省力化補助金は業務システム・ITに使える?採択された使い方と注意点

この記事の要点

業務システム・ITに省力化補助金は使えるのか迷う会社に向け、採択事例7件をもとに、多い業種ごとの使い方と実例を整理しました。システム構築費の保守契約や、機械装置以外の経費の上限など、対象外になりやすい決まりも確かめられます。

この記事の目次
  1. 小売業・卸売業の業務システムが多い
  2. 飲食店で注文と会計をシステム化
  3. 製造業は裁断の自動化が2件
  4. システム費用の上限と条件を確かめる
  5. 業務システムは保守と経費の決まりを確かめる
  6. 間違えやすい点
  7. 採択率は公募回で変わる
  8. 専門家から見たポイント
  9. よくある質問
結論

省力化補助金は、業務システム・ITの導入に使えます。採択事例では、2026年10月時点で業務システム・ITを導入した例が7件あり、小売業・卸売業の3件が最多です。

飲食店・宿泊業と製造業がそれぞれ2件です。ただし、システム構築費は保守契約などの条件があり、それ以外の経費には総額の上限もあります。

業務システムやITを入れて手間を減らしたいが、省力化補助金で何が認められるのか分からず、採択された例で確かめたい方に向けた記事です。

省力化補助金は、人手不足を解消するための設備やシステムの導入を補助する国の制度です。公募要領の内容は省力化補助金の公募要領の台帳で確かめられます。

小売業・卸売業の業務システムが多い

小売業・卸売業では、給油の許可や顧客管理をシステムに移す計画で使えます。採択事例7件のうち3件(43%)が該当し、人の手を接客や別の業務に回す例が見られます。

業務システムの費用は、「機械装置・システム構築費」の区分で計上します。区分ごとの決まりは、システム費用の節で表にまとめています。

1カタログ注文型|給油許可のタブレット化

2カタログ注文型|給油許可の移行

3一般型|顧客管理と受注の連携

飲食店で注文と会計をシステム化

飲食店・宿泊業では、注文と会計を券売機などに任せる計画で使えます。採択事例7件のうち2件(29%)が該当し、閉店後の現金締めや注文の手間を減らす例が見られます。

1カタログ注文型|券売機で注文と会計

2カタログ注文型|タッチパネル券売機

飲食店で券売機などを入れる場合の注意は、券売機の買い替えに省力化投資補助金は使える?置き換えの条件で取り上げています。

製造業は裁断の自動化が2件

製造業では、裁断や縫いの工程を機械で自動化する計画で使えます。採択事例7件のうち2件(29%)が該当し、残業時間や手作業の時間が減った例が見られます。

1一般型|裁断工程の自動化

2一般型|協働ロボットでの裁断

システム費用の上限と条件を確かめる

省力化補助金の補助上限は、従業員数で変わります。枠ごとの条件は省力化補助金の公募要領の台帳にまとめています。

従業員数 補助上限 大幅賃上げ特例の場合
5人以下 750万円 1,000万円
6〜20人 1,500万円 2,000万円
21〜50人 3,000万円 4,000万円
51〜100人 5,000万円 6,500万円
101人以上 8,000万円 1億円

出典:中小企業省力化投資補助事業(一般型)公募要領(第8回公募) p.9『1-4(1)② 補助上限額』台帳で見る

大幅賃上げ特例の引き上げ額は、大幅賃上げ特例の引き上げ額:5人以下250万円/6~20人500万円/21~50人1,000万円/51~100人1,500万円/101人以上2,000万円です。

補助率は、中小企業 1/2(最低賃金引き上げ特例適用時 2/3)です。小規模企業者・小規模事業者は小規模企業者・小規模事業者、再生事業者 2/3です。

予約や顧客管理など、御社が入れたい業務システムの費用が省力化補助金の対象になるかは、AIで3分ほどで確かめられます。

AIで対象か確認する

業務システムは保守と経費の決まりを確かめる

業務システムの費用には、いくつかの決まりがあります。御社の計画がどの経費に入るかを、次の表で確かめてください。経費全体の決まりは省力化補助金の公募要領の台帳でも見られます。

経費の区分 公募要領の決まり
機械装置・システム構築費 機械装置・システム構築費(必須):必ず1つ以上、単価50万円(税抜)以上の機械装置等の設備投資が必要(借用に要する経費は含まない)
クラウドサービス利用費 クラウドサービス利用費(任意):専ら補助事業のために利用するもの。補助事業実施期間中に要する経費のみ(超える分は按分)。サーバー購入費・端末本体は対象外
機械装置以外の経費 「機械装置・システム構築費」以外の経費は総額で500万円(税抜き)までを補助上限額とする

