調剤薬局システムに使える補助金|対象のソフトの数・価格帯と選び方

この記事の要点

調剤薬局システムは、デジタル化・AI導入補助金に登録されたソフトのうち、対象の登録番号を選べば補助の対象になります。登録は35シリーズ。価格帯の内訳、クラウド型の割合、自己負担の目安、選び方を、登録ソフトの数をもとに整理しました。

この記事の目次
  1. 登録は35シリーズ、103の登録番号
  2. 真ん中の価格は70万円
  3. クラウド型が71%、インボイス対応は49%
  4. 選ぶときは4つの基準で見る
  5. 真ん中の価格なら自己負担は35万円が目安
  6. 薬局の業務ソフトを入れた例は2件
  7. 採択率は公募回で変わる
  8. 専門家から見たポイント
  9. 間違えやすい点
  10. よくある質問
結論

調剤薬局システムは、デジタル化・AI導入補助金に登録されたソフトのうち、対象の登録番号(プラン)を選べば補助の対象になります。

調剤薬局向けの登録ソフトは35シリーズ(登録番号103件)で、扱うIT導入支援事業者は40社です。

価格の真ん中は70万円で、10万〜50万円のソフトが43%を占めます。真ん中の価格なら、自己負担は35万円が目安です。

調剤薬局でレセプトコンピュータの入れ替えを考えているが、どの登録ソフトが補助の対象で、いくらくらいの価格帯が多いのか分からない。登録ソフトの数と価格から選び方を知りたい方に向けた記事です。

デジタル化・AI導入補助金は、業務で使うITツールの導入費用の一部を補助する国の制度です。制度の全体は公募要領の台帳で確かめられます。

登録は35シリーズ、103の登録番号

デジタル化・AI導入補助金に登録された調剤薬局向けのソフトは、2026年10月時点で35シリーズ(登録番号103件)、扱うIT導入支援事業者は40社です。シリーズは、同じ製品のプラン違い・人数違いを1つにまとめた数です。

数の出典は「デジタル化・AI導入補助金2026 ITツール検索(中小企業基盤整備機構・公式)」です。

項目 数
登録シリーズ 35
登録番号 103
扱うIT導入支援事業者 40社

35シリーズは、すべて調剤薬局向けとして登録されています。登録ソフトは、次の2つのページから探せます。

真ん中の価格は70万円

登録ソフトの価格は、一番安いもので2,800円、一番高いもので240万円と幅があります。真ん中は70万円で、下から4分の1は21.6万円、上から4分の1は150万円です。

価格帯 シリーズ数 割合
10万円未満 1 3%
10万〜50万円 15 43%
50万〜150万円 10 29%
150万円以上 9 26%

割合は35シリーズに対するもので、四捨五入のため合計は100%になりません。予算から探すなら、一番多い10万〜50万円の帯が絞り込みの目安になり、個別の価格は登録ソフトの一覧で確かめられます。

クラウド型が71%、インボイス対応は49%

登録された35シリーズのうち、機能ごとの割合は次のとおりです。

機能 割合
クラウド型 71%
インボイス対応 49%
AI機能 26%
生成AI 20%

割合はいずれも35シリーズに対するものです。クラウド型は、利用料が補助の対象になる年数に上限があります。対象の年数は、公募要領の台帳の対象経費の行で確かめられます。

選ぶときは4つの基準で見る

登録ソフトを比べるときは、次の4点で見ると判断しやすくなります。

  1. 登録番号まで確かめる。登録番号は103件あり、対象かどうかは番号(プラン)ごとに決まります。シリーズ名だけでは判断できません。
  2. クラウドなら対象の年数を見る。クラウド型は71%あります。利用料を何年分まで補助に入れられるかは、申請前に公募要領で確かめます。
  3. 申請する枠を先に決める。インボイス対応のソフトは49%です。インボイス枠か通常枠かで補助率や補助上限が変わるため、枠を先に決めます。
  4. AI機能が必要かを決めてから探す。AI機能のあるソフトは26%、生成AIを使うものは20%です。業務の流れから必要な機能を決めて絞ります。

御社が入れ替えたい調剤薬局システムが補助の対象になるか、AIで3分ほどで確かめられます。

AIで対象か確認する

真ん中の価格なら自己負担は35万円が目安

通常枠の補助率は1/2以内です。真ん中の70万円のソフトで、全額が補助対象経費になる場合、補助は最大35万円で、御社の自己負担は35万円が目安です。

通常枠の補助額は、5万円~150万円未満(1プロセス以上)の区分と、150万円~450万円以下(4プロセス以上)の区分に分かれ、計算した35万円は前者の範囲に入ります。補助の対象になるのは登録された経費に限られ、対象外の費用は全額が自己負担です。申請の流れはデジタル化・AI導入補助金の申請手順で確かめられます。

出典:デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠 公募要領(第7回からの改訂版) p.16『2-3 補助対象経費、補助率及び補助額』台帳で見る

薬局の業務ソフトを入れた例は2件

調剤薬局の採択事例のうち、レセプトや業務ソフトの導入に当たる例は2件です。件数が少ないため、近い業種の記事もあわせて確かめてください。

1レセプトと自動会計

2M&A型|全店で同じ業務ソフト

1件目は、ものづくり補助金(平成25年度。今のものづくり・新事業進出補助金の前身)で、レセプトコンピュータと自動会計システムを入れた例です。患者のデータを一元管理するシステムが構築できました。2件目は、事業承継・M&A補助金(令和2年度 第3次補正予算)で、全店に同じ業務ソフトを入れた例です。店の間の人の行き来と調剤の作業が効率よくなりはじめました。

