POSレジに使える補助金|登録ソフトの数・価格帯と選び方
この記事の要点
POSレジのソフトは、デジタル化・AI導入補助金に登録されたソフトを選べば補助の対象になります。登録283シリーズの価格帯とクラウド型の割合、選び方、自己負担の目安、レジ本体の扱いを、公式の登録一覧と採択事例をもとに整理しました。
この記事の目次
POSレジのソフトは、デジタル化・AI導入補助金に登録されたソフトを選べば補助の対象になります。
登録は283シリーズ(登録番号782件)、扱うIT導入支援事業者は358社で、真ん中の価格は48万円です。10万〜50万円のソフトが37%と最も多く、レジ本体はインボイス枠のハードウェアとして別に補助の決まりがあります。
POSレジを入れ替えたいが、登録ソフトが多く、レジ本体とソフトのどちらが補助の対象か分からない。その判断材料を知りたい方に向けた記事です。
デジタル化・AI導入補助金とは、中小企業がITツールの導入費用の一部を補助してもらえる国の制度です。公募要領の内容は公募要領の台帳で確かめられます。
登録は283シリーズ、扱う事業者は358社
2026年10月時点の登録では、POSレジのカテゴリのソフトは283シリーズ、登録番号は782件です。シリーズとは、同じ製品のプラン違い・人数違いを1つにまとめた数です。
ソフトを扱うIT導入支援事業者は358社です。数の出典は、デジタル化・AI導入補助金2026 ITツール検索(中小企業基盤整備機構・公式)です。ソフトの一覧は登録ソフトを探すページで見られます。
レジの会計や決済の機能から探すときは、決済・債権債務・資金回収の一覧も使えます。
真ん中の価格は48万円
価格を数えたのは282シリーズです。一番安いソフトは8,182円、一番高いソフトは900万円で、下から4分の1が19.2万円、上から4分の1が120万円です。
| 価格帯 | シリーズ数 | 割合 |
|---|---|---|
| 10万円未満 | 40 | 14% |
| 10万〜50万円 | 105 | 37% |
| 50万〜150万円 | 92 | 33% |
| 150万円以上 | 45 | 16% |
10万〜50万円が最も多く、次いで50万〜150万円が33%です。割合は価格を数えた282シリーズに対するものです。価格帯ごとのソフトは決済・債権債務・資金回収の一覧で確かめられます。
クラウド型が42%、インボイス対応は67%
登録ソフトのうち、クラウドで使うものは42%、インボイス対応は67%です。AI機能を持つものは10%、生成AIを使うものは6%でした。
業種別に見ると、小売向けが173シリーズ(61%)と最も多く、飲食向けは34シリーズ(12%)です。業種を問わず使えるソフトは18%にあたる50シリーズなので、御社の業種向けかどうかを先に確かめると絞りやすくなります。クラウド型かどうかはデジタル化・AI導入補助金の登録ソフトを探すで製品ごとに確かめられます。
選ぶ基準は4つ
ソフトを選ぶときは、次の4つを順に見ます。
- プランごとに対象が決まる。登録番号が782件あり、同じシリーズでもプランごとに対象かどうかが決まります。
- インボイス対応かどうか。登録ソフトの67%がインボイス対応です。申請する枠の要件と照らして確かめます。
- クラウドで使うかどうか。クラウド型は42%です。利用料の扱いは、よくある質問で説明します。
- 業種向けか、価格が合うか。小売向けは61%、飲食向けは12%です。価格は真ん中の48万円を目安に、御社の予算と見比べます。
御社が入れたいPOSレジ用のソフトが登録されていて対象になるかは、AIで3分ほどで確かめられます。
自己負担の目安は24万円
通常枠の補助上限は5万円~150万円未満(1プロセス以上)、補助率は1/2以内です。
真ん中の価格48万円のソフトを補助率1/2で計算すると、補助の目安は24万円で、残りの24万円が自己負担の目安です。実際の補助額は、交付決定で決まります。
出典:デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠 公募要領(第7回からの改訂版) p.16『2-3 補助対象経費、補助率及び補助額』台帳で見る
申請の流れはデジタル化・AI導入補助金の申請手順で確かめられます。
レジ本体はインボイス枠のハードウェア
インボイス枠は、インボイスに対応した会計・受発注・決済のソフトを入れる申請の枠です。POSレジの本体は、この枠でハードウェアとして補助の対象になります。
レジ・券売機の補助について、公募要領には「レジ・券売機:下限なし~20万円、補助率1/2以内」と書かれています。対象になるハードウェアは、「大分類Ⅳ ハードウェア(PC・タブレット・プリンター・スキャナー・複合機、POSレジ・モバイルPOSレジ・券売機)。ソフトウェアの導入とあわせて購入する場合に限る」と書かれています。
出典:デジタル化・AI導入補助金2026 インボイス枠(インボイス対応類型)公募要領(改訂版) p.15『2-3 補助対象経費、補助率及び補助額』台帳で見る
ソフトではなく機械や設備そのものの購入に使える補助金は、機械装置等費に使える補助金|厨房機器・製造機械・POSレジの5制度で取り上げています。
持続化補助金でPOSを入れられるかは、持続化補助金で予約・POS・業務システムは入れられる?で取り上げています。
在庫金額が1,500万円から1,000万円に
採択事例では、POSを入れて在庫や購買を数字で見られるようにした例があります。いずれも、今のデジタル化・AI導入補助金ではなく、ものづくり・新事業進出補助金の前身のものづくり補助金(平成26年度・平成28年度)の採択事例です。
統合システムの例では、在庫金額が1,500万円から1,000万円に減りました。ID-POSの例では会員の購買履歴と購買動向を分析できるようになり、農業資材の例ではほぼ100%の商品で単品管理ができるようになりました。
1POS連動の統合システム
POS連動の統合システムで在庫を約1500万円から約1000万円に削減
株式会社食彩館
成果在庫金額 1,500万円→1,000万円
2ID-POSの購買分析
会員カードとPOSを連携し、ID-POS管理システムで購買動向を分析
株式会社ファーマシー木のうた
成果ID-POS管理システムの導入により、会員の購買履歴と購買動向の分析が可能になりました。
3農業資材のPOS分析
農業資材をPOS分析で単品管理し、JANコード対応をほぼ100%に
株式会社みのり✓ 経産省などの認定・選定
成果現在はほぼ100%の商品でJANコードへの対応が完了し、単品管理による商品分析・顧客分析が可能になりました。
設備導入業務システム・IT生産管理・工程管理レジ・POSサーバー・PC・ネットワーク新事業・研究開発パッケージ・ブランド
請求書を即日発行できた例
POSを入れて伝票や請求書の手間を減らした例もあります。ものづくり補助金(平成26年度・平成28年度)の採択事例で、今のものづくり・新事業進出補助金の前身にあたります。
専用POSの例では、記載ミスや手作業のタイムロスがなくなり、請求書の即日発行ができるようになりました。クラウドPOSの例では、伝票を探す手間が省かれ、業務の効率化と人件費の削減につながりました。
1専用POSと請求書
記載ミスと手作業を専用POSで減らし、請求書を即日発行
有限会社ダイソウ
成果専用POSの導入で記載ミスや手作業によるタイムロスがなくなり、請求書の即日発行が可能になって顧客に喜ばれました。
2クラウドPOSの伝票管理
全店舗の顧客情報を一元管理するクラウドPOSレジで伝票探しの手間を削減
株式会社スワン✓ 経産省などの認定・選定
成果伝票を探す手間が省かれ、業務の効率化と人件費の削減につながりました。
採択率は公募回で変わる
デジタル化補助金の採択率は、直近の公募回(26年4次)で44.4%です。回ごとの推移は、次のグラフのとおりです。
デジタル化・AI補助金の採択データ
デジタル化・AI導入補助金(通常枠。2025年まではIT導入補助金 通常枠)の26年4次の採択率は44.4%でした。採択事例では製造業が22%と最も多く、経費はソフトウェア購入費が81%の事例で使われています。
採択率の推移
採択の多い業種
よく使われた経費
採択事例 37件採択事例を見る ›
出典(1件)
採択されなかったときに理由を聞けるかは、補助金の不採択の理由は教えてもらえる?で取り上げています。
専門家から見たポイント
POSレジの補助は、登録番号ごとに対象が決まる点と、ソフトとレジ本体で枠が分かれる点を先に確かめるのが近道です。公式の採択データでは、直近の公募回で応募1,836件に対して816件が採択されています。
各枠の条件は公募要領の台帳で確かめられます。
インボイス対応とレジ本体をまとめて入れたい会社
インボイス枠の補助率は補助額50万円以下の部分は3/4以内(小規模事業者は4/5以内)、50万円超の部分は2/3以内です。補助額の区切りで率が分かれるため、ソフトの価格を先に決めると計算しやすくなります。
クラウド型で組みたい会社
クラウド型は登録ソフトの42%です。クラウド利用料の補助の範囲は枠ごとに書き方が違うため、契約の期間と公募要領の条件を合わせて確かめます。
初めてPOSを入れる会社
採択事例では、POSの導入が在庫の減少や請求書の即日発行につながった例があります。御社が入れるソフトとレジ本体がどの枠に入るかは、専門家に無料で相談して確かめられます。
間違えやすい点
- 登録されたソフトだけが対象。IT導入支援事業者が登録したソフトが対象で、登録番号ごとに決まるため、同じ製品名でもプランが違えば対象外になることがあります。
- 交付決定前の購入は対象外。通常枠で対象外になるのは交付決定前に購入したITツールです。契約と支払いは交付決定の後に進めます。
- ハードだけでは申請できない。レジ本体だけを入れる申請はできません。インボイス枠のソフトウェアは、「大分類Ⅰ ソフトウェア(インボイス対応、会計・受発注・決済を1種類以上)。サブスクは最大2年分」と書かれています。
- 1機能だけなら上限が下がる。インボイス枠では、「会計」「受発注」「決済」の機能を1つのみ有する場合、補助上限額は50万円です。
IT導入支援事業者の探し方はIT導入支援事業者の探し方で取り上げています。
よくある質問
登録されていないソフトでも補助の対象になりますか?
補助の対象になるのは、IT導入支援事業者が登録したソフトです。登録の一覧は登録ソフトを探すページで確かめられます。
同じ製品でもプランによって対象が変わりますか?
変わります。登録番号ごとに対象が決まるため、買うプランの番号が登録にあるかを確かめます。POSレジのカテゴリでは、登録番号は782件、シリーズは283です。
クラウド利用料は何年分まで補助の対象になりますか?
通常枠の対象経費について、公募要領には「ソフトウェア購入費、クラウド利用費(クラウド利用料最大2年分)、導入関連費」と書かれています。ほかの枠の決まりは公募要領の台帳で確かめられます。
リースや中古のレジは補助の対象になりますか?
対象外です。インボイス枠の対象外経費について、公募要領には「交付決定前に購入したITツール、リース・レンタル、中古品、申請代行費、消費税等」と書かれています。
採択後は何から進めればよいですか?
交付決定の前に購入したITツールは対象外なので、契約と支払いは交付決定の後に進めます。手続きの順番はデジタル化・AI導入補助金の申請手順で取り上げています。
いま申請できる回
デジタル化・AI導入補助金
- 公募回
- 7次締切分
- 締切
- 2026年12月1日(火)17:00
公募要領の台帳より(2026年10月31日確認)
この補助金の採択事例
一覧へ同じ取り組みで、実際に採択された会社です。
手計算の勤怠集計を見直し、給与計算までの作業時間を8割以上削減
花の舞酒造 株式会社✓ 経産省などの認定・選定
成果給与計算までの作業時間が8割以上減り、労務管理の担当者に新しい仕事を任せられるようになった。
原価計算の手間を省くため日報と会計をつなぎ、月次集計を1週間以上短縮
株式会社 一寸房✓ 経産省などの認定・選定
成果受注物件ごとの月次利益集計の期間が1週間以上短縮され、体感で約30%のコスト削減になった。
記録の順番待ちと転記を、介護向けソフトとタブレットでなくす
有限会社鈴木在宅ケアサービス✓ 経産省などの認定・選定
成果パソコンの順番待ちと帳票への転記がなくなり、記録の時間と手間が大きく減りました。
VOICE
この補助金を使った人の声
大阪府の金属部品の熱処理・塗装会社従業員71名入力作業のような人手はできるだけ減らしていき、人の力は、出てきたデータを分析し、判断して手を打つところに活用していきたいと考えています。
熊本県の放課後等デイサービス従業員13名できるだけ子どもと接する時間を多く作りたいと思っています。一方で、どうしても事務作業は付いて回ってしまいます。支援記録をつけたり保護者への請求書を作成したりしますが、とても手間がかかります。
京都府の電気工事会社従業員8名この業界は非常に閉じた世界ですから、経営者同士の横の繋がりも非常に重要です。社会的に人手不足と言われていますが、この業界も本当に人手不足。案件によっては人手が足りないこともありますから。
出典:国・省庁などの公開情報をもとに加工
中小機構「補助金活用ナビ」の事例記事にある事業者の発言を引用しています。
まだ相談は早いと感じる方は、まず資料で全体をつかんでください。
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