています。検査装置と搬送の装置を両方入れたい場合は、申請を分けるか一般型で考えます。
画像処理に使うパソコンを別に買う場合、一般型では「汎用性があり目的外使用になり得るもの(事務用のパソコン・プリンタ・スマートフォン・タブレット端末等)」は対象外です。また、システムを入れると保守の契約が要りますが、「システム構築費を計上する場合は3~5年の保守・メンテナンス契約の締結が必要。保守・メンテナンス費用は補助対象外」とされています。
電子部品の検査や実装の工程で使った例は電子部品・電子機器製造業の省力化投資補助金で取り上げています。
よくある質問
使いたい検査装置がカタログに載っていないときは?
カタログ注文型では申請できないため、一般型で申請します。一般型は製品を自由に選べる代わりに、省力化の効果を計画で示す必要があります。
検査装置のソフトだけを買うことはできますか?
カタログ注文型では、ソフトだけの製品は対象外で、機械と一体のソフトとして登録されたものが対象です。
中古の検査装置は対象ですか?
省力化投資補助金では、カタログ注文型も一般型も中古品は対象外です。
検査装置を入れると賃上げも必要ですか?
ほかの質問も見る補助金のよくある質問出典(3件)
- 中小企業省力化投資補助事業(カタログ注文型)公募要領 p.3『1-2 定義(3)』
- 中小企業省力化投資補助事業(一般型)応募申請の手引き(第8回公募) p.43『5-3 1.機械装置・システム構築費』
- 新事業進出・ものづくり補助金 第1回 公募要領 p.6『1-2-1. 革新的新製品・サービス枠』
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