医療・福祉の業務システムの例は医療・福祉が業務システム・ITに使える補助金でも取り上げています。

採択率は公募回で変わる

デジタル化補助金の採択率は、最新回(26年4次)で44.4%です。数字は公式の採択データの結果で、回ごとの推移は次のグラフのとおりです。

デジタル化・AI補助金の採択データ

デジタル化・AI導入補助金(通常枠。2025年まではIT導入補助金 通常枠)の26年4次の採択率は44.4%でした。採択事例では製造業が22%と最も多く、経費はソフトウェア購入費が81%の事例で使われています。

採択率の推移

26年4次44.4%
直近5回の平均42.0%

採択事例 37件採択事例を見る ›

出典(1件)
  1. デジタル化・AI導入補助金(IT導入補助金)事務局「交付決定事業者一覧」(25年8次〜26年4次)
採択率は採択数÷応募数で計算しています。業種・経費は、国・省庁などが公開している採択事例37件を数えた割合です(1つの事例で複数使うため、合計は100%を超えることがあります)。

採択されなかったときに理由を聞けるかは、補助金の不採択の理由は教えてもらえる?で取り上げています。

専門家から見たポイント

調剤薬局システムは、登録35シリーズから予算と業務の範囲で絞る進め方が基本です。公式の採択データでは、最新回の応募が1,836件、採択が816件でした。

予算の上限から絞りたい会社

価格帯は10万〜50万円が15シリーズで最も多く、150万円以上も9シリーズあります。予算の上限を先に決めると、比べる数を減らせます。

レセプトや会計まで一つにまとめたい会社

レセプトコンピュータと自動会計システムを入れて患者データを一元管理した例は、ものづくり補助金(平成25年度)にあります。業務全体の流れを先に決めると、登録ソフトの機能と合わせやすくなります。

複数店舗の業務をそろえたい会社

全店で同じ業務ソフトを使った例では、店の間の人の行き来と調剤の作業が効率よくなりはじめました。店舗ごとの業務を先に洗い出すと、そろえる範囲を決めやすくなります。

IT導入支援事業者の選び方は、次のページで確かめられます。

登録番号の選び方や、御社の計画がどの経費に当たるかは、専門家に無料で相談して確かめられます。

間違えやすい点

間違えやすいのは、登録の範囲と、契約や購入の時期です。

  1. 登録されていないソフトは対象外。IT導入支援事業者が登録したソフトだけが対象になります。
  2. 登録番号ごとに対象が決まる。同じシリーズでも、登録番号(プラン)によって対象かどうかが分かれます。
  3. 交付決定の前の購入は対象外。交付決定前に購入したITツールは対象になりません。契約や支払いは交付決定の後に行います。
  4. リースと中古は対象外。リース・レンタル契約のITツール(お助け隊サービスを除く)、中古品は補助の対象になりません。
  5. 事例は過去の公募回のもの。紹介した事例は平成25年度と令和2年度の採択で、補助率や補助額は今の公募要領で確かめます。

登録ソフトの探し方はデジタル化・AI導入補助金の登録ソフトを探すで確かめられます。

よくある質問

登録されていないソフトでも補助の対象になりますか?

なりません。補助の対象になるのは、IT導入支援事業者が登録したソフトだけです。登録ソフトは登録ソフトの一覧で探せます。

クラウドの利用料は何年分まで対象ですか?

通常枠の公募要領には「ソフトウェア購入費、クラウド利用費(クラウド利用料最大2年分)、導入関連費」と書かれています。クラウド利用料は、最大2年分が補助の対象になる経費に入ります。

インボイス枠と通常枠は何が違いますか?

枠によって補助率と補助上限が変わります。インボイス枠の補助上限は、ソフトウェア購入費・導入関連費:下限なし~350万円(1機能のみは上限50万円、2機能以上は350万円)です。通常枠の補助額は、1プロセス以上と4プロセス以上で区分が分かれます。

ソフトの契約はいつ行えばよいですか?

契約や支払いは、交付決定の後に行います。交付決定の前に購入したものは補助の対象外です。

紹介された事例の使い方は、今も同じように使えますか?

紹介した事例は平成25年度と令和2年度の公募回です。補助率や補助額は公募回で変わるため、今の決まりはデジタル化・AI導入補助金の公募要領の台帳で確かめます。

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出典

公募の受付状況

デジタル化・AI導入補助金

公募回
6次締切分
締切
この回の受付は終了しました

公募要領の台帳より(2026年10月30日確認)

この補助金の採択事例

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同じ取り組みで、実際に採択された会社です。

VOICE

この補助金を使った人の声

  • できるだけ子どもと接する時間を多く作りたいと思っています。一方で、どうしても事務作業は付いて回ってしまいます。支援記録をつけたり保護者への請求書を作成したりしますが、とても手間がかかります。

    熊本県の放課後等デイサービス従業員13名
  • この業界は非常に閉じた世界ですから、経営者同士の横の繋がりも非常に重要です。社会的に人手不足と言われていますが、この業界も本当に人手不足。案件によっては人手が足りないこともありますから。

    京都府の電気工事会社従業員8名
  • 入力作業のような人手はできるだけ減らしていき、人の力は、出てきたデータを分析し、判断して手を打つところに活用していきたいと考えています。

    大阪府の金属部品の熱処理・塗装会社従業員71名
出典:国・省庁などの公開情報をもとに当社が加工

中小機構「補助金活用ナビ」の事例記事にある事業者の発言を引用しています。

まだ相談は早いと感じる方は、まず資料で全体をつかんでください。

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