文書管理システムに使える補助金|対象ソフトの数・価格帯と選び方

この記事の要点

文書管理システムは、デジタル化・AI導入補助金に登録されたソフトなら補助の対象です。登録95シリーズ(登録番号259件)の数と価格帯をもとに、選び方と自己負担の目安、補助額の下限の注意点を整理しました。

この記事の目次
  1. 登録は95シリーズあります
  2. 真ん中の価格は16.8万円
  3. クラウド型が87%を占める
  4. 選ぶときは4つの基準で見る
  5. 自己負担は価格の半分が目安
  6. 紙の記録を電子化した例が3件
  7. 採択率は公募回で変わる
  8. 専門家から見たポイント
  9. 間違えやすい点
  10. よくある質問
結論

文書管理システムは、デジタル化・AI導入補助金に登録されたソフトを選べば補助の対象になります。

2026年10月時点で、登録された文書管理システムは95シリーズ(登録番号259件)で、扱うIT導入支援事業者は96社です。真ん中の価格は16.8万円で、クラウド型が87%を占めます。

ただし通常枠には補助額の下限があるため、価格の安いソフトは下限に届くかを導入前に確かめます。

契約書や請求書を紙とフォルダで管理していて文書管理システムを入れたいが、登録ソフトの価格で補助額の下限に届くのか分からない。対象の数と価格帯、選び方を知りたい方に向けた記事です。

デジタル化・AI導入補助金は、業務で使うITツールの導入を補助する国の制度です。公募要領の内容はデジタル化・AI導入補助金の公募要領の台帳で確かめられます。

登録は95シリーズあります

登録された文書管理システムの数は、2026年10月時点で95シリーズ(登録番号259件)です。シリーズは、同じ製品のプラン違い・人数違いを1つにまとめた数です。

これらを扱うIT導入支援事業者は96社です。業種を問わず使えるソフトが86%を占めます。

数は、デジタル化・AI導入補助金2026 ITツール検索(中小企業基盤整備機構・公式)で登録されたソフトを数えたものです。登録されたソフトはデジタル化・AI導入補助金の登録ソフトを探すで見られます。

真ん中の価格は16.8万円

2026年10月時点で価格を数えた95シリーズの真ん中の価格は16.8万円です。下から4分の1は3.6万円、上から4分の1は72万円です。

価格帯 シリーズ数 割合
10万円未満 38 40%
10万〜50万円 26 27%
50万〜150万円 18 19%
150万円以上 13 14%

割合は、価格を数えた95シリーズに対するものです。補助上限の決まりは公募要領の台帳で見られます。

クラウド型が87%を占める

登録されたソフトのうち、クラウド型は87%、AI機能があるものは53%、生成AIを使うものは36%です。インボイス対応のソフトは7%にとどまります。

持続化補助金で業務システムを入れられるかは、持続化補助金で予約・POS・業務システムは入れられる?条件と対象外で取り上げています。

選ぶときは4つの基準で見る

登録されたソフトから選ぶときは、次の4つで見ます。

  1. 登録番号で確かめる。登録番号は259件あり、同じシリーズでもプランごとに対象が決まります。
  2. 扱う事業者を確かめる。ソフトは96社のIT導入支援事業者が扱うため、導入の手続きはIT導入支援事業者の探し方で確かめられます。
  3. 中小企業の基準に当てはまるか。中小企業等の基準は中小企業等の定義(例:製造業等 資本金3億円以下又は従業員300人以下、小売業 5千万円以下又は50人以下 等)、小規模事業者の基準は商業・サービス業 5人以下、宿泊業・娯楽業 20人以下、製造業その他 20人以下です。
  4. クラウドかAI機能か。クラウド型が87%、AI機能が53%あるため、業務に合う機能の有無で絞ります。

契約書や請求書の電子化を考えている段階でも、御社が補助の対象になるかは、AIで3分ほどで確かめられます。

AIで対象か確認する

自己負担は価格の半分が目安

補助率は1/2以内のため、補助額は最大で価格の半分です。真ん中の価格16.8万円のソフトなら、補助は最大8.4万円、自己負担の目安は8.4万円です。1

通常枠の補助額には、5万円~150万円未満(1プロセス以上)、150万円~450万円以下(4プロセス以上)の2つの範囲があります。下から4分の1にあたる3.6万円のソフトは、半分にしても1.8万円です。補助額が範囲の下限に届くかを、導入前に確かめます。

この計算はソフトの価格だけで出した目安です。範囲の詳しい決まりは公募要領の台帳で確かめられます。

紙の記録を電子化した例が3件

採択事例には、文書管理システムそのものの導入例ではなく、紙の記録を電子データで管理した近い例があります。次の3件は、ものづくり補助金(平成25年度・平成27年度)の採択事例で、今のものづくり・新事業進出補助金の前身にあたります。デジタル化・AI導入補助金の事例ではありません。

航空機部品の例では、トレーサビリティの記録を電子データで管理し、ペーパーレス化した管理票の手順を確立しました。品質管理システムの例では組立から出荷までのリードタイムが短縮され、医薬品の例では検査記録の一元管理でバックアップやメンテナンスも統合されました。

