モバイルオーダーに使える補助金|対象のソフトの数・価格帯と選び方
この記事の要点
モバイルオーダーは、デジタル化・AI導入補助金に登録されたソフトを交付決定後に契約すると補助の対象です。登録は61シリーズあり、公式の登録ソフト一覧をもとに、価格帯・選び方・自己負担の目安・間違えやすい点を整理しました。
この記事の目次
モバイルオーダーは、デジタル化・AI導入補助金に登録されたソフトを、中小企業等の事業者が交付決定後に契約して入れると補助の対象になります。
登録ソフトは61シリーズ(登録番号115件)で、扱うIT導入支援事業者は72社です。価格の真ん中は36万円で、10万〜50万円のものが49%を占めます。
店のテーブルで客のスマホから注文を受けたいが、登録ソフトが多く、どれが補助の対象になるのか分からない。対象のソフトの数・価格帯・選び方を知りたい方に向けた記事です。
デジタル化・AI導入補助金は、業務で使うITツール(ソフトウェアやクラウド)の導入を補助する国の制度です。登録されたソフトの決まりは公募要領の台帳で確かめられます。
登録は61シリーズ、扱う事業者は72社
デジタル化・AI導入補助金に登録されたモバイルオーダーは、2026年10月時点で61シリーズ(登録番号115件)、扱うIT導入支援事業者は72社です。数の出典は、デジタル化・AI導入補助金2026 ITツール検索(中小企業基盤整備機構・公式)です。
シリーズは、同じ製品のプラン違い・人数違いを1つにまとめた数です。登録番号はプランごとに付くため、番号の数はシリーズの数より多くなります。
業種は、61シリーズすべてが飲食向けです。製品を探すときは、登録ソフトを探すのページを使います。
真ん中の価格は36万円
登録されたシリーズの価格は、一番安いものが1.2万円、一番高いものが360万円です。下から4分の1は23.8万円、上から4分の1は80万円で、真ん中は36万円です。
| 価格帯 | シリーズ数 | 割合 |
|---|---|---|
| 10万円未満 | 5 | 8% |
| 10万〜50万円 | 30 | 49% |
| 50万〜150万円 | 18 | 30% |
| 150万円以上 | 8 | 13% |
割合は61シリーズに対するものです。最も多いのは10万〜50万円の帯で、30シリーズあります。業種ごとの登録ソフトは業種固有プロセスの一覧で見られます。
クラウド型が70%
登録されたモバイルオーダーのうち、クラウド型は70%、インボイス対応は51%です。AI機能は10%、生成AIは7%にとどまります。
| 機能 | 割合 |
|---|---|
| クラウド型 | 70% |
| インボイス対応 | 51% |
| AI機能 | 10% |
| 生成AI | 7% |
通常枠の対象経費は、ソフトウェア購入費、クラウド利用費(クラウド利用料最大2年分)、導入関連費です1。経費の細かな決まりは公募要領の台帳で確かめられます。
登録番号と機能の4点で絞る
選ぶときの基準は、次の4つです。
- 登録番号で見る。115件の番号はプランごとに分かれています。見積もりに書かれたプランの番号が登録されているかを、先に確かめます。
- クラウド型かで見る。クラウド型は70%です。クラウド利用料が対象になる期間があるため、契約の年数を先に決めておくと比べやすくなります。
- インボイス対応かで見る。インボイス対応は51%です。インボイス枠で申請するなら、枠の要件を公募要領で確かめます。
- AI機能の有無で見る。AI機能は10%、生成AIは7%と少数です。AIを軸にするなら、必要な機能を先に決めてから番号を確かめます。
ソフトを扱うIT導入支援事業者は72社です。事業者の探し方はIT導入支援事業者の探し方で取り上げています。
中小企業の基準を満たすかで決まる
通常枠で補助を受けられるのは、中小企業等の定義に当てはまる事業者です。定義は公募要領で次のように書かれています2。
中小企業等の定義(例:製造業等 資本金3億円以下又は従業員300人以下、小売業 5千万円以下又は50人以下 等)
小規模事業者の人数は、商業・サービス業 5人以下、宿泊業・娯楽業 20人以下、製造業その他 20人以下です。御社が当てはまるかは、公募要領の台帳で確かめられます。
店で使いたいモバイルオーダーの導入が補助の対象になるかは、会社の情報を入れるだけで、AIが3分ほどで確かめます。
自己負担の目安は18万円以上
通常枠の補助額は、5万円~150万円未満(1プロセス以上)と決まっています。補助率は1/2以内です3。
登録ソフトの価格の真ん中36万円を、補助率の上限の半分で計算すると、補助額は最大18万円です。自己負担は18万円以上が目安になります。
この計算は目安です。実際の補助額は、対象になる経費と公募要領の決まりで変わります。申請の流れはデジタル化・AI導入補助金の申請手順で確かめられます。
近い採択事例は1件だけ
採択事例では、モバイルオーダーに近い例は2026年10月時点で1件だけです。ホテルの客室で注文を受けるシステムを開発した、今のものづくり・新事業進出補助金の前身にあたるものづくり補助金(平成29年度)の例です。
成果は、2019年10月から栃木県内の2つのホテルを皮切りに運用を始める予定とされています。件数が少なく、制度もデジタル化・AI導入補助金とは別なので、参考にとどめてください。ほかの採択事例はものづくり・新事業進出補助金の採択事例で見られます。
採択率は公募回で変わる
デジタル化補助金の公募回ごとの採択率は、次のグラフのとおりです。
デジタル化・AI補助金の採択データ
デジタル化・AI導入補助金(通常枠。2025年まではIT導入補助金 通常枠)の26年4次の採択率は44.4%でした。採択事例では製造業が22%と最も多く、経費はソフトウェア購入費が81%の事例で使われています。
採択率の推移
採択の多い業種
よく使われた経費
採択事例 37件採択事例を見る ›
出典(1件)
この数字は制度全体の採択結果で、モバイルオーダーのソフトだけの採択率ではありません。採択されなかったときに理由を聞けるかは、補助金の不採択の理由は教えてもらえる?で取り上げています。
専門家から見たポイント
モバイルオーダーは、店の運用に合うソフトを登録番号まで特定してから、契約の順番を守るかどうかで差が出ます。公式の採択データでは、26年4次は応募1,836件に対して816件が採択され、採択率は44.4%でした。
候補の絞り込みは登録ソフトを探すのページから始められます。
登録番号を先に控えたい会社
登録番号は115件あり、同じ製品でもプランによって対象かどうかが変わります。見積もりの番号を先に控えると、確認がスムーズです。
契約年数を決めてから比べたい会社
クラウド型が70%を占めるため、月額か年額かより先に、何年使うかを決めます。年数が決まると、価格の帯(10万〜50万円が49%)のどこに入るかが見えてきます。
AI機能を求める会社
AI機能があるのは10%、生成AIは7%です。候補が少ないので、必要な機能を先に決めてから登録番号を確かめると比べやすくなります。
複数の店舗での使い方や、契約と支払いの順番に不安があるときは、専門家に無料で相談して確かめられます。
間違えやすい点
間違えやすいのは、次の5点です。
- 登録されたソフトだけが対象。IT導入支援事業者が登録したソフトでなければ、補助の対象になりません。
- 登録番号ごとに対象が決まる。同じシリーズでも番号が分かれているため、見積もりの番号で対象を確かめます。
- 契約は交付決定の後。対象外になるのは、交付決定前に購入したITツールです。
- リースと中古は対象外。対象外になるのは、リース・レンタル契約のITツール(お助け隊サービスを除く)、中古品です。
- 枠で補助率が違う。インボイス枠の補助率は、補助額50万円以下の部分は3/4以内(小規模事業者は4/5以内)、50万円超の部分は2/3以内です。どの枠で申請するかで自己負担が変わります。
申請の順番と準備はデジタル化・AI導入補助金の申請手順で取り上げています。
よくある質問
モバイルオーダーなら、どのソフトでも補助の対象になりますか?
なりません。デジタル化・AI導入補助金に登録されたソフトだけが対象です。登録ソフトは登録ソフトを探すのページで確かめられます。
通常枠の受付はいつからですか?
通常枠の交付申請は、2026年3月30日(月)から受付が始まっています。締切は、公募要領に締切日の記載なし(受付スケジュールは本事業ホームページに順次公表)。申請の流れはデジタル化・AI導入補助金の申請手順で確かめられます。
先にソフトを契約してから申請してもよいですか?
契約は交付決定を待ちます。決定の前に購入したものは対象外になるため、見積もりを取る段階で、申請の順番を事業者に確かめておきます。
個人経営の小さな店でも対象になりますか?
中小企業等と小規模事業者の定義に当てはまれば対象です。業種ごとの人数の基準は、公募要領の台帳で確かめられます。
不採択になった理由は教えてもらえますか?
不採択の理由が分かるかは、補助金の不採択の理由は教えてもらえる?で取り上げています。
出典(3件)
- デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠 公募要領(第7回からの改訂版) p.2『通常枠について(概要表)』
- デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠 公募要領(第7回からの改訂版) p.5『2-1-1(1) 中小企業・小規模事業者等の定義』
- デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠 公募要領(第7回からの改訂版) p.16『2-3 補助対象経費、補助率及び補助額』
いま申請できる回
デジタル化・AI導入補助金
- 公募回
- 7次締切分
- 締切
- 2026年12月1日(火)17:00
公募要領の台帳より(2026年10月31日確認)
この補助金の採択事例
一覧へ同じ取り組みで、実際に採択された会社です。
手計算の勤怠集計を見直し、給与計算までの作業時間を8割以上削減
花の舞酒造 株式会社✓ 経産省などの認定・選定
成果給与計算までの作業時間が8割以上減り、労務管理の担当者に新しい仕事を任せられるようになった。
原価計算の手間を省くため日報と会計をつなぎ、月次集計を1週間以上短縮
株式会社 一寸房✓ 経産省などの認定・選定
成果受注物件ごとの月次利益集計の期間が1週間以上短縮され、体感で約30%のコスト削減になった。
記録の順番待ちと転記を、介護向けソフトとタブレットでなくす
有限会社鈴木在宅ケアサービス✓ 経産省などの認定・選定
成果パソコンの順番待ちと帳票への転記がなくなり、記録の時間と手間が大きく減りました。
VOICE
この補助金を使った人の声
京都府の電気工事会社従業員8名この業界は非常に閉じた世界ですから、経営者同士の横の繋がりも非常に重要です。社会的に人手不足と言われていますが、この業界も本当に人手不足。案件によっては人手が足りないこともありますから。
大阪府の金属部品の熱処理・塗装会社従業員71名入力作業のような人手はできるだけ減らしていき、人の力は、出てきたデータを分析し、判断して手を打つところに活用していきたいと考えています。
熊本県の放課後等デイサービス従業員13名できるだけ子どもと接する時間を多く作りたいと思っています。一方で、どうしても事務作業は付いて回ってしまいます。支援記録をつけたり保護者への請求書を作成したりしますが、とても手間がかかります。
出典:国・省庁などの公開情報をもとに加工
中小機構「補助金活用ナビ」の事例記事にある事業者の発言を引用しています。
まだ相談は早いと感じる方は、まず資料で全体をつかんでください。
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