ワークフローシステムに使える補助金|対象のソフトの数・価格帯と選び方
この記事の要点
ワークフローシステムは、デジタル化・AI導入補助金に登録されたソフトを選べば補助の対象になります。登録ソフトの数と価格帯、クラウド型の割合、選ぶ基準、自己負担の目安を、公募要領と公式のITツール検索をもとに整理しました。
この記事の目次
ワークフローシステムは、デジタル化・AI導入補助金に登録されたソフトを選べば補助の対象になります。
登録されたワークフローシステムは47シリーズ(登録番号83件)で、扱うIT導入支援事業者は49社、真ん中の価格は14.5万円です。
稟議や休暇申請をワークフローシステムで電子化したいが、補助金の対象になるソフトがいくつあり、いくらからなのか分からない。その数と価格の目安を知りたい方に向けた記事です。
デジタル化・AI導入補助金は、登録されたITツールの導入費用を補助する国の制度です。登録の条件は公募要領の台帳で確かめられます。
登録は47シリーズ
デジタル化・AI導入補助金に登録された、ワークフローシステムのカテゴリのソフトは、2026年10月時点で47シリーズです。シリーズとは、同じ製品のプラン違い・人数違いを1つにまとめた数です。登録番号は83件、扱うIT導入支援事業者は49社でした。
数の出典は、デジタル化・AI導入補助金2026 ITツール検索(中小企業基盤整備機構・公式)です。製品を探すときは、次のページから入ります。
真ん中の価格は14.5万円
登録されたソフトの価格は、一番安いもので1,920円、一番高いもので320万円です。真ん中の価格は14.5万円で、下から4分の1は1.4万円、上から4分の1は70万円でした。価格帯ごとの内訳は次の表のとおりです。
| 価格帯 | シリーズ数 | 割合 |
|---|---|---|
| 10万円未満 | 18 | 38% |
| 10万〜50万円 | 13 | 28% |
| 50万〜150万円 | 6 | 13% |
| 150万円以上 | 10 | 21% |
割合は、価格を数えた47シリーズに対するものです。個々の製品は登録ソフトを探すページから見つけられます。
クラウド型が96%
登録されたワークフローシステムのうち、クラウド型は96%です。AI機能を持つものは28%、生成AIを使うものは17%、インボイス対応をうたうものは23%でした。
業種は、全業種向けのソフトが46シリーズで98%を占めます。業種を問わず使えるソフトが多いカテゴリです。クラウドの利用料がどの経費に入るかは、公募要領の台帳の経費の行で確かめられます。
選ぶときの基準は4つ
登録ソフトは47シリーズあるため、次の4つで絞ると選びやすくなります。
- ①登録番号ごとの対象を確かめる:登録番号は83件あり、プランごとに対象が決まります。
- ②価格帯を決める:10万円未満が18シリーズ、10万〜50万円が13シリーズで、合わせて31シリーズです。
- ③クラウド型の支払いの形を見る:96%がクラウド型のため、月額や年額の利用料が対象経費に入るかを確かめます。
- ④扱うIT導入支援事業者を選ぶ:登録ソフトを扱う事業者は49社です。探し方はIT導入支援事業者の探し方で確かめられます。
稟議や申請の承認を電子化する計画が対象になるか、AIで3分ほどで確かめられます。
自己負担の目安は7万円前後
通常枠の補助率は1/2以内です。真ん中の価格14.5万円のソフトを導入する場合、補助は約7万円、自己負担も約7万円が目安です。実際の補助額は、経費の内訳と補助上限で決まります。
通常枠の補助額は、プロセス数で次のように変わります。
- 5万円~150万円未満(1プロセス以上)
- 150万円~450万円以下(4プロセス以上)
1申請の流れはデジタル化・AI導入補助金の申請手順で確かめられます。
処理時間が60分から5分に
ワークフローシステムを入れた採択事例は、ものづくり補助金(平成25年度・平成26年度)にあります。デジタル化・AI導入補助金の採択事例ではありませんが、導入後の変化を示した例です。
1製版工程の自動化
手作業の製版を本社の演算システムに統合し、処理時間を1時間から5分に
株式会社山田写真製版所
成果処理時間 60分→5分
2見積書作成の短縮
見積書作成を10分から4分/件に短縮し、短納期・小ロットに対応
上野印刷株式会社
成果見積書作成時間 10分/件→4分/件
3情報共有と進捗管理
ワークフローシステムで作業工程を統一し、印刷リードタイムを2分の1以下に
株式会社アカマ印刷✓ 経産省などの認定・選定
成果ワークフローシステムの導入により、関係者間の情報共有が進み、Web校正や進捗管理ができるようになり、他社との差別化が図れるようになりました。
製版工程の例では、処理時間が60分から5分になりました。見積書の例では、作成時間が1件あたり10分から4分になっています。壁紙の例では、関係者間の情報共有が進み、Web校正や進捗管理ができるようになりました。
採択率は公募回で変わる
デジタル化補助金の最新回(26年4次)の採択率は44.4%です。回ごとの推移は、次のグラフのとおりです。
デジタル化・AI補助金の採択データ
デジタル化・AI導入補助金(通常枠。2025年まではIT導入補助金 通常枠)の26年4次の採択率は44.4%でした。採択事例では製造業が22%と最も多く、経費はソフトウェア購入費が81%の事例で使われています。
採択率の推移
採択の多い業種
よく使われた経費
採択事例 37件採択事例を見る ›
出典(1件)
採択率は公募回で変わるため、申請の前に最新回の数字を確かめます。採択されなかったときに理由を聞けるかは、補助金の不採択の理由は教えてもらえる?で取り上げています。