1トレーサビリティ電子化

2品質管理システム

3検査記録の電子化

採択率は公募回で変わる

デジタル化補助金の採択率は、最新回(26年4次)で44.4%です。公式の採択データをもとに、回ごとの推移を次のグラフで示します。

デジタル化・AI補助金の採択データ

デジタル化・AI導入補助金(通常枠。2025年まではIT導入補助金 通常枠)の26年4次の採択率は44.4%でした。採択事例では製造業が22%と最も多く、経費はソフトウェア購入費が81%の事例で使われています。

採択率の推移

26年4次44.4%
直近5回の平均42.0%

採択事例 37件採択事例を見る ›

出典(1件)
  1. デジタル化・AI導入補助金(IT導入補助金)事務局「交付決定事業者一覧」(25年8次〜26年4次)
採択率は採択数÷応募数で計算しています。業種・経費は、国・省庁などが公開している採択事例37件を数えた割合です(1つの事例で複数使うため、合計は100%を超えることがあります)。

採択されなかったときに理由を聞けるかは、補助金の不採択の理由は教えてもらえる?で取り上げています。

専門家から見たポイント

文書管理システムは、登録されたソフトのうち、プランごとに対象が決まるものだけが補助の対象になります。登録の数は95シリーズ、登録番号は259件です。公式の採択データでは、デジタル化補助金の最新回は応募1,836件に対して816件が採択されました。

登録番号で対象を確かめたい会社

同じシリーズでも登録番号が違えば対象が変わるため、導入するプランの番号を先に控えておくと、見積もりとの照合がしやすくなります。

クラウド型で始めたい会社

クラウド型は87%と多く、利用料は公募要領で決まった年数の範囲で対象になります。初期費用を抑えたい会社は、クラウド型の中から候補を絞ると比べやすくなります。

インボイス対応が必要な会社

インボイス対応は7%と少ないため、必要な会社は登録番号ごとの機能を先に確かめておくと安心です。決まりの細かな違いは公募要領の台帳で確かめられます。

登録番号と経費の区分が御社の計画に合うかは、専門家に無料で相談して確かめられます。

間違えやすい点

間違えやすいのは、次の6点です。

  1. 登録番号ごとに対象が決まる。IT導入支援事業者が登録したソフトだけが対象で、登録のないソフトや、登録されたシリーズの中でも別のプランは対象になりません。
  2. 安いソフトは下限に届かない。通常枠には補助額の下限があるため、価格の半分が下限に届くかを確かめます。
  3. 交付決定前の購入は対象外。対象外になるのは交付決定前に購入したITツールです。契約や支払いは交付決定の後に行います。
  4. リースと中古は対象外。対象外になるのはリース・レンタル契約のITツール(お助け隊サービスを除く)、中古品です。
  5. クラウドの利用料は年数に上限。対象経費はソフトウェア購入費、クラウド利用費(クラウド利用料最大2年分)、導入関連費です。
  6. 受付の時期は公募要領で確かめる。受付は2026年3月30日~からで、締切は公募要領に締切日の記載なし(受付スケジュールは本事業ホームページに順次公表)です。

申請の流れはデジタル化・AI導入補助金の申請手順で取り上げています。

よくある質問

文書管理システムは補助の対象になりますか?

登録されたソフトであれば対象になります。登録のないソフトは、補助の対象になりません。登録された一覧はデジタル化・AI導入補助金の登録ソフトを探すで見られます。

同じ製品でもプランが違えば対象は変わりますか?

変わります。登録番号ごとに対象が決まるため、導入するプランの番号を見積もりと照らし合わせて確かめます。

価格が安いソフトでも申請できますか?

通常枠の補助額には下限があるため、価格の半分が下限に届くかを導入前に確かめます。範囲は公募要領の台帳の通常枠の行で見られます。

交付決定の前に買ってもよいですか?

交付決定の前に購入したものは、対象外になります。購入の順番はデジタル化・AI導入補助金の申請手順で確かめられます。

ほかの「よくある質問」を見る

ほかの質問も見るデジタル化・AI導入補助金のよくある質問
出典(1件)
  1. デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠 公募要領(第7回からの改訂版) p.16『2-3 補助対象経費、補助率及び補助額』

公募の受付状況

デジタル化・AI導入補助金

公募回
6次締切分
締切
この回の受付は終了しました

公募要領の台帳より(2026年10月30日確認)

この補助金の採択事例

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同じ取り組みで、実際に採択された会社です。

VOICE

この補助金を使った人の声

  • 入力作業のような人手はできるだけ減らしていき、人の力は、出てきたデータを分析し、判断して手を打つところに活用していきたいと考えています。

    大阪府の金属部品の熱処理・塗装会社従業員71名
  • できるだけ子どもと接する時間を多く作りたいと思っています。一方で、どうしても事務作業は付いて回ってしまいます。支援記録をつけたり保護者への請求書を作成したりしますが、とても手間がかかります。

    熊本県の放課後等デイサービス従業員13名
  • この業界は非常に閉じた世界ですから、経営者同士の横の繋がりも非常に重要です。社会的に人手不足と言われていますが、この業界も本当に人手不足。案件によっては人手が足りないこともありますから。

    京都府の電気工事会社従業員8名
出典:国・省庁などの公開情報をもとに当社が加工

中小機構「補助金活用ナビ」の事例記事にある事業者の発言を引用しています。

まだ相談は早いと感じる方は、まず資料で全体をつかんでください。

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