会計ソフトに使える補助金|対象のソフトの数・価格帯と選び方

この記事の要点

会計ソフトは、デジタル化・AI導入補助金に登録されたソフトなら補助の対象です。通常枠とインボイス枠の補助率の違い、登録ソフトの価格帯と選ぶ基準、対象外の経費を、公募要領と登録ソフトの一覧をもとに整理しました。

この記事の目次
  1. 登録は334シリーズ
  2. 中小企業が登録ソフトを選べば対象
  3. 真ん中の価格は40万円
  4. クラウド型が82%
  5. 選ぶ基準は4つ
  6. 業種向けは全業種が74%
  7. インボイス枠は補助率が高い
  8. 採択率は公募回で変わる
  9. 専門家から見たポイント
  10. 間違えやすい点
  11. よくある質問
結論

会計ソフトに使える補助金は、デジタル化・AI導入補助金で、IT導入支援事業者が登録したソフトなら対象です。

通常枠の補助率は1/2ですが、会計ソフトが対象になるインボイス枠は通常枠より補助率が高く、会計の1機能だけなら補助上限は50万円です。

登録された会計ソフトは334シリーズ(登録番号2,345件)あり、真ん中の価格は40万円です。

会計ソフトを入れ替えたいが、気になるソフトが対象なのか、通常枠とインボイス枠のどちらで申請するのかが分からない。会計ソフトの補助金の使い方を知りたい方に向けた記事です。

デジタル化・AI導入補助金は、IT導入支援事業者が登録したITツールを導入する費用を補助する国の制度です。公募要領の内容は公募要領の台帳で確かめられます。

登録は334シリーズ

デジタル化・AI導入補助金に登録された会計ソフトは、2026年10月時点で334シリーズあり、登録番号は2,345件です。扱うIT導入支援事業者は726社です(デジタル化・AI導入補助金2026 ITツール検索(中小企業基盤整備機構・公式))。

1つのシリーズに複数の登録番号があるため、購入するプランが登録されているかを確かめる必要があります。登録されたソフトは会計・財務・経営の一覧で探せます。

中小企業が登録ソフトを選べば対象

会計ソフトは、中小企業・小規模事業者等が登録ソフトを導入するときに対象になります。御社が当てはまるかは、次の4点で確かめます。

確かめること 公募要領の決まり
中小企業等の定義 中小企業等の定義(例:製造業等 資本金3億円以下又は従業員300人以下、小売業 5千万円以下又は50人以下 等)
小規模事業者の定義 商業・サービス業 5人以下、宿泊業・娯楽業 20人以下、製造業その他 20人以下
購入する時期 交付決定より前に購入していないこと
ソフトの登録 購入するプランが登録されていること

出典:デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠 公募要領(第7回からの改訂版) p.5『2-1-1(1) 中小企業・小規模事業者等の定義』台帳で見る
デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠 公募要領(第7回からの改訂版) p.6『2-1-1(1) 小規模事業者の定義』台帳で見る

制度全体の条件は公募要領の台帳にまとめています。御社が使っている会計ソフトが登録済みで、通常枠とインボイス枠のどちらの対象になるかは、AIで3分ほどで確かめられます。

AIで対象か確認する

真ん中の価格は40万円

登録された会計ソフトの価格は、一番安いもので1,680円、一番高いもので1,802.3万円と幅があります。下から4分の1は8.6万円、真ん中は40万円、上から4分の1は138万円です。

価格帯 シリーズ数 割合
10万円未満 87件 26%
10万〜50万円 91件 27%
50万〜150万円 76件 23%
150万円以上 80件 24%

割合は、登録された会計ソフト334シリーズに対するものです。10万〜150万円の帯に、登録の半数(167件)が入ります。価格や機能で候補を比べるときは、登録ソフトを探すページが使えます。

クラウド型が82%

登録された会計ソフトのうち、クラウド型は82%、インボイスに対応したものは83%です。AI機能を備えたものは48%、生成AIを使うものは21%です。

採択事例では、会計をWebに移して拠点の経理をまとめた例があります。

1拠点をまたぐ会計のWeb化

この事例では、離れた拠点の経理をひとつにまとめ、決算や年末調整の負担が大きく減りました。クラウド型を選ぶと、拠点が増えても会計を同じ画面で扱いやすくなります。

選ぶ基準は4つ

会計ソフトは、次の4つの基準で見ると、登録の一覧から候補を絞りやすくなります。

  1. 対象になる経費を確かめる。対象になる経費は、ソフトウェア購入費、クラウド利用費(クラウド利用料最大2年分)、導入関連費です。
  2. インボイス対応か。取引先への請求書や受け取る書類の形式を、新しい決まりに合わせられるかを見ます。
  3. AI機能の有無。自社の作業で使うかを先に決め、使うなら登録の一覧で機能の有無を確かめます。
  4. 自社の業種に合うか。業種を問わないソフトが中心ですが、業種向けのソフトもあります。

採択事例では、予約の取り込みと会計入力をつなげた例と、会計ソフトでデータを一元化した例があります。

1予約と会計入力の連携

2低感染リスク型ビジネス枠|経理データの一元化

予約サイトの注文を自動で取り込んだ例では、部屋割りや調理予定の計算、売掛金の会計入力の手作業が大きく減りました。2021年度の公募回の例では、複数のExcelを集計する下準備がなくなり、体感で月3日ほどかかっていた作業が減りました。データのつながりを基準にすると、候補を絞りやすくなります。ソフトの導入を手伝う事業者はIT導入支援事業者の探し方で探せます。

業種向けは全業種が74%

登録された会計ソフトのうち、業種を問わず使えるものは334シリーズ中246件で、74%です。業種を限った登録の内訳は次のとおりです。

対象の業種 シリーズ数 割合
全業種 246件 74%
建設業 18件 5%
その他の業種 17件 5%
士業 17件 5%
介護・福祉 14件 4%
教育・学習塾 11件 3%

業種向けのソフトを選ぶ場合は、登録ソフトを探すページで業種を確かめます。

インボイス枠は補助率が高い

会計ソフトは、通常枠とインボイス枠のどちらでも申請を検討できます。インボイス枠のソフトウェアは、大分類Ⅰ ソフトウェア(インボイス対応、会計・受発注・決済を1種類以上)。サブスクは最大2年分が対象です。

枠 補助率 補助上限
通常枠 1/2以内 5万円~150万円未満(1プロセス以上)
インボイス枠 補助額50万円以下の部分は3/4以内(小規模事業者は4/5以内)、50万円超の部分は2/3以内 「会計」「受発注」「決済」の機能を1つのみ有する場合、補助上限額は50万円

出典:デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠 公募要領(第7回からの改訂版) p.16『2-3 補助対象経費、補助率及び補助額』台帳で見る
デジタル化・AI導入補助金2026 インボイス枠(インボイス対応類型)公募要領(改訂版) p.15『2-3【補足3】』台帳で見る

通常枠の補助率は1/2で、インボイス枠の方が補助率は高くなります。ただし、インボイス枠は会計・受発注・決済の機能を1つだけ入れる場合に上限が下がるため、入れる機能の数で枠を選びます。枠ごとの条件は公募要領の台帳で確かめられます。

採択率は公募回で変わる

デジタル化補助金の採択率は、最新回(26年4次)で44.4%です。回ごとの推移は、次のグラフのとおりです。

デジタル化・AI補助金の採択データ

デジタル化・AI導入補助金(通常枠。2025年まではIT導入補助金 通常枠)の26年4次の採択率は44.4%でした。採択事例では製造業が22%と最も多く、経費はソフトウェア購入費が81%の事例で使われています。

採択率の推移

26年4次44.4%
直近5回の平均42.0%

採択事例 37件採択事例を見る ›

出典(1件)
  1. デジタル化・AI導入補助金(IT導入補助金)事務局「交付決定事業者一覧」(25年8次〜26年4次)
採択率は採択数÷応募数で計算しています。業種・経費は、国・省庁などが公開している採択事例37件を数えた割合です(1つの事例で複数使うため、合計は100%を超えることがあります)。

採択されなかったときに理由を聞けるかは、補助金の不採択の理由は教えてもらえる?で取り上げています。

専門家から見たポイント

会計ソフトは、通常枠より補助率が高いインボイス枠を先に検討すると、自己負担を抑えやすくなります。採択事例では、デジタル化・AI導入の事例が37件あり、公式の採択データの最新回では、応募1,836件に対して816件が採択されています。

登録の一覧から候補を絞るときは、登録ソフトを探すページが使えます。

価格の低い層から見る会社

真ん中の価格は40万円ですが、10万円未満の登録も26%あります。まずは価格帯の低い層から候補を見ると、比べる数を減らせます。

取引先とのやり取りを整えたい会社

登録されたソフトの83%がインボイスに対応しています。請求書や受け取る書類の形式を整えたい会社は、インボイス枠の補助率を先に確かめると、枠の選び間違いを防げます。

予約や受発注をつなげたい会社

採択事例では、予約データの取り込みと会計入力を自動でつないだ例があり、手作業が大きく減りました。データ連携を重視する会社は、この例を読むと計画の書き方がつかめます。

御社の計画で、どの経費がどの枠の対象になるかは、専門家に無料で相談できます。

間違えやすい点

間違えやすいのは、登録の範囲、枠による上限の違い、支払いの順番です。

  1. 登録されたソフトだけが対象。IT導入支援事業者が登録したソフトだけが、補助の対象になります。
  2. プランごとに対象が決まる。登録番号は2,345件あり、同じシリーズでもプランによって登録番号が分かれます。
  3. 機能が1つだけだと上限が下がる。インボイス枠では、会計の1機能だけを入れると補助上限が低くなります。
  4. 交付決定の前の購入は対象外。対象外になるのは交付決定前に購入したITツールです。
  5. リースと中古は対象外。対象外になるのはリース・レンタル契約のITツール(お助け隊サービスを除く)、中古品です。

採択後の手続きの流れはデジタル化・AI導入補助金の申請手順でまとめています。

よくある質問

会計ソフトを買えば、補助金が使えますか?

いいえ。IT導入支援事業者が登録したソフトだけが対象です。登録の一覧は会計・財務・経営の一覧で確かめられます。

通常枠とインボイス枠のどちらで申請しますか?

会計ソフトはどちらの枠でも検討でき、インボイス枠の方が補助率は高くなります。枠ごとに条件が異なるため、公募要領の台帳で確かめます。

同じシリーズのなかで、プランによって対象は違いますか?

違うことがあります。対象は登録番号ごとに決まるため、購入するプランの登録番号を確かめます。

ソフトを先に買ってから申請できますか?

いいえ。交付決定より前に購入したITツールは対象外です。手続きの順番はデジタル化・AI導入補助金の申請手順で確かめられます。

クラウド利用料は、どこまで補助の対象になりますか?

クラウド利用費は、公募要領で対象の期間が決まっています。範囲の考え方はソフトウェア・クラウド利用料は補助金でどこまで出る?でも取り上げています。

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出典

公募の受付状況

デジタル化・AI導入補助金

公募回
6次締切分
締切
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公募要領の台帳より(2026年10月30日確認)

この補助金の採択事例

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同じ取り組みで、実際に採択された会社です。

VOICE

この補助金を使った人の声

  • 入力作業のような人手はできるだけ減らしていき、人の力は、出てきたデータを分析し、判断して手を打つところに活用していきたいと考えています。

    大阪府の金属部品の熱処理・塗装会社従業員71名
  • できるだけ子どもと接する時間を多く作りたいと思っています。一方で、どうしても事務作業は付いて回ってしまいます。支援記録をつけたり保護者への請求書を作成したりしますが、とても手間がかかります。

    熊本県の放課後等デイサービス従業員13名
  • この業界は非常に閉じた世界ですから、経営者同士の横の繋がりも非常に重要です。社会的に人手不足と言われていますが、この業界も本当に人手不足。案件によっては人手が足りないこともありますから。

    京都府の電気工事会社従業員8名
出典:国・省庁などの公開情報をもとに当社が加工

中小機構「補助金活用ナビ」の事例記事にある事業者の発言を引用しています。

まだ相談は早いと感じる方は、まず資料で全体をつかんでください。

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