専門家から見たポイント
ワークフローシステムは、登録が47シリーズあり、価格帯の幅が広いカテゴリです。公式の採択データでは、最新回の応募1,836件に対して816件が採択されました。
御社の申請・承認の人数や、既存の会計や販売のソフトとつながるかで、候補は変わります。まずは登録ソフトを探すページで候補を絞ります。
小さく始めたい会社
10万円未満の登録ソフトが18シリーズあるため、まず承認の流れだけを電子化したい会社は、この価格帯から候補を探すと計画を立てやすいです。
他の業務と連携させたい会社
会計や販売のデータとつなげたい会社は、データ連携の機能が対象経費に入るかを確かめる必要があります。通常枠のオプションの区分は、大分類Ⅱ オプション(カテゴリー2 機能拡張・3 データ連携ツール・4 セキュリティ)。最大1年分です。
高機能な構成を考える会社
150万円以上の登録ソフトも10シリーズあります。補助上限の範囲に収まるかを、先に確かめます。
登録ソフトの組み合わせや、対象になる経費の区分は、専門家に無料で相談して確かめられます。
間違えやすい点
間違えやすいのは、登録の有無・契約の順番・経費の区分です。区分の詳細は公募要領の台帳で確かめられます。
- 登録されたソフトだけが対象。IT導入支援事業者が登録したソフトでなければ、補助の対象になりません。
- 登録番号ごとに対象が決まる。同じ製品名でも、プランが違えば登録番号が変わり、対象かどうかも変わります。
- 契約や支払いは交付決定の後。対象外経費に、交付決定前に購入したITツールが入っています。
- リースや中古は対象外。対象外経費に、リース・レンタル契約のITツール(お助け隊サービスを除く)、中古品が入っています。
- PC・タブレットは別の枠の経費。通常枠の対象経費は、ソフトウェア・オプション・役務の区分で定められています。PC・タブレット等は、インボイス枠(インボイス対応類型)でPC・タブレット等:下限なし~10万円、補助率1/2以内と決まっています。
よくある質問
ワークフローシステムは補助金の対象になりますか?
デジタル化・AI導入補助金に登録されたワークフローシステムは、対象になります。登録の有無は、登録ソフトを探すページから確かめられます。
クラウドの利用料も補助の対象になりますか?
通常枠では、ソフトウェアの対象経費として次の区分が定められています。ソフトウェア購入費、クラウド利用費(クラウド利用料最大2年分)、導入関連費です。
申請はいつから始められますか?
交付申請の受付は、2026年3月30日~と定められています。締切については、公募要領に締切日の記載なし(受付スケジュールは本事業ホームページに順次公表)。
登録ソフトはどこで探せますか?
カテゴリごとの一覧は総務・人事・給与・教育訓練・法務・情シス・統合業務の一覧にまとめています。
他のデジタル化の補助金と違いはありますか?
受発注・在庫管理のシステムは、受発注・在庫管理システムの補助金の記事で取り上げています。
出典(2件)
- デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠 公募要領(第7回からの改訂版) p.16『2-3 補助対象経費、補助率及び補助額』
- デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠 公募要領(第7回からの改訂版) p.15『2-2(4) 補助対象外となる経費』
公募の受付状況
デジタル化・AI導入補助金
- 公募回
- 6次締切分
- 締切
- この回の受付は終了しました
公募要領の台帳より(2026年10月30日確認)
この補助金の採択事例
一覧へ同じ取り組みで、実際に採択された会社です。
原価計算の手間を省くため日報と会計をつなぎ、月次集計を1週間以上短縮
株式会社 一寸房✓ 経産省などの認定・選定
成果受注物件ごとの月次利益集計の期間が1週間以上短縮され、体感で約30%のコスト削減になった。
手計算の勤怠集計を見直し、給与計算までの作業時間を8割以上削減
花の舞酒造 株式会社✓ 経産省などの認定・選定
成果給与計算までの作業時間が8割以上減り、労務管理の担当者に新しい仕事を任せられるようになった。
記録の順番待ちと転記を、介護向けソフトとタブレットでなくす
有限会社鈴木在宅ケアサービス✓ 経産省などの認定・選定
成果パソコンの順番待ちと帳票への転記がなくなり、記録の時間と手間が大きく減りました。
VOICE
この補助金を使った人の声
熊本県の放課後等デイサービス従業員13名できるだけ子どもと接する時間を多く作りたいと思っています。一方で、どうしても事務作業は付いて回ってしまいます。支援記録をつけたり保護者への請求書を作成したりしますが、とても手間がかかります。
京都府の電気工事会社従業員8名この業界は非常に閉じた世界ですから、経営者同士の横の繋がりも非常に重要です。社会的に人手不足と言われていますが、この業界も本当に人手不足。案件によっては人手が足りないこともありますから。
大阪府の金属部品の熱処理・塗装会社従業員71名入力作業のような人手はできるだけ減らしていき、人の力は、出てきたデータを分析し、判断して手を打つところに活用していきたいと考えています。
出典:国・省庁などの公開情報をもとに当社が加工
中小機構「補助金活用ナビ」の事例記事にある事業者の発言を引用しています。
まだ相談は早いと感じる方は、まず資料で全体をつかんでください。
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