出典:中小企業省力化投資補助事業(一般型)公募要領(第8回公募) p.20『3-1 補助対象経費』台帳で見る

事務用のパソコンやスマートフォンは対象外です。汎用性があり目的外使用になり得るもの(事務用のパソコン・プリンタ・スマートフォン・タブレット端末等)

システム構築費を計上する場合は、保守の契約も必要です。システム構築費を計上する場合は3~5年の保守・メンテナンス契約の締結が必要。保守・メンテナンス費用は補助対象外

専門家に無料で相談すると、御社のシステムがどの区分に入るかを具体的に確かめられます。

間違えやすい点

業務システムの計画で間違えやすいのは、次の3点です。

  1. 汎用品は対象外。事務用のパソコンやプリンタ、スマートフォンは、目的外に使えるため対象になりません。
  2. 中古品は対象外。中古品購入費
  3. 機械装置以外の経費には上限。機械装置・システム構築費以外の経費は、総額で500万円までが補助上限です。

システム費用の考え方は、持続化補助金で予約・POS・業務システムは入れられる?条件と対象外でも取り上げています。

採択率は公募回で変わる

業務システムの計画を出す前に、直近の採択率の水準を知っておくと、申請準備の目安になります。省力化補助金の採択率は、最新回(第6回)で63.9%です。回ごとの推移は、次のグラフのとおりです。

省力化補助金の採択データ

中小企業省力化投資補助金(一般型)の第6回の採択率は63.9%でした。採択事例では製造業が39%と最も多く、経費はカタログ掲載の省力化製品が57%の事例で使われています。

採択率の推移

第6回63.9%
直近5回の平均64.5%

採択事例 28件採択事例を見る ›

出典(1件)
  1. 中小企業庁「採択結果」・ミラサポplus(第2回〜第6回)
採択率は採択数÷応募数で計算しています。業種・経費は、国・省庁などが公開している採択事例28件を数えた割合です(1つの事例で複数使うため、合計は100%を超えることがあります)。

採択されなかったときに理由を聞けるかは、補助金の不採択の理由は教えてもらえる?で取り上げています。

専門家から見たポイント

採択事例7件のうち、設備導入にも当てはまる例は5件で、業務システムを設備と組み合わせた計画が見られます。省力化補助金の採択事例28件のうち、この記事で取り上げたのは業務システム・ITに使った7件です。

業務システム・ITの採択事例は、業務システム・ITの採択事例でもまとめています。

事務の手間を減らしたい会社

顧客管理や受注の手間を減らしたい会社は、小売業・卸売業の例を先に読むと計画の組み立て方をつかみやすいです。浄水器レンタルの例では、レンタル業務が1日640分から250分になっています。

現場の作業を変えたい会社

飲食店や製造業のように、現場の作業を機械で置き換える計画では、設備とシステムを一緒に計画へ入れる例があります。裁断の例では、残業時間が月30時間から3時間になっています。

御社の計画がどの区分に入るかは、専門家に無料で相談して確かめられます。

よくある質問

業務システムだけでも申請できますか?

省力化補助金では、機械装置・システム構築費を必ず1つ以上入れる必要があります。業務システムだけの計画は、この区分の要件を満たすかを確かめてください。

クラウドサービスの利用料も対象になりますか?

クラウドサービス利用費は任意の経費区分で、専ら補助事業のために利用するものが対象です。条件の全文は省力化補助金の公募要領の台帳で確かめられます。

保守やメンテナンスの契約は必要ですか?

システム構築費を計上する場合は、3〜5年の保守・メンテナンス契約の締結が必要です。

申請はいつから受け付けられますか?

申請の受付は申請受付開始 2026年9月18日(金)からです。

省力化・省人化に使える補助金は?設備・ITツール別の選び方と注意点で、設備やITツールごとの選び方も確かめられます。

ほかの質問も見る省力化投資補助金のよくある質問
出典

いま申請できる回

中小企業省力化投資補助金

公募回
第9回
締切
2026年12月下旬(予定)

公募要領の台帳より(2026年10月30日確認)

よく採択されているテーマ

中小企業省力化投資補助金で採択された計画7,432件を、やりたいことで分けました。

中小企業省力化投資補助金では「設備導入」が70%で一番多く、次が「業務システム・IT」(23%)です。

業種ごとのテーマを見る ›

「設備導入」で採択された計画名の例

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  • 限界生産性が高い道央圏向け鉄骨加工量増加のための省力化投資

まだ相談は早いと感じる方は、まず資料で全体をつかんでください。

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