事業承継・M&A補助金の採択率は?推移と審査で落ちやすい申請
この記事の要点
事業承継・M&A補助金の採択率を、事務局が公表した回ごとの応募数と採択数で示します。事業承継促進枠と専門家活用枠の審査項目、採択率を上げる加点、落ちやすい申請を公募要領で整理しました。
この記事の目次
事業承継・M&A補助金の採択率は、15次で61.3%です。応募551件件のうち、338件件が採択されました。
採択率は枠ごとには公表されていません。落ちやすいのは、要件の書類が足りない申請と、審査項目に沿って書けていない計画です。
事業承継やM&Aで補助金を申請する前に、どれくらい採択されるのかを知りたい方に向けた記事です。
事務局が公表した採択結果と、事業承継・M&A補助金の公募要領から、採択率の推移と、落ちやすい申請を整理します。
事業承継・M&A補助金の採択率の推移
回ごとの応募数と採択数は、次のグラフのとおりです。
事業承継・M&A補助金(10次までは事業承継・引継ぎ補助金)の採択率(公募回ごと)
最新の15次は61.3%(全15回の平均は59.1%)
棒の下の数字は公募回・応募数・採択数です。横にスクロールすると過去の回が見られます。
| 公募回 | 応募 | 採択 | 採択率 |
|---|---|---|---|
| 15次 2026/09/11 | 551 | 338 | 61.3% |
| 14次 2026/05/15 | 512 | 311 | 60.7% |
| 13次 2026/01/15 | 481 | 293 | 60.9% |
| 12次 2025/10/27 | 742 | 453 | 61.1% |
| 11次 2025/07/11 | 590 | 359 | 60.8% |
| 10次 2024/08/29 | 526 | 321 | 61.0% |
| 全15回の平均 | 706 | 415 | 59.1% |
出典:事業承継・M&A補助金 事務局「採択結果」・中小企業庁「採択結果」(事業承継・M&A補助金(10次までは事業承継・引継ぎ補助金)、各回の公表資料)。採択率は採択数÷応募数で当社が計算しています。公募回の名前から各回の発表ページを開けます。
事業承継・M&A補助金の採択率は、ほかの大型の補助金と比べて大きく上下せずに推移しています。応募の数も回ごとに大きくは変わらず、要件を満たした申請が多く採択されている制度です。枠ごとの中身は事業承継・M&A補助金の4つの枠で取り上げています。
事業承継促進枠の審査で見られること
事業承継促進枠の書面審査では、取組の目的・必要性/実現可能性/収益性/継続性が見られます1。
承継予定者が主導して、引き継いだ経営資源を生かし、生産性を上げる計画になっているかがポイントです。承継予定者の条件は従業員への事業承継でも補助金は使える?で取り上げています。
専門家活用枠の審査で見られること
専門家活用枠は、買い手と売り手で審査項目が違います。公募要領は、買い手:計画の適切性、財務内容の健全性、買収の目的・必要性、効果・地域経済への影響、成長見込み/売り手:計画の適切性、譲渡の目的・必要性、効果・地域経済への影響としています2。
買い手は財務内容の健全性や成長見込みまで見られるので、買ったあとの計画を具体的に書きます。専門家活用枠の費用の決まりは事業承継・M&A補助金の専門家活用枠で取り上げています。
採択率を上げる加点の取り方とは?
審査では、加点の項目を満たすと点が上がります。事業承継促進枠では、事業承継・引継ぎ支援センター又は中小機構地域本部の支援を受け事業承継計画書を策定が加点になります3。
事業承継計画書の策定には、少なくとも3か月程度かかるとよくある質問に書かれています。締切の直前では間に合わないので、早めに事業承継・引継ぎ支援センターに相談します。加点の全体は事業承継の加点とアトツギ甲子園の取り方で取り上げています。
専門家から見た採択率と採択のポイント
採択率が比較的高い制度でも、書類の不備や要件の読み違いで落ちる申請はあります。事業承継・M&A補助金の採択事例は19件あり、承継のあとに新しい取り組みを始めた事例が多く見られます。
採択に近い申請
承継の時期と取り組みの中身が決まっていて、承継予定者が責任者として計画を説明できる申請です。加点の書類も締切前にそろっています。
迷うのは承継の時期が決まっていない申請
代表者の交代の時期がはっきりしないと、事業承継対象期間に間に合うかを示せません。承継の日程を先に決めてから申請します。不採択の理由を知る方法は不採択の理由は教えてもらえる?で取り上げています。
間違えやすい点
採択率の数字で間違えやすいのは、枠の違いと、補助額の下限です。
公表されている採択率は、すべての枠をまとめた数字です。自社が申請する枠の採択率が同じとは限りません。
事業承継促進枠には補助額の下限があります。公募要領は、100万円(補助対象経費×補助率が100万円を下回る申請は受け付けない)としています。小さな投資だけでは申請できません。
採択後の手続きは事業承継・M&A補助金の採択後の手続きで取り上げています。
よくある質問
枠ごとの採択率は分かりますか?
事務局の採択結果は、枠ごとの採択率を公表していません。全体の応募数と採択数から計算した数字が目安です。
不採択になったら次の回に出し直せますか?
出し直せます。審査項目に沿って計画を見直し、取れる加点を足してから申請します。
加点がないと採択されませんか?
ほかの質問も見る補助金のよくある質問出典(3件)
- 事業承継・M&A補助金 16次 事業承継促進枠 公募要領 p.35『15.1. 審査について』
- 事業承継・M&A補助金 16次 専門家活用枠 買い手・売り手支援類型 公募要領 p.38『15.1. 審査について』
- 事業承継・M&A補助金 16次 事業承継促進枠 公募要領 p.37『15.2. 加点事由について』
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