生産管理システムに使える補助金|対象のソフトの数・価格帯と選び方
この記事の要点
生産管理システムは、デジタル化・AI導入補助金に登録されたソフトを選べば補助の対象になります。登録ソフト109シリーズの数と価格帯、クラウド型の割合、選ぶ基準を、公式の登録ソフトの一覧をもとに整理しました。
この記事の目次
生産管理システムは、デジタル化・AI導入補助金に登録されたソフトを選べば補助の対象になります。
生産管理のソフトの登録は109シリーズ(登録番号214件)で、真ん中の価格は150万円です。対象になるかは登録番号ごとに決まるため、見積もりを取る前に登録番号を確かめます。
紙や表計算で工程の進み具合を追っていて、生産管理システムに切り替えたいが、どのソフトなら補助の対象か分からない。そのソフトの数と価格の目安を知りたい方に向けた記事です。
デジタル化・AI導入補助金は、登録されたITツールの導入費用を補助する国の制度です。制度の決まりはデジタル化・AI導入補助金の公募要領の台帳で確かめられます。
登録は109シリーズ
デジタル化・AI導入補助金に登録された生産管理のソフトは、2026年10月時点で109シリーズ(登録番号214件)で、扱うIT導入支援事業者は115社です。シリーズは、同じ製品のプラン違い・人数違いを1つにまとめた数です。
数の出典は、デジタル化・AI導入補助金2026 ITツール検索(中小企業基盤整備機構・公式)です。業種向けの内訳は、製造業向けが94%、建設業向けと農林漁業向けが3%ずつです。
登録ソフトの一覧は業種固有プロセスの一覧(デジタル化・AI導入補助金の登録ソフト)で確かめられます。
真ん中の価格は150万円
登録ソフトの価格は、一番安いもので6万円、一番高いもので1,500万円です。下から4分の1の位置が66万円、上から4分の1の位置が300万円で、価格帯ごとの内訳は次のとおりです。
| 価格帯 | シリーズ数 | 割合 |
|---|---|---|
| 10万円未満 | 1 | 1% |
| 10万〜50万円 | 17 | 16% |
| 50万〜150万円 | 29 | 27% |
| 150万円以上 | 62 | 57% |
割合は、価格を数えた109シリーズに対するものです。
自己負担の目安を計算すると、補助率は1/2以内のため、真ん中の価格150万円のソフトなら自己負担は75万円以上です。実際の補助額は、経費の内容と補助上限で決まります。
価格帯ごとの個別のソフトはデジタル化・AI導入補助金の登録ソフトを探すで見られます。
クラウド型が68%
登録された生産管理のソフトのうち、クラウド型は68%です。AI機能を持つものは9%、生成AIを使うものは6%、インボイス対応は49%でした。
通常枠の対象経費は、ソフトウェア購入費、クラウド利用費(クラウド利用料最大2年分)、導入関連費です。クラウド型は利用料も補助の対象に入ります。
ほかの枠の対象経費は、デジタル化・AI導入補助金の公募要領の台帳で枠ごとに確かめられます。
選ぶときの基準は3つ
登録ソフトの数が多いため、選ぶときは次の3点で絞り込みます。
| 基準 | 根拠の数 | 確かめ方 |
|---|---|---|
| ①登録番号 | 登録番号は214件 | 見積もりの登録番号が、登録ソフトの一覧にあるかを見る |
| ②機能と提供の形 | クラウド型が68%、インボイス対応が49% | 御社の工程・在庫の管理に合うか、クラウドかを見る |
| ③扱う事業者 | IT導入支援事業者は115社 | 導入後の支援内容を事業者ごとに聞く |
IT導入支援事業者の探し方はIT導入支援事業者の探し方で取り上げています。
御社が考えている生産管理のソフトが、補助の対象になる登録番号かどうかは、AIで3分ほどで確かめられます。
補助上限はプロセス数で変わる
通常枠の補助上限は、ITツールが対応するプロセス(業務の工程)の数で区分が分かれます。区分ごとの補助額は次のとおりです。
| 区分 | 補助額 |
|---|---|
| 1プロセス以上 | 5万円~150万円未満(1プロセス以上) |
| 4プロセス以上 | 150万円~450万円以下(4プロセス以上) |
出典:デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠 公募要領(第7回からの改訂版) p.16『2-3 補助対象経費、補助率及び補助額』台帳で見る
インボイス枠など、ほかの枠の補助上限はデジタル化・AI導入補助金の公募要領の台帳で確かめられます。
工程の短縮を数字で示した例
生産管理のソフトを入れた採択事例には、紙とFAXの管理をクラウドに移した例があります。現場の帳票を事務所ですぐ確認できるようになり、業務全体で大きな工数削減につながりました。
ものづくり補助金(平成30年度・平成24年度)の事例には、曲げ加工のリードタイムを41分から13分に縮めた例や、工場の見回りを1日10回から3回に減らした例があります。ものづくり補助金は、今のものづくり・新事業進出補助金の前身で、今の制度で採択された例ではありません。ほかの事例はものづくり・新事業進出補助金の採択事例で見られます。
1低感染リスク型ビジネス枠|クラウド生産管理
紙とFAXの管理が煩雑だった工場を、クラウド型生産管理システムで即時共有
三和油脂株式会社
成果現場の帳票を事務所ですぐ確認できるようになり、業務全体で大きな工数削減につながりました。
2曲げ加工の生産管理
曲げ加工の試し曲げをなくし、リードタイムを41分から13分に
有限会社エー・アイ・エーブラスト✓ 経産省などの認定・選定
成果曲げ加工のリードタイム 41分→13分
3溶断加工の生産管理
溶断加工の進捗確認を見える化し、工場の見回りを10回/日から3回/日に
有限会社小倉鋼材✓ 経産省などの認定・選定
成果工場の見回り回数 10回/日→3回/日
採択率は公募回で変わる
デジタル化補助金の採択率は、最新回(26年4次)で44.4%です。回ごとの推移は、次のグラフのとおりです。
デジタル化・AI補助金の採択データ
デジタル化・AI導入補助金(通常枠。2025年まではIT導入補助金 通常枠)の26年4次の採択率は44.4%でした。採択事例では製造業が22%と最も多く、経費はソフトウェア購入費が81%の事例で使われています。
採択率の推移
採択の多い業種
よく使われた経費
採択事例 37件採択事例を見る ›
出典(1件)
採択されなかったときに理由を聞けるかは、補助金の不採択の理由は教えてもらえる?で取り上げています。
専門家から見たポイント
生産管理のソフトは、登録の数が多く、価格帯にも幅があります。公式の採択データでは、最新回の応募1,836件に対して816件が採択されており、価格だけで選ぶと登録番号の確認を見落としやすくなります。
採択の傾向や使い方はデジタル化・AI導入補助金の登録ソフトを探すから、候補を確かめながら見られます。
価格で候補を絞りたい会社
真ん中の価格が150万円のため、150万円前後のソフトを候補にする会社が多くなります。補助率から自己負担の目安を先に計算しておくと、予算の判断がしやすくなります。
在庫や受発注もあわせて見直したい会社
工程の管理に加えて在庫や受発注も見直したい会社は、受発注・在庫管理システムの補助金の違いで、制度ごとの違いを比べられます。
プロセス数で補助額を見たい会社
1つのソフトで対応する工程が増えるほど、補助上限の区分が変わります。御社の工程がいくつに当たるか、補助対象になる経費の組み合わせは、専門家に無料で相談して確かめられます。
間違えやすい点
生産管理システムの補助金は、登録されたソフトだけが対象です。見積もりを取る前に、登録番号を確かめます。
- 登録されたソフトだけが対象。IT導入支援事業者が登録したソフトを選びます。
- 登録番号ごとに対象が決まる。同じ製品でも、プランや登録番号が違えば対象が変わります。
- 契約や購入は交付決定の後。対象外になるのは、交付決定前に購入したITツールです。
- リースと中古は対象外。リース・レンタル契約のITツール(お助け隊サービスを除く)、中古品
- 申請の費用や消費税も対象外。交通費・宿泊費、補助金申請・報告に係る申請代行費、公租公課(消費税)
- 事例は過去の公募回のもの。紹介した事例は2021年度、平成24年度、平成30年度の採択で、補助上限や対象経費は今の公募要領で確かめます。
申請の流れはデジタル化・AI導入補助金の申請手順で取り上げています。
よくある質問
生産管理システムは、デジタル化・AI導入補助金の対象になりますか?
登録されたソフトであれば対象になります。登録ソフトは、デジタル化・AI導入補助金の登録ソフトを探すで確かめられます。
補助上限はいくらですか?
通常枠の補助上限は、プロセス数で区分が分かれます。区分ごとの金額は、公募要領の台帳で確かめられます。
補助率はいくつですか?
通常枠の補助率は、1/2以内です。補助額は、経費の内容と補助上限で決まります。
申請の締切はいつですか?
受付開始は2026年3月30日~です。締切は、公募要領に締切日の記載なし(受付スケジュールは本事業ホームページに順次公表)。
紹介された事例のソフトは、今も同じように使えますか?
紹介した事例は過去の公募回です。今の対象になるかは登録番号ごとに決まるため、デジタル化・AI導入補助金の申請手順で流れを確かめてから、登録ソフトの一覧で確認します。
公募の受付状況
デジタル化・AI導入補助金
- 公募回
- 6次締切分
- 締切
- この回の受付は終了しました
公募要領の台帳より(2026年10月30日確認)
この補助金の採択事例
一覧へ同じ取り組みで、実際に採択された会社です。
手計算の勤怠集計を見直し、給与計算までの作業時間を8割以上削減
花の舞酒造 株式会社✓ 経産省などの認定・選定
成果給与計算までの作業時間が8割以上減り、労務管理の担当者に新しい仕事を任せられるようになった。
原価計算の手間を省くため日報と会計をつなぎ、月次集計を1週間以上短縮
株式会社 一寸房✓ 経産省などの認定・選定
成果受注物件ごとの月次利益集計の期間が1週間以上短縮され、体感で約30%のコスト削減になった。
記録の順番待ちと転記を、介護向けソフトとタブレットでなくす
有限会社鈴木在宅ケアサービス✓ 経産省などの認定・選定
成果パソコンの順番待ちと帳票への転記がなくなり、記録の時間と手間が大きく減りました。
VOICE
この補助金を使った人の声
熊本県の放課後等デイサービス従業員13名できるだけ子どもと接する時間を多く作りたいと思っています。一方で、どうしても事務作業は付いて回ってしまいます。支援記録をつけたり保護者への請求書を作成したりしますが、とても手間がかかります。
京都府の電気工事会社従業員8名この業界は非常に閉じた世界ですから、経営者同士の横の繋がりも非常に重要です。社会的に人手不足と言われていますが、この業界も本当に人手不足。案件によっては人手が足りないこともありますから。
大阪府の金属部品の熱処理・塗装会社従業員71名入力作業のような人手はできるだけ減らしていき、人の力は、出てきたデータを分析し、判断して手を打つところに活用していきたいと考えています。
出典:国・省庁などの公開情報をもとに当社が加工
中小機構「補助金活用ナビ」の事例記事にある事業者の発言を引用しています。
まだ相談は早いと感じる方は、まず資料で全体をつかんでください。
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