運送業が省エネ・脱炭素に使える補助金は?採択された使い方と事例

この記事の要点

運送業が省エネ・脱炭素に使える補助金は、省エネ補助金とものづくり・新事業進出補助金が中心で、いずれも設備導入の例です。採択事例8件をもとに、冷凍冷蔵設備や空調の更新など多い使い方を整理しました。省エネ補助金の補助対象は設備費のみです。

この記事の目次
  1. 省エネ補助金が3件(38%)
  2. ものづくり系は前身の3件
  3. その他の補助金は2件
  4. 対象は法人と個人事業主
  5. 補助上限は事業全体で決まる
  6. 間違えやすい点
  7. 専門家から見たポイント
  8. よくある質問
結論

運送業の省エネ・脱炭素に使える補助金は、省エネ補助金とものづくり・新事業進出補助金が中心で、採択事例ではいずれも設備導入に使われていました。

採択事例は2026年10月時点で8件あり、内訳は省エネ補助金が3件、ものづくり・新事業進出補助金(前身のものづくり補助金を含む)が3件、その他の補助金が2件です。事例の数が少ないため、近い業種や制度の採択事例もあわせて確かめてください。

冷凍庫や空調の入れ替えを考えているが、どの補助金で採択された例が多いのか分からない。運送業の御社が、省エネ・脱炭素に使える補助金と採択された使い方を知りたい方に向けた記事です。

省エネ・非化石転換補助金は、省エネにつながる設備を入れるときに費用の一部を補助する国の制度です。採択事例の表記では「省エネ補助金」になっています。運送業の採択事例は運送業の採択事例で一覧できます。

省エネ補助金が3件(38%)

採択事例のうち、運送業の省エネ・脱炭素の8件の内訳は次のとおりです(2026年10月時点)。割合は8件に対するもので、省エネ補助金とものづくり・新事業進出補助金は同じ3件です。ものづくり・新事業進出補助金の3件は、前身のものづくり補助金を含みます。

補助金 件数 割合
省エネ補助金 3件 38%
ものづくり・新事業進出補助金 3件 38%
その他の補助金 2件 25%

省エネ補助金の事例は、2021〜2022年度の公募回で、冷凍冷蔵設備と空調を更新した例でした。対象になる経費は、補助事業の実施に必要な機械装置の購入に要する経費(補助対象は設備費のみ)です。

1冷凍冷蔵設備の更新

2空調のガスヒートポンプ化

3冷凍冷蔵設備4台の更新

運送業の省エネ・脱炭素の事例は8件と少ないため、ほかの業種の例は省エネ・脱炭素の採択事例でも確かめられます。

ものづくり系は前身の3件

ものづくり・新事業進出補助金に分類された事例は3件で、生産や作業を効率化した例です。3件とも平成24〜25年度の前身のものづくり補助金の採択事例で、今の公募要領とは決まりが違います。

今の公募要領では、革新的新製品・サービス枠の補助上限は、従業員数1〜5人で750万円です。賃上げ特例を適用すると850万円になります。申請の締切は2026年10月30日(金)18:00(この回は締切済み)です。

出典:新事業進出・ものづくり補助金 第1回 公募要領 p.6『1-2-1. 革新的新製品・サービス枠』台帳で見る

賃上げ特例の条件はベースアップに使える補助金で取り上げています。

その他の補助金は2件

その他の補助金の2件は、2023年度の公募回で、冷凍機の空冷化と商業施設の空調の電化によりCO2排出量を減らす例です。制度名は「その他の補助金」として分類されているため、事例ごとの制度は各事例のページで確かめてください。

1冷凍機の空冷化と太陽光

2商業施設の空調の電化

省エネ設備とは別に、運輸業が販路や広報に使える補助金は運輸業の持続化補助金の記事で取り上げています。

対象は法人と個人事業主

省エネ補助金の対象は、国内で事業活動を営む法人と個人事業主です。大企業は省エネ法のクラス分けによる条件があり、個人事業主は青色申告者に限られます。御社が当てはまるかは、次の表で確かめます。

確かめること 公募要領の決まり
事業者の範囲 国内で事業活動を営む法人と個人事業主
大企業の場合 大企業は、省エネ法のクラス分けでSクラス・Aクラス、またはベンチマーク目標値を2030年度に達成見込みの事業者に限る
個人事業主の場合 個人事業主は青色申告者に限り、確定申告書と所得税青色申告決算書の写し(e-Taxは受信通知)を提出
事業の継続性 事業の継続性があること。設備の所有者が直近の決算で債務超過なら対象外

出典:省エネ・非化石転換補助金 設備単位型 3次公募 公募要領 p.15『1-5.補助対象事業者』台帳で見る

御社の法人の区分や規模で当てはまるかは、AIで3分ほどで確かめられます。

AIで対象か確認する

補助上限は事業全体で決まる

省エネ補助金の補助上限は1億円/事業全体(中小企業者等・大企業・その他とも)です。補助率は1/3以内(中小企業者等・大企業・その他とも)です。

ほかの区分と組み合わせて申請する場合の上限は、公募要領に「(Ⅳ)エネルギー需要最適化型と組み合わせる場合は、各区分の上限額の合計が事業全体の上限」と書かれています。公募回で期間が変わるため、3次公募の受付期間は2026年8月20日(木)~2026年9月28日(月)17:00(必着)でした。最新の日程は公募要領で確かめます。

出典:省エネ・非化石転換補助金 設備単位型 3次公募 公募要領 p.38『2-3.補助率及び補助金限度額』台帳で見る

この上限の範囲で何を入れた例があるかは、省エネ・脱炭素の採択事例で確かめられます。

間違えやすい点

間違えやすいのは、交付決定前の発注と、補助対象になる経費の範囲です。

  1. 交付決定前の発注は対象外。交付決定前の経費(事前調査費等)と契約・発注行為の経費は対象外
  2. 設備費以外は対象外。以下の経費は対象外:設計費、運搬費、既存設備の撤去・廃棄費、据付費・工事費、配線・配管等の材料費、会議費等の諸経費、交付決定前の経費、消費税
  3. 配線・配管・オプション。設置に伴う配線・配管・オプション設備は対象外。対象範囲は別表1
  4. 使っていない設備は対象外。事業に使っていない設備の更新、居住用の設備、売電目的の発電設備の新規導入などは対象外
  5. 事例は過去の公募回のもの。紹介した事例は2021〜2023年度や平成24〜25年度の採択で、補助上限や経費の決まりは今の公募要領で確かめます。
  6. 制度名が分からない事例もある。「その他の補助金」の2件は、どの制度かを各事例のページで確かめてから、自社の計画に当てはめます。

ものづくり・新事業進出補助金を使う場合の採択後の流れは採択後の交付申請と実績報告で取り上げています。

専門家から見たポイント

運送業の省エネ・脱炭素の採択事例は、冷凍冷蔵設備や空調など、設備を入れ替えて使うエネルギーを減らす計画が中心です。

運送業の採択された実例は、運送業の採択事例で確かめられます。

冷凍・空調を入れ替えたい会社

倉庫の冷凍冷蔵設備や空調が古くなっている会社は、省エネ補助金の3件を先に読むと計画の筋道をつかみやすいです。冷凍冷蔵設備の更新では年340万円、4台の更新では年215万円の削減コストが成果として示されています。

省エネ効果を数字で示したい会社

採択事例では、省エネルギー率19.6%や63.6%、CO2排出量34%減など、導入前後の差を数字で示した計画が多く見られます。省エネ補助金では、導入設備の実測データで省エネ効果を報告する条件もあるため、計画の段階から測り方を決めておくと進めやすくなります。

作業の流れも変えたい会社

前身のものづくり補助金の事例では、塗装作業の必要人数が2名から1名になった例や、作業時間が6時間から1時間になった例があります。設備と作業の流れを一緒に見直したい会社は、この型を参考にできます。

冷凍冷蔵設備の更新と、車両や作業の効率化を組み合わせる計画がどの補助金に当てはまるかは、専門家に無料で相談して確かめられます。

参考に、設備導入で事例が多い前身のものづくり補助金の直近の公募回(23次)では、応募1,275件に対して448件が採択されました。

よくある質問

運送業の会社でも省エネ補助金を使えますか?

運送業の採択事例では、省エネ補助金を使った例が3件あります。対象者は、国内で事業活動を営む法人と個人事業主で、運送業という業種だけで除外されることはありません。

設計費や工事費も補助の対象になりますか?

公募要領には「設計費は対象外」「工事費は対象外」と書かれています。補助の対象は設備費のみです。

冷凍冷蔵設備や空調の更新で採択された例はありますか?

あります。採択事例では、冷凍冷蔵設備の更新が2件、空調の更新や電化が3件あります。詳しくは運送業の採択事例で見られます。

申請書類はどのように提出しますか?

公募要領には「申請書類一式を2026年9月28日(月)17時までに郵送で提出(必着)」と書かれています。公募回で日程が変わるため、最新の回は公募要領で確かめます。

採択後に省エネ効果を報告する必要はありますか?

公募要領には「(Ⅲ)(Ⅱ)は導入設備の最低1週間以上の実測データ等で省エネ効果を報告できる事業者であること」と書かれています。導入前から、効果を測る方法を決めておくと報告しやすくなります。

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出典

まだ相談は早いと感じる方は、まず資料で全体をつかんでください